「原発の電気は、どこがクリーンなんだろう」 〜大震災から3年 今私たちができること 講師 武藤北斗氏 2014.2.8

記事公開日:2014.2.8取材地: テキスト動画

 「核爆弾を残したままの世界を、次の世代に渡せない。原発や核燃サイクルはやめるべき」──。

 2014年2月8日、大阪府茨木市の市民総合センターで、講演会「大震災から3年 今私たちができること」が行われた。宮城県石巻市の水産会社に勤務し、東日本大震災後に茨木市へ移住した武藤北斗氏が、原発・核燃料サイクルの問題、被災地の模様などを語った。


【IWJブログ】東京都知事選 「脱原発」という争点を巡って 原発と核兵器技術の保有はコインの裏表~岩上安身による京都大学原子炉実験所助教・小出裕章氏インタビュー 全文掲載 2017.2.7

記事公開日:2014.2.7 テキスト動画

 投開票が2月9日(日)に迫った東京都知事選挙。細川護熙氏が立候補したことにより、今回の選挙では、数ある争点の中から「脱原発」が最大の争点としてクローズアップされている。

 原発といえば、エネルギー需給の側面から語られることがほとんどである。「脱原発」のシングル・イシューで今回の選挙を戦う細川氏は、再生可能エネルギーの活用によって、「原発ゼロ」を達成すると繰り返し主張している。

 しかし、原発は、エネルギーの観点からのみ語られる問題ではない。原発は、軍事と安全保障の問題と密接に関わっているのである。


日本から「中庸」は消えるのか 米国からのプルトニウム返還要求について考える ~岩上安身によるインタビュー 第396回 ゲスト 文芸評論家・加藤典洋氏 2014.2.4

記事公開日:2014.2.4取材地: テキスト動画独自

 1月27日付の共同通信が、米国が冷戦期に研究用として日本に提供したプルトニウム300キロの返還を求めている、と報じた。オバマ政権が2010年に核安保サミットを開催した前後から、東海村にある日本原子力研究開発機構が管理するプルトニウムを問題視し、日本に返還を求めているという。

 このニュースを、どのように読み解けばよいのか。共同通信が報じた直後、Twitter上で独自の分析を展開したのが、『3.11~死に神に突き飛ばされる』(岩波書店、2011.11.18)などの著書がある、早稲田大学教授で文芸評論家の加藤典洋氏である。


米国からのプルトニウム返還要求「明らかな政治的メッセージ」~岩上安身によるインタビュー 第395回 ゲスト 京都大学原子炉実験所助教・小出裕章氏 2014.2.3

記事公開日:2014.2.3取材地: テキスト動画独自

 「米国が日本政府に対し、300キロのプルトニウムの返還を要求している」。1月27日付けの共同通信が伝えた内容は、日本の原子力産業関係者だけでなく、政界・財界を含むあらゆる関係者に対して衝撃を与えた。この報道の真偽について外務省は、IWJの取材に対し「ノーコメント」と答え、現在に至るまで回答を保留している。

 京都大学原子炉実験所の小出裕章助教が2月3日、岩上安身のインタビューに応じ、今回の米国によるプルトニウム返還要求について、「安倍政権が暴走しているので、米国は日本の動向を危惧しているのではないか」と分析。「2018年に日米原子力協定の見直しがされるが、米国は日本に対する締め付けを強めるのではないか」と語った。


「六ヶ所再処理工場で出るヨウ素129の半減期は1570万年!」 〜原発事故現場どうなってるの?講師 末田一秀氏 2014.2.1

記事公開日:2014.2.1取材地: テキスト動画

 「福島第一原発の、4号機燃料プールから取り出した使用済み核燃料を保管するため、他の貯蔵プールに以前からあった使用済み燃料の移設作業も並行して行なっている。それらは、乾式キャスクで屋外に仮保管という、今までやったことのない方法で保管する」──。末田一秀氏は、原発事故現場の高リスク作業に懸念を表明した。

 また、「もし、青森の六ヶ所再処理工場が本格稼働したら、原発1年分の放射能を1日で放出する。再処理工場で出るヨウ素129の半減期は1570万年だ」などと、恐ろしい事実を明かしていった。


