維新の「デマ」と在阪メディアの「偏向報道」、そして維新支持者の「恫喝」に負けずに声を上げ続け、見事に「都構想否決」を勝ち取った大阪市民! 市民運動を続けたKakoponさんに、直接取材! 2020.11.4

記事公開日:2020.11.4 テキスト
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(取材:六反田千恵 構成:IWJ編集部)

特集 大阪都構想
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 IWJがこれまで危険性を伝え続けてきた、大阪市廃止住民投票、維新のいう「大阪都構想」が1日の住民投票で否決された。そして報道番組で「否決確実」が報じられた1日夜から、SNSでは否決を喜ぶ声が沸き起こった。

 歓喜の声が渦巻く中、ツイッター上のひとつの発言が岩上安身の目に留まった。

 「投票所スタンディングでも怖い目に遭う一方で、『大丈夫やで、反対やから』『ご苦労さん。頑張ってや』『大阪市守らんとな』とお声をかけてくださった方。痛む足で、また、ご病気の身で『頑張って来たで』と言われた、あの温かく誠実なご高齢の方たちを粗末にする社会に未来などない」

Kakoponさんのツイート(2020年11月2日)

 ツイートを発したのはKakoponさん。「大阪都構想」と維新の会の危険性を訴え、活動してきたひとりの大阪市民だ。そしてKakoponさんのツイートを目にした岩上安身は、ツイートの内容をIWJスタッフに知らせ、Kakoponさんにお話をうかがうように指示した。

 そこで、さっそくKakoponさんにコンタクトを取り、IWJスタッフによる電話での直接のインタビューを行うことになった。急なお願いにも関わらずKakoponさんにご快諾いただき、15分ほどお話をうかがうことができた。

投票のため何も知らなかった都構想について勉強!「橋下徹さんがちょっとおかしいと思った」

IWJ「今回1万7000票の差で否決されたということで、活動が実っておめでとうございます」

Kakoponさん「ありがとうございます」

IWJ「だいぶ長いこと、この都構想に反対されてきたんですね」

Kakoponさん「5年前の初回のときが、初めて関わるようになったきっかけです」

IWJ「どのようなきっかけでしたか?」

Kakoponさん「大阪市民なので、『都構想』と言われ始めたときに、何も知らないまま投票しちゃいけないなと思って、勉強しようと思ったんです。

 学習会を開催してくれているところがあったので、そのときに勉強して、まずいな、おかしいなと思ったのと、あと、そのときはわりと人気があったんですけど、橋下徹さんがちょっとおかしいと思ったので。

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 Kakoponさん「なにかを築いていく建設的というより『破壊していく人』という感じに思えたんですね。実際、破壊していくし、自分自身が関わっていく仕事でも行政の方とお仕事することが少し多かったんですけども『みんな潰していくんだね』というものがあったり、条例が改悪されていくみたいなことを、でも一般には知らされないんだけれども、改革のヒーローみたいに持ち上げられて、実際のところ人の生活をコストカットしていくという…。

 これってなんだろう? って勉強していって、ああ新自由主義者ってこういう人なんだっていうことを思ったっていう背景です」

コロナ禍に住民投票を強行!「少なくとも今じゃない」との市民のコメントを松井市長がスルー!

IWJ「コロナもある中での、いきなりの住民投票というのは予測されていましたか?」

Kakoponさん「やるだろうと思いました。

 パブリック・コメントに『少なくとも今じゃない』って市民のコメントがたくさん寄せられても、『みなさん誤解がある』とかいう一言で松井(一郎大阪)市長がスルーだったんですね。やる気は満々だし、『吉村(洋文大阪府知事)人気』に乗じて今やりたいんだろうなと思ったし、たぶん早くしないとカジノにお金が回せないのかなとか。

