住民投票で反対多数の「都構想」を制度の隙をついて押し通そうとする維新の会! 「広域行政の一元化」と「総合区設置」の条例案を議会に提出する方針! 小原隆治教授はIWJの取材に「憲法第94条ともろにバッティングし、違憲」と回答! 2020.11.27
橋下徹大阪市長ら大阪維新の会が掲げる「大阪都構想」の一環として、現在の大阪市を廃止し、5つの特別区に改編することを問う住民投票が2015年5月17日に行われる。
橋下市長は、大阪府と大阪市との二重行政を解消し、財政を健全化することや、大阪府の権限を強化することで、スムーズな成長戦略を断行したい考えだ。しかし、この「大阪都構想」に対しては、専門家らをはじめとした根強い反対の声がある。
例えば、都構想の実現で年間4000億円の支出を抑えることができるという試算について、反対派は「実際の効果は1億円しかない」と主張。そのうえ、都構想を実現するために800億円の費用がかかるという。
また、大阪市をなくすことにより、大阪府に権限が集中するため、大阪市の権限は弱体化、地方分権に逆行する中央集権的な政治システムが作られ、結果的に住民の声が反映しにくくなることが懸念される。財源についても、これまで大阪市が自主財源として確保していた税収が大阪府に吸い上げられるかたちとなり、府が抱えている負債の返済に当てられるのではないかとの指摘がある。
IWJは、これまで「大阪都構想」の問題について、推進派・反対派の双方を取材してきた。大阪市の将来にかかわる重要な住民投票を前に、厳選した記事のラインナップを一挙公開する。都構想の今後の行方は、大阪市民の意思が握っている。