2013年12月11日(水)10時30分から第35回原子力規制委員会が開催された。川内原発1号機、高浜原発3、4号機など、30年超高経年化プラントの運転再開を前提とした保安規定変更認可申請の方針が決まった。
2013年12月11日(水)10時30分から第35回原子力規制委員会が開催された。川内原発1号機、高浜原発3、4号機など、30年超高経年化プラントの運転再開を前提とした保安規定変更認可申請の方針が決まった。
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運転開始後30年を超える”高経年プラント”の「運転を前提」とした保安規定変更認可申請の審査方針が決まった。
基本的に規制庁がJNESと協力して審査し、結果を委員会に報告、決裁を得ること、審査と資料は公開すること、外部専門家の意見を聞くこと、事業者ヒアリングを実施する、という方針である。
今後、運転を前提としたプラントの審査申請として、規制庁は川内原発1号機、高浜原発3、4号機の3プラントを見込んでいる。尚、現在、冷温停止状態を維持することを前提として、30年超の4プラント(福島第二2号機、島根1号機、女川1号機、高浜1号機)が審査されている。
ウラン燃料加工工場における六ふっ化ウラン(UF6: 正確には6は小さく書く)の化学毒にへの対策として、米国の安全規制AEGL-1を基にした行政指導を行う方向が決まった。今後パブコメにかける方針。
ウラン燃料加工工場では、原料となるウランを六ふっ化ウラン(UF6)の形で取り扱う。加工途中、大気中の水分と反応し、ふっ化ウラニル(UO2F2: 正確には2は小さく書く)と、ふっ化水素(HF)が生成される。これらは放射性物質としてだけではなく、化学毒として人体や環境への影響が大きく、対策が求められていた。7月17日の第15回規制委員会で議題にあげられ、そこで求められた海外の取組み状況の調査検討結果が報告された。
規制庁によると、化学毒は炉規法の範囲外で、かつ国内では、事故時のHF漏洩基準値は法令にない。そこで海外事例を調査した結果、米国EPA(環境省)のAEGLという基準に沿ったものにするということだ。この基準では、科学毒が漏洩し、万が一暴露された場合、一般公衆に対して「穏やかで一時的な健康影響を生じないレベル」で、HFに8時間暴露される場合で1.0ppm以下であることが求められている。
以上を受け、規制委員会は国内のウラン燃料加工三事業者に対し、事故時のUF6が一般公衆に及ぼす化学的影響について、新規制基準適合審査の完了までに報告するよう指示した。
JAEAの東海再処理施設に保管されている高放射性溶液を、リスクを低減させるため固化安定化する方針が承認された。本来なら新規制基準の適合審査が必要だが、リスク低減のため、合格の前に処理を開始することも許可した。尚、JAEAは処理完了まで、開始から約21年かかるとみている。
JAEAの東海再処理施設には、プルトニウム溶液3.5立法メートル(m3)と、高放射性廃液406m3が液体のまま保管されている。冷却設備の停止による温度上昇、沸騰、水素発生による爆発などの危険性がリスクとして存在している。
これらのリスクを下げるため、MOX粉末やガラス固化の処理をして保管することがJAEAより提案され、処理方法や安全対策についての評価を、規制委に求めていた。
JAEAの想定では、プルトニウム溶液を、ウランと混合したMOX粉末に処理するためには2年を要する。一方、高放射性廃液をガラス固化する設備は、2015年の第一四半期から稼働を始められ、処理を完了するのに約21年かかる見込み。処理後のMOX粉末を貯蔵する設備は既にあるが、ガラス固化体は半数以下しか貯蔵できず、今後、設備の増設が必要になるということだ。
尚、ガラス固化設備は長期に渡り稼働しておらず、高いリスクが放置されたままになっていたことになる。これについて規制委は、経営責任だと考えており、経営者を委員会に招致し、意見を聞く方針だ。
前回の規制委員会で、IAEAの評価サービス等の受け入れを今後どうするかについて議論したが、更田委員が海外出張で出席していなかったため、再度議論した。
更田委員は、受入には賛成だとしながらも、新規制基準の審査体制や実際の審査も始まったばかりであり、まだ安定していないと意見した。その上で、2015年末ぐらいからが適切であると述べた。また、「膨大な事務的準備が必要なため、規制委で決める前に池田長官の意向はどうか」と聞くと、池田長官は「規制庁組織見直しの時期にもあたるため、先ず規制委で優先順位をつけてほしい」と投げ返した。田中委員長は「先の長いテーマだから」と、徐々に進める構えだ。
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