 たぶん彼らとしても前回と違って、今回はもう彼らの野望実現のために都構想があるんだっていうことは、何となく感じたので『これはやるだろう、止めなくては』って」

IWJ「一緒に活動されていた方もいらっしゃるんですか?」

Kakoponさん「はい、そうですね」

IWJ「学習会に集まってきた感じですか?」

Kakoponさん「そうではなかったですね。学習会に来られていた方はもともと政治に通じていたり、政治家のお知り合いがいたり、という方たちでしたけれども。

 (今年6月に)『#関西民放5局の偏向報道に抗議します』っていうツイッターデモがあったんですけれども、とにかく来る日も来る日も、連日、維新が(民放TVに)出る、維新を(民放TVが)持ち上げる。いい加減にしてもらえませんかっていうツイッターデモが始まって、その時にバズったんですね、1万5000くらい。

 バズって、そのときにおかしいって言った人たちが学習会に入って。彼らも彼女らも検察庁法改正のデモもされてたり、やっぱり世の中おかしいって思って始めたっていう感じで、まったく運動の『う』の字もないような方たちなんですね。こういう人たちはつながらないとダメだと思って、一緒にやろうってツイッターでつながったり、リアルでも会ったり、という感じでした」

IWJ「本当にツイッターという共通基盤はあっても、ちょっとおかしいよねという気持ちのあった人たちの集まりだったんですね」

Kakoponさん「はい、あとから参加したのはそういう人たちですね。でも私たちは母体がなかった、何もないので、もとからやってる学習会、交流会のメンバーに紹介して。5年前には何も考えてなかったよ、という方たちなので一緒にやろうって声をかけたりとか。

 あとはSNSは、Yahooコメントでアルバイトを大量に雇われていたみたいで、相手に反撃させたらいくらとか決まってるというのを聞いたんです。荒れるんですね、すごく人格否定攻撃もされるくらいですけれども、その中に入っていって流れを作らないといけないって…すごい傷つけられるんですけど、Yahooコメントにも入って行って、維新のニュースでは必ず批判をするっていうことをやったり。なかなか傷つけられましたけれども、世の中の流れを作らないとちゃんと報道してもらえないので、もう、どこの報道も、民放は当てにならないっていう思いがあったので、じゃあ作ってやるっていう感じでした。

 LITERA(リテラ)が取り上げてくれたんですよ、関西のツイデモがあったみたいな。そのときに私のツイッターも、私が最初の方にバズったもので。そんなこともあって、そのツイッターを探して、たくさん私をフォローする人が増えたっていう感じで。

 今、私3500くらいフォロワーがいますけれども、ツイッターでバズってから、ワッて増えた感じなんですね。そこでつながって…私は全然思ってなかったんですけれども、昨日、否決に持ち込んだときに『実は励まされていた』みたいなリプがたくさん来たので、こっちこそ『いいね』もらって励ましてもらってたんです」

IWJ「市民の間で異論が出てくるっていうのは、たいへんなことですね」

Kakoponさん「そうですね、不勉強な中にそこで飛び込んでいくのは怖かったです。

 でも維新批判の中にもいろいろあるんですよ。維新を嫌いな人っていうのは、例えばヘイトが好きな人も維新が嫌いだったりするんです。だから差別主義者もいたり、『従軍慰安婦は捏造だ』みたいな人もいたり、『維新は売国奴だ』って言っちゃうような旭日旗をアカウントに掲げるような人たちもいるわけですよね。いろんな維新嫌いがいて。私のフォロワーにもいるけれども、私はあらゆるヘイトや差別を憎みますってプロフィールに一応書いているんですけれども、それも憎む、そこにも与しないというところで、安心なので、そういう仲間たちもつながってくれた気がしますね。そういう差別を憎む人たちだったので」

IWJ「そういうことをなしにして大事な論点で行きましょうと」

Kakoponさん「はい、そうですね。とにかく人格攻撃をしないとか。相手に死ねって言ったりとか、やっぱり人として違うことはしないっていうところは一致した人たちで動いたと思います」

維新支持者からたびたび恫喝を受けたKakoponさん「もうほんとに怖かったです」

IWJ「今回、かなりの接戦でしたけど否決されたということで、今、どんな感想をお持ちですか」

Kakoponさん「否決前に感じてたことなんですけども、絶対に…」

 ここで、Kakoponさんは涙ぐんでしまった。

Kakoponさん「・・・・・ごめんなさい。可決されても絶対に『もう知らん』とか『終わった』って言わない。否決されても『ざまあ見ろ』って言わない。絶対に、大阪を愛する者としてずっと未来の大阪を良くしていく、そこだけは絶対揺るがないっていうことを書いたんですけど。住民投票前に。