【IWJブログ】米国から日本政府への研究用プルトニウム「返還」要求について、外務省「ノーコメント」 2014.1.27

記事公開日:2014.1.27 テキスト

 「オバマ米政権が日本政府に対し、冷戦時代に米国などが研究用として日本に提供した核物質プルトニウムの返還を求めていることが26日、分かった」と1月27日付で共同通信が報じた。このニュースは多方面に衝撃を与え、今も「米国の意図」について様々な憶測が飛び交っている。

 この件に関し、IWJは外務省へ電話取材し、報じられている事実について問い合わせた。応じたのは、外務省の軍縮不拡散・科学部、不拡散・科学原子力課の首席事務官である。外務省との電話取材の概要については、岩上安身の連投でお伝えしたが、以下、やりとりの一部始終と、岩上安身のツイッターでのコメントを掲載する。


大間原発建設差し止め訴訟についてコメント控える ~原子力規制委員会 田中俊一委員長 定例会見 2014.1.22

記事公開日:2014.1.22取材地: テキスト動画

 2014年1月22日(水)14時30分より、東京・六本木の原子力規制庁で田中俊一・原子力規制委員会委員長による定例会見が行われた。函館市が大間原発の建設の差し止めを求め、訴訟を3月にも起こす意向を示したことについて、田中委員長は、「私から何か申し上げることではない」とコメントした。


小沢氏の知恵袋、都知事選の舞台裏を語る! ~「日本の政治はこれからどうなるのか!?」平野貞夫元参議院議員 2014.1.19

記事公開日:2014.1.19取材地: テキスト動画

 2014年1月19日、岡山市の岡山国際交流センターにて、「天晴れ岡山!新春講演会『日本の政治はこれからどうなるのか!?』」が行われた。講師を務めた平野貞夫氏は、参議院議員時代に小沢一郎氏に重用され、現在も密接な関係にある。平野氏は2月9日に投票日を控える東京都知事選の裏側などを中心に語り、現在の日本を「原発資本主義」と評した。また、核廃棄物を無害化する技術なども紹介した。


【東京都知事選】舛添氏の「私も脱原発」は本当か? 政府・自民党の原発政策と類似点、過去にはもんじゅ推進発言も 2014.1.17

記事公開日:2014.1.17取材地: テキスト

 都知事選への立候補を正式に表明した舛添要一元厚労相は、1月15日の記者会見で、記者から原発政策を争点とすることの是非を問われ、「私も脱原発を言い続けています」と答えた。

 舛添氏は、「原発の代替エネルギーをしっかり考えなくてはいけない。東京が消費地として何ができるか。東京で省エネに取り組んだり、バイオマスなどの再生可能エネルギーの比率を増やす」と述べたうえで、「そうじゃないと、福島や新潟の皆さんに申し訳ない。安倍総理に提言することもやぶさかではありません」と、脱原発依存に積極的な姿勢を見せた。


「大間原発の発電はカモフラージュ。本当はプルトニウムのために作られた」 〜アーサー・ビナード講演会 2013.12.29

記事公開日:2013.12.29取材地: テキスト動画
2013/12/29 【北海道】大間原発反対年末締めくくり講演会 アーサー・ビナード ウォーク&講演会

 「今年は全国各地で、イルミネーションが多かった。原発事故以来、省エネに傾いていた国民に対して、『もっとムダに電気を使え』という、国と企業の(原発推進も含んだ)プロパガンダだ」──。

 2013年12月29日、北海道函館市の千代台公園と函館市芸術ホールにて、「大間原発反対 年末締めくくり講演会 アーサー・ビナード ウォーク&講演会」が行われた。参加者らは、詩人のアーサー・ビナード氏とともに、津軽海峡を挟んだ対岸に建設中の、大間原発に反対するデモ行進をした。その後、函館市芸術ホールで、ビナード氏が講演を行った。


「100mSv以下での被曝の影響は疫学的に観察されていない、は誤り」 今中哲二氏 2013.12.19

記事公開日:2013.12.19取材地: テキスト動画
2013/12/19 【福島】第53回ふくしま復興支援フォーラム「飯舘村での放射能汚染調査と初期被曝評価プロジェクト」 ─講師 今中哲二氏

