2023年1月27日、午後12時20分より、東京都千代田区の外務省にて、林芳正外務大臣の定例会見が行われた。
冒頭の林大臣からの報告事項はなく、そのまま各社記者と林大臣との質疑応答となった。
IWJ記者は、日本の急激な防衛費増額とその理由を問い質す質問を準備し、会見にのぞんだが、林大臣のスケジュールもあり、残念ながら指名される前に会見終了となった。
毎日新聞記者は、日本政府としてのウクライナ支援の方向性について、以下のように質問をした。
「ウクライナ支援についてうかがいます。
アメリカとドイツが戦車の供与を発表しました。ウクライナ側は歓迎し、戦況を変えるような武器の供与を国際社会に求めています。
日本としては、『防衛装備移転三原則』から、戦車などの供与はできませんが、その中で、G7の一員である日本政府として、どのようにウクライナを支援していくお考えか、教えてください」
これに対し、林外務大臣は次のように回答した。
「日本はこれまで、ウクライナ及び周辺国等に対しまして約5億ドルの補正予算をはじめ、総額約15億ドルの支援を順次実施をしてきております。
本年のG7議長国として、リーダーシップを発揮しつつ、引き続き、G7をはじめとする国際社会と連携しながら、適切にニーズを把握しつつ、困難に直面するウクライナの人々に寄り添った支援を実施してまいります。
その際、カンボジアと協力した地雷不発弾対策支援等をはじめ、日本がこれまで培ってきた経験・知見とも活用しながら、日本の顔が見えるウクライナ支援を効果的に進めていきたいと考えております」
この他に、他社の記者からは、「日本からウクライナへの防衛装備品の供与と『防衛装備移転三原則』や運用指針などの見直しに向けた今後のスケジュールと方向性」「ウクライナ支援をめぐり、日本時間1月24日夜に開催されたG7と関係国外相らによるオンライン会合の意義と成果」などについて、質問があった。
また、上記以外にも、ODA(政府開発援助)の指針となる「開発協力大綱」の改定作業、および、1月23日から始まった第211回国会での総理の施政方針演説、特に、そこで触れられた「グローバル・サウス(途上国)」への関与について、質問があった。
会見の詳細は、ぜひ全編動画を御覧いただきたい。