2023年10月31日、午後7時30分頃より、東京都千代田区の外務省にて、上川陽子 外務大臣の定例記者会見が開催された。
会見冒頭、上川大臣より、大臣のイスラエル及びヨルダン訪問、および、JICAウクライナ事務所の再開についての報告があった。
イスラエル・パレスチナ情勢について、上川大臣は、11月2日から5日まで、イスラエルとヨルダンを訪問し、パレスチナ側要人とも会談をする予定であり、特に、ガザ地区の人道状況の改善を最優先事項とし、人道目的の一時的な戦闘休止(humanitarian pause)、及び人道支援活動が可能な環境の確保を目的としている。
また、上川大臣は、『ハマス等によるテロ攻撃を断固として非難する』とした上で、『人質の即時解放と一般市民の安全確保』、『すべての当事者が国際法に従って行動すること』、そし『事態の早期沈静化』をこれまで一貫して求めてきていることを強調し、まったく予断を許さない状況の中、現地を訪問し、直接我が国の立場を伝え、意見交換する考えであるとした。
JICAのウクライナ事務所再開について、上川大臣は、事務所の再開は、ウクライナの復旧・復興の促進に向けた日本政府の体制整備の一環であり、今後のウクライナの復旧・復興フェーズにおいて、不可欠である旨の考えを表明した。
続いて、大臣と各社記者の質疑応答となった。
質問は、イスラエル・パレスチナ情勢に関するものに終始し、ネタニヤフ・イスラエル首相の発言、日本政府の取組、ガザ地区における地上作戦と国際法、戦争のエスカレーション、そして、国際人道法の遵守と停戦など、質問の内容は多岐にわたった。
IWJ記者は次のように質問をした。
IWJ記者「重ねて、中東情勢について質問します。地上侵攻を始めたイスラエルを支持する米国では、この先、イランと米国との戦争を辞さないという発言をするリンゼイ・グラハム上院議員のような政治家も出てきています。
米軍が介入すれば、イラン・ロシア・トルコも参戦し、中東からの石油輸出も止まる可能性が高くなります。石油のほとんどを中東に依存する日本は、大変な苦境に陥ります。
日本は、イスラエルによるガザ侵攻の停止を強く求め、戦争のエスカレーションに反対すべきではないでしょうか。大臣のお考えをお聞かせください」。
上川大臣の答弁は次のとおり。
上川大臣「従来から申し上げているとおり、我が国は、ハマス等によるテロ攻撃を断固として非難した上で、第一に、人質の即時解放、第二に、全ての当事者が国際法に従って行動すること。そして、第三に、事態の早期沈静化を一貫して求めてきております。
イスラエルに対しましても、私から、10月12日、コーヘン・イスラエル外相に対し、事態の早期沈静化を働きかけたほか、10月27日には、駐日イスラエル大使に対し、人道的休止及び人道アクセス確保のための協力を要請しいたしました。
日本としては、引き続き、刻一刻と動く現地情勢に応じて、イスラエル及びパレスチナを含む関係国や関係者等の間で、意思疎通を行い、在留邦人の安全確保に万全を期しながら、事態の早期沈静化や、人道状況の改善に向けた外交努力を、積極的かつ粘り強く進めてまいります」。
質疑応答の内容など、記者会見の詳細については全編動画をご確認ください。