 「飯舘村住民には、将来、2~17件のがん死が予想される」「関東でも無視できない汚染があるが『我慢の仕方』は人によって違う」──。

 2013年12月19日、福島市のアクティブシニアセンター「AOZ」(アオウゼ)において、「第53回ふくしま復興支援フォーラム『飯舘村での放射能汚染調査と初期被曝評価プロジェクト』」が行われた。

 講師は今中哲二氏(京都大学原子炉実験所助教)。飯舘村住民への聞き取り調査から、3.11直後からの外部被曝量を算定し、将来予想されるがん死者数の試算結果も報告した。


「最大限に注意を払って行いたい」21年かかる廃液処理~第36回原子力規制委員会 2013.12.18

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 2013年12月18日10時30分から、第36回原子力規制委員会が開催された。非常にリスクの高いまま長期間、大量の放射性廃液を保管していたJAEAの理事長を召喚し、処理計画を確認した。


「ドイツの政治家は、国民の意思を重視する。日本では?」 〜脱原発をめざす首長会議 勉強会 2013.12.15

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 「韓国、南アフリカ、トルコなどが核燃料再処理を望み始め、アメリカは、プルトニウム拡散を抑制するため、(2014年3月)オランダで開かれる核セキュリティ・サミットで、総量規制を提案するという。こういう世界的な流れの中での、核燃料サイクル推進は矛盾する」──。河野太郎衆議院議員は、政府のエネルギー基本計画案の内容を批判した。

 元国立市長の上原公子氏は「ドイツ緑の党副代表ベーベル・ヘーン氏から『日本人は視察に来て、よく勉強するが、日本に帰ったら何もやっていないんじゃない?』と指摘された」と話した。

 2013年12月15日、東京都品川区にある品川インターシティホールで、「脱原発をめざす首長会議」による勉強会「原発ゼロに向けて 日本の課題/ドイツの経験」が開かれ、河野太郎衆議院議員らが講演を行った。脱原発を表明している全国自治体の首長・元首長からなる「脱原発をめざす首長会議」は、経済産業省の総合資源エネルギー調査会が、原発を「基盤となる重要なベース電源」として位置づけた「エネルギー基本計画案」に対し、2012年の国民的議論を無視するものとして、反対する決議などを採択した。


「高経年化プラントの保安規定変更認可申請の方針決まる」 ~第35回原子力規制委員会 2013.12.11

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 2013年12月11日(水)10時30分から第35回原子力規制委員会が開催された。川内原発1号機、高浜原発3、4号機など、30年超高経年化プラントの運転再開を前提とした保安規定変更認可申請の方針が決まった。


返ってきた言葉は「原発事故が起きないように、がんばる」だった 〜菅元首相、「最悪」への対応を他人任せにする電力会社に苦言 2013.12.9

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 衆院議員の菅直人氏による講演会「福島第1原発事故 総理大臣として考えたこと〜大間原発を止めるには」が、2013年12月9日(月)、北海道の函館市民会館小ホールで開かれた。

 3.11当時、首相の立場で対峙した福島の原発事故には「背筋が寒くなる思いがした」と明かした菅氏は、「有事の折の原発は、火力発電所とは桁違いの危険性に包まれる」と強調。「福島の事故は、東京の強制避難区域入りを意味する『最悪シナリオ』を、ほんの紙一重のところで回避できたに過ぎない。もう少し事態が深刻化していたら、東京にも強制避難命令が出ていた」と明かした。

 菅氏は、この日の講演で、「原発の安全性を過信していた、かつての自分が恥ずかしい」と、自責の念も口にしており、さらにまた、小泉純一郎元首相による「原発ゼロ」発言を讃える意向も表明している。


原発ゼロを目指しつつ「避けられない現実」に対処する 〜原子力市民委員会「新しい公論形成のための中間報告」意見交換会 2013.11.30

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2013/11/30 【新潟】原子力市民委員会 意見交換会「原発ゼロ社会への道──新しい公論形成のための中間報告」

 市民シンクタンクとして、今年4月に発足した原子力市民委員会が、このほど「原発ゼロ社会への道──新しい公論形成のための中間報告」を公表した。

 これは、同団体が2014年春までに作成する予定の「脱原子力政策大綱」の前段的意味合いを持つもの。その序章には、「この中間報告では『大綱』の7割程度の主要な論点について、大筋で理解していただけるものと信じる」とあり、日本国民の本音ベースでのコンセンサス「原発ゼロ」を受け止めることができるのはわれわれ、との自信がうかがえる。

