(その8)では、トランプ「独裁」による、米国内の混乱を取り上げた。
就任以来、他国への高関税を乱発したトランプ大統領の政権下で、米国では物価が高騰した。
また、連邦議会では、与野党の対立から、昨年10月から始まった新年度の予算案が成立せず、11月12日まで、43日間にわたる史上最長の政府機関閉鎖が発生した。
こうした米国内の混乱について、田代氏は次のように解説した。
「第1次政権の時からそうなんですけど、トランプは、関税が大好きです。本人は『世の中で一番美しい言葉はタリフ(関税)だ』と言っている。
トランプは、朝から晩まで一日中嘘を言っているんだけど、経済的に最大の嘘は、『関税は中国が払っている』と。
輸入関税なんだから、真っ先に払うのは、アメリカ在住の輸入業者なのに、トランプは『中国が払っている』と。
ヒトラーやゲッペルスも言った通り、嘘も100万回続ければ本当になる。この前、『NHK』の解説員が、『中国が関税を払わされている』と言ったから、びっくりしました。(中略)
もちろん、それはトランプの嘘で、あれだけ関税をかけまくれば、それを払ってるのはアメリカの輸入業者。商売をやっているんだから、当然それは、価格転嫁して、出荷価格にどんと来ます。
そうすると、中継業者は、当然、最終販売業者に関税を上乗せして、『はい、どうぞ』と来るわけです。
そうすると当然、最終販売者、つまり、ウォールマートだとかそういうところも、今の価格に関税分を上乗せして、『消費者の皆さん、どうぞ』となるわけですよ。
当たり前ですよね。(中略)
関税をかければ、『ことごとく関税分が上乗せされたじゃないですか』ってなっていくわけです。それで、アメリカ人は大変なんです。
でもトランプは、『俺は、インフレーションを抑えている』と言うわけです。
これはさすがに、ホワイトハウスの記者会見で、『一般庶民は、物価が高いなと思ってるんだけど、それは間違いですか?』って(記者が)言ったら、キャロライン・レビット報道官が、『寝言を言うな』と。
だから、全部オルタナティブ・ファクト(真実とは平行線のまま、交わらない事実。デマの婉曲的表現)ですよ。
だけど、(消費者が)実際に支払う金は、どんどん増えている。それで、食料品は関税を免除するとか言い出したわけです。
クレジットカードも、支払い滞納率がすごいんですよ。そうすると、クレジットカード会社としては経営が苦しくなるから、金利を上げていくわけですよね。それが今もう、10%をはるかに超えて、中には20%にもなっているわけです。
だから、上限を10%にするよう要求した。ただし、1年間。
これでもアメリカの銀行の経営は、もたない(経営危機に陥る)。小さい銀行はどうするんだろうっていう気がします」。
さらに田代氏は、次のように続けた。
「あと、政府閉鎖で、簡単に言えば、公的資金が動かないわけです。当然、それは効きますよね。政府から払われる金がこないわけですから。
議会予算局、コングレス・バジェットオフィス、CBOという、たいへん権威ある機関で、アメリカの公式の経済成長予測とかを出す組織なんだけど、そこが、手厳しいことを言ったわけ。
今、アメリカって、(経済成長率が)3.数パーセントの、非常に好景気なんだけど、それが、1.2%に落ちちゃうと。これは、ほぼ日本と同じ(成長率)です」。
