 それは実るとはあまり思わなくて、昨日も接戦になったし、もうたぶん負けると思ったので。1万(差が)開いたときがありましたし、そのときは一緒に観てた仲間みんなで重い溜息をついていたって感じで、ダメだと思いました。

 でも、やっぱり勝つと、維新側でほんとに維新の腹黒さを知っててそこに与する人たちにかける言葉はないですけど、ほんとに改革をしてくれるヒーローだと信じて一生懸命やってた人たちにとってはすごい悔しいことではあると思うんですね。その人たちに関してはやっぱり…。

 スタンディングでも怖い思いをしたんですけど、やっぱり維新て暴力に親和性があると思うので、ほんとに怖い思いはしたんですけど」

IWJ「暴力を感じることがあったんですか」

Kakoponさん「スタンディングで小学校前に行ったら、『黙れ!』とか『それ以上言うな!』ってバッとにじり寄って来られたりとか。顔をすごく至近距離まで近づけて『オレは賛成や!』って言ってくるとか」

IWJ「それはもう恫喝ですね」

Kakoponさん「そうですね、もうほんとに怖かったです。

 それから『協定書を読んだことがあるのか!』みたいなこと言ってきて、いや中身がスカスカなのは知ってますけども、とにかく相手になってはいけないし、危ないので相手にならなかったら、『あなたは無知なままデマを言いふらしてるということでいいですね!』と言われたりとか、それはすごかったですね。3回くらい怖い思いをしましたけれども」

IWJ「投票所にはおひとりでいらっしゃったんですか、それとも何人かで」

Kakoponさん「2人だったんですけど、門がふたつあって、もったいないから二手にわかれようっていう感じで、結果としてひとりずつで最後まで行ったんです。でもやっぱり門の向こうには仲間がいると思ったらがんばれました。

 あと市民グループが回って来てくれて『大丈夫ですか』とか『がんばって』とか声をかけてくれたり、励まされました。

 でもその向こうに維新がずっと街宣をやるんですね。投票行動を促してたんですけど、『投票行ってください』って。マンションとかがたくさんあったので。私は小学校の前にいましたけど、その小学校に行く前の橋の前でつかまえて、『実は反対派はこんな人たちで、デマばっかり流して』とか『218億の赤字なんかデマです』みたいなことを」

IWJ「毎日新聞の報道ですね」

Kakoponさん「そうですね。でも賛成・反対を決めてきた人たちはもう揺らがない感じでした。ここで言われても、私のところを通るときに『反対に決まってるやろ』って言って通って行かれる方はやっぱりもっともだったので、そこに気づいておられる方は気づいてたし、賛成の人は態度がものすごく冷たいのでわかるので、変えようと言っても難しいので。迷っている方に何か言えればっていう感じでした」

IWJ「本当におつかれさまでした。たいへんな、みなさんの運動があって、市民の、投票される方の気持ちに届いたところがあるんじゃないかという気がしました」

Kakoponさん「そうだと嬉しいですね。維新は『既得権益』とか『老害』っていうふうにデマを言いますが、今度は私たちと維新の戦いで市民が否決を決めたってやっぱり思いたいですね」

IWJ「この接戦ですからね、市民運動がもしなければと思うとゾッとしますね」

Kakoponさん「そうですね、ほんとに動いて良かったと思います」

 なお、ツイッターデモ参加時のKakoponさんのツイートは以下のとおり。このツイートは7200以上リツイートされ、約1万5000の「いいね」が付いた。

 「『私人に戻った』とはいえ、何かといえば橋下徹氏がご意見番出演するのも、おかしな話だと思います。中立を装いつつ、維新をアシストするコメントを常にしています。その上に吉本芸人が維新提灯持ち発言をする番組ばかり。もういいかげんにしていただけませんか」

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