 2013年11月30日、新潟市中央区の新潟駅万代口ガレッソホールでは、その「中間報告」をベースに、原子力市民委員会が「意見交換会」を開いた。市民委員会のメンバーによる中間報告の要旨説明はもとより、新潟県原子力安全対策課の担当者も、柏崎刈羽原発を抱える自治体の立場でスピーチを行った。後半では両者が意見を取り交わし、去る7月に施行された、原発を巡る「新規制基準」への不満を、共通のものとして表明した。今後、同様の意見交換会が、福岡、松山、八王子、大阪、札幌で行われる予定。


70年代「伊方原発訴訟」、原告主張は完全的中した ~気骨の熊取四人「原子力ムラは猛省せよ!」 2013.11.22

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2013/11/22 【京都】熊取六人衆講演会 in 京都大学 熊取の学者たち~学問のあり方を問う~

 フクシマショックのような、原発過酷事故はいつか起こると、警鐘を鳴らし続けてきた学者グループが存在する。川野眞治氏、海老澤徹氏、小林圭二氏、今中哲二氏、小出裕章氏、そして1994年にがんで逝去した瀬尾健氏の6人だ。彼らは全員、京都大学原子炉実験所の(元)研究員で、同実験所の所在地、大阪府泉南郡熊取町にちなんで「熊取六人衆」と呼ばれてきた。

 2013年11月22日、京都大学北部キャンパス農学部総合館。京大学生有志の企画による「熊取六人衆講演会 in 京都大学 熊取の学者たち~学問のあり方を問う~」で、その川野氏、海老澤氏、小林氏、今中氏が演壇に立ち、マイクを握った。

 海老澤氏は、1970年代の「伊方原発訴訟」で、いち早く原発過酷事故の危険性を指摘した当時の住民側の主張は、その後の日本で、どれも的中したと強調し、正論に耳を貸そうとしなかった裁判所の姿勢を改めて断じた。「日本の原発は『過酷事故は絶対に起きない』という前提で開発されているため、ひとたび事故が起きたら対処法がわからず、現場は大混乱に陥る」。


特定秘密保護法案 安倍政権が開く軍事国家への道 国際指針「ツワネ原則」にもとづき白紙撤回を~岩上安身によるインタビュー 第368回 ゲスト 海渡雄一弁護士 2013.11.13

記事公開日:2013.11.13取材地: テキスト動画独自

 国家機密を漏洩した公務員や国会議員への罰則規定を盛り込んだ特定秘密保護法案が11月7日、衆議院で審議入りした。ひと足早く衆議院で可決し、参議院での審議が始まった日本版NSC(国家安全保障会議)設置法案とあわせ、政府と自民党は今国会での成立を目指している。
 11月13日(水)、日弁連で秘密保護法制対策本部副本部長を務める弁護士の海渡雄一氏が岩上安身のインタビューに応じた。海渡氏は、安倍政権が同法案の成立を急ぐ理由として日米の軍事的一体化が背景にあると指摘するとともに、国際社会が取りまとめた秘密保護に関するガイドライン「ツワネ原則」に明確に違反していると語った。


「安全対策や事故収束費用など、原発のコストはまだまだ上がる。何のために発電しているのかわからない」 〜経済から原発を考える講演会 大島堅一氏 2013.11.9

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 「このままでは、東電はまったく無傷のまま、国民が原発事故の収束費用を負担する可能性がある。だから、東電を法的整理するべきだ」──。

 2013年11月9日、奈良県生駒市の生駒市図書会館市民ホールで、立命館大学教授の大島堅一氏を講師に招いて「経済から原発を考える講演会」が行われた。大佛次郎論壇賞受賞作『原発のコスト』などの著作で知られる大島氏が、原発の背後に隠されてきた社会的費用と、事故によるモラルハザードとともに、国民にのしかかりつつあるコスト負担について講演した。


原子力規制委、もんじゅに厳重注意「過去に類をみない違反」 2013.11.6

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 11月6日、規制委は、高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)がテロなどから核物質を防護するための規定を遵守しなかったとし、日本原子力研究開発機構に対し、文書で厳重注意するとともに、再発防止を求めることを決定した。