(その10)では、米連邦準備理事会(FRB)に利下げの圧力を強めていたトランプ大統領が、利下げに応じないパウエル議長に刑事捜査の手を伸ばした、という問題を取り上げた。
- パウエル議長が声明でトランプ大統領に逆襲! 欧州中央銀行他、13ヶ国の中央銀行と国際決済銀行がパウエル議長に連帯表明! ところが日銀の植田和男総裁は連帯せず!(日刊IWJガイド、2026年1月21日)
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田代氏は、中央銀行と政府の関係を、以下のように解説した。
「これはもう、恐るべきことで、アメリカの場合は連邦準備理事会ですが、中央銀行というのは、近代国家が作り出した重要な仕組みなわけです。(中略)
今の貨幣システムというのは、金本位制のように、何か物的価値によって担保するわけじゃない。中央銀行が、ただ『これはお金です』と、額面の価値を保証しているだけ。
ということは、発行している中央銀行は、厳格に管理されなきゃいけない。中央銀行が行う金融政策も、政治の都合で動かされるものでは困るわけです。(中略)
実は、パウエルという人は、第1次トランプ政権の時に、トランプに指名された人です。だけど、別にトランプの言うことを聞く理由も、義理も、何もないわけです。あくまで彼は、独立したアメリカドルの番人として、行動しているわけです。
それに対してトランプは、そんなことはどうでもいいから、とにかく金利を下げろと。そうすると、俺の人気が高まるからと。
でもパウエルは、ずっと断っているわけですね。
そうすると、トランプは『ミスター・トゥー・レイト』だと侮辱。これは、公式の記者会見でも侮辱しました。
『無能だ』って言って、解任までさせたいんだけど、実はアメリカ大統領は、FRBの議長を解任するということはできない。自分でやめてもらうしかないから、そこで猛烈な圧力をかけているわけです」。
トランプ大統領に圧力をかけられたパウエル議長は、声明を発表し、トランプ大統領を批判した。これに対して、世界各国の中央銀行総裁や米国の歴代の元FRB議長らが、パウエル氏に連帯する共同声明を発表したが、日本の植田和男・日銀総裁は、この声明に加わらなかった。
これに対して田代氏は、「日本は中央銀行の独立性というのをまったく評価しないということですよね。もう、日本は、先進国じゃありませんということを、世界中に言ってる」と述べ、「もっと言うと、日本銀行の金融政策は、日本政府に従属してることを世界に言ったようなものだから、日本円という通貨の信任を、自ら毀損した」と断じた。
































