「80万人大規模PCR検査の実施を表明した広島県に、政府は『見せしめ』の『懲罰』?」IWJ記者の質問に、西村大臣は「これはいい話です」と回答!!~1.26西村康稔 新型コロナ対策担当大臣 定例会見 2021.1.19

記事公開日:2021.1.27取材地: テキスト動画
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(取材、文・浜本信貴)

 2021年1月19日午後16時半頃より、東京都千代田区永田町の中央合同庁舎8号館において、西村康稔 新型コロナ対策担当大臣の定例会見が行われた。

 冒頭、西村大臣から、新型コロナウイルスの感染状況について、「1月24(日)~26日(火)について、先週に比べ少ない数字になっているが、若い人が年末年始増えたぶんが少し減って、いわば、ベースに戻ったのか、それから、飲食などの時短のご協力をいただいているぶんが、少し効果が出てきているのか? 他方、高齢者施設であったり、家族内感染であったり、高齢者の感染におけるウェイトは増えてきている。そして、重症者が増えてくるわけだが、なんとしても感染を抑えていく。テレワーク7割、時短、昼間を含めて、不要不急の外出自粛をあらためてお願いしたい」と述べ、国民に協力を求めた。

 その後、西村大臣と各社記者との質疑応答となり、IWJからは、以下のとおり質問した。

 「これまで、政府は一貫してPCR検査を抑制し、感染拡大をある程度許しながら経済活動を国民に継続させてきました。その結果、感染は収束せず、経済は低迷し続け、国民は不安の中でひたすら『自粛』を求められています。感染拡大阻止と経済の両立のためには、『全国民へのPCR検査』しかないという声が有識者から上がっていますが、耳を貸さない菅政権に業を煮やし、独自のPCR検査の動きが各地で起こっています。

 広島県は、1月15日、80万人対象の県独自の大規模PCR検査を実施すると発表しましたが、その翌日、政府は広島市に発令予定の「緊急事態に準じる地域」の適用を見送り、広島県は、時短営業などに協力してきた広島市内の事業者への協力金の減額を余儀なくされました。検査の徹底は、本来なら国がすべきことです。追い詰められてやむなく独自の検査へと動き出した自治体に対して、『見せしめ』の『懲罰』を加え、『威圧』または『嫌がらせ』をしているように映りますが、西村大臣はそのように感じないでしょうか?」

 この質問に対し、西村大臣は、「広島の知事から要請を受けたときには、すでに広島市内の感染状況が30人を超え、まさに、ステージ4の対策が必要な地域という状況であり、準ずる措置を検討したが、その後、県民の皆さん、市民の皆さんの努力があったと思うが、すでに時短も行われていたし、さまざまな努力の結果として、感染が急速に改善したため、『緊急事態に準じる地域』の要件を満たさなくなった。これは、改善した話、いい話ですので、何か『懲罰』とかいうことはまったくない」と述べ、IWJ記者の質問を否定した。

 IWJ記者と西村大臣の質疑応答の模様を含め、会見の詳細は、ぜひ、全編動画でご確認ください。

■全編動画 ※15分47秒あたりからIWJ記者の質問になります。

  • 日時 2021年1月26日(火)18:00~
  • 場所 中央合同庁舎8号館1階会見室(S101・103)(東京都千代田区)

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