11月6日、規制委は、高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)がテロなどから核物質を防護するための規定を遵守しなかったとし、日本原子力研究開発機構に対し、文書で厳重注意するとともに、再発防止を求めることを決定した。
(IWJ・ぎぎまき)
11月6日、規制委は、高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)がテロなどから核物質を防護するための規定を遵守しなかったとし、日本原子力研究開発機構に対し、文書で厳重注意するとともに、再発防止を求めることを決定した。
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規制委は7月9日から4日間、もんじゅで状況検査を実施。それにより、立入制限区域の障壁の高さの一部が規定よりも30cm程低かったほか、過去3年間、点検を実施していない設備や核物質防護設備の定期点検計画の不備などが認められた。報告にあたった黒木慶英・原子力地域安全総括管は、「お仕着せのセキュリティさえ守れていなかった。過去に類をみない違反」だと述べた。
更田豊志委員は、「一定以上のプルトニウムを扱う施設だという自覚がない。他に例をみない怠慢であり、文書注意でいいのか疑問だ」と批判。他の委員からも厳しい意見が相次いだ。
もんじゅは昨年11月、9,679個の機器の点検漏れが発覚した件で、事実上の運転禁止命令をうけている。規制委から再発防止に向けた組織改善が求められていたが、これまでの指導についても従っていなかった事実が、今回の検査で多数認められたという。