日米首脳会談、大手メディアの偏向と米国の本音~岩上安身によるインタビュー 第420回 ゲスト 軍事ジャーナリスト・田岡俊次氏 2014.4.25

記事公開日:2014.4.25取材地: テキスト動画独自

 「尖閣に安保適用」――。4月24日付けの大手各紙朝刊の一面には、この文言が踊った。来日中のオバマ大統領が安倍総理との日米首脳会談で、尖閣諸島が対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用範囲内であると、大統領として初めて明言したのである。

 しかし、米国側が、尖閣諸島について日米安保が適用されると明言したのは、実はこれが初めてではない。2010年と2013年、クリントン前国務長官から、日米外相会談において既に同様の趣旨の発言が飛び出している。今回の日米首脳会談におけるオバマ大統領の発言は、これまでの米国の態度を何ら変更するものではないのである。


【IWJブログ】「第二のクリミア」はあるのか? ウクライナの今 ~岩上安身によるロシアNIS貿易会・ロシアNIS経済研究所 服部倫卓氏インタビュー 2014.4.21

記事公開日:2014.4.21 テキスト

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 4月6日、ウクライナ東部のドネツク、ルガンスク、ハリコフの三都市で、親ロシア派のデモ隊が州庁舎を占拠した。デモ隊が要求しているのは、ロシア編入の是非を問う住民投票である。

 3月16日にクリミア自治共和国でロシア編入を問う住民投票が行われ、96.77%がロシアへの編入への賛成を示した。これを受けて、クリミアとセヴァストーポリ特別市はロシアと編入条約を締結した。多くの国々が認めないながらも、クリミアとセヴァストーポリ特別市は正式にロシアに編入されることとなったのである。

 ウクライナ東部で現在起こっている動きは、第2のクリミアを生み出す可能性があるのか。昨年11月末から始まったウクライナ政変は、まだ終わりの兆しを見せていない。今後どこに向かっていくのだろうか。


【IWJブログ】2つのひまわり、台湾とウクライナ――遅れてやってきた国民国家の明と暗 2014.4.19

記事公開日:2014.4.19 テキスト

特集 IWJが追う ウクライナ危機
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 この春、2つの「ひまわり」が咲いて、揺れた。台湾、そしてウクライナ──。

 中国とのサービス貿易協定を強引に押し進める馬英九政権に抗議するため、台湾の国会に相当する首都・台北の立法院を、学生たちが占拠したのは、3月18日。彼らは、「太陽花學連」すなわち「ひまわり学生運動」と自らを称した。


【IWJブログ】ウクライナ政変と反ユダヤ主義〜岩上安身による赤尾光春・大阪大助教へのインタビュー第3夜 2014.4.14

記事公開日:2014.4.14 テキスト

 ロシアで強権を振るうプーチンは、敵対する新興財閥を潰すため、宗教に寛容な素振りでユダヤ共同体を利用してきた。

 近年のウクライナ大統領選では有力候補に対して「ユダヤ人」という言葉が投げつけられ、現在のウクライナ暫定政権には根も葉もない「ユダヤ系」という噂が立つ。

 ウクライナ東部各地でロシア編入が叫ばれる中、ユダヤ学の俊英・赤尾光春氏へのインタビュー第3夜では、今後のロシア・ウクライナ情勢を占う上で重要な事実の数々が明らかにされた。


【岩上安身のツイ録】台湾とウクライナ、国民国家を形成できなかった国の悲劇 2014.4.11

記事公開日:2014.4.11 テキスト

特集 IWJが追う ウクライナ危機
※4月10日の岩上安身の連投ツイートを再掲します。

 明日、台北で呉叡人さんという政治思想史の先生にインタビューを行う。この方の書いた評論が刺激的である。タイトルは「賎民宣言ー或いは、台湾悲劇の道徳的な意味」。その冒頭には、ヘーゲルの「世界史においては、国家を形成した民族しか問題にならない」という言葉が掲げられている。

 刺激的で挑発的な論文のタイトルは、ヘーゲルの「歴史哲学講義」から引用したこの差別的なテーゼへの全身での応答に他ならない。植民地にされてきた民族の、自虐のようでも、開き直りのようでもある、激しい異議申し立てである。


【IWJブログ】ウクライナ政変と反ユダヤ主義〜岩上安身による赤尾光春・大阪大助教へのインタビュー第2夜 2014.4.9

記事公開日:2014.4.9 テキスト

※インタビューの実況ツイートに訂正・加筆をしたものを掲載します。
特集 ウクライナのネオナチとアゾフ大隊の実態

 資本家、社会主義者、ボルシェビキ、劣等民族……。

 デマや偽書、似非科学まで用いて作り上げられたユダヤ人像は、世界が近代化する19世紀から20世紀にかけてもなお、大衆煽動の道具として流布され続けた。

 ユダヤ学の専門家・赤尾光春氏へのインタビュー第2夜では、近代を通じて帝政ロシア、ナチス・ドイツ、そしてスターリンのソ連という強国の「狭間」で翻弄されるウクライナとユダヤ人の運命が焦点となり、反ユダヤ主義がポグロムやホロコーストの災厄へとつながる局面が詳細にわたって解説された。


【IWJブログ】ウクライナ政変と反ユダヤ主義〜岩上安身による赤尾光春・大阪大助教へのインタビュー第1夜 2014.4.8

記事公開日:2014.4.8 テキスト

※インタビューの実況ツイートに訂正・加筆をしたものを掲載します。
特集 ウクライナのネオナチとアゾフ大隊の実態

 ウクライナの歴史にはナショナリズムと反ユダヤ主義の結びつきが刻印されている。岩上安身は3月23日(日)にユダヤ学が専門で大阪大学助教の赤尾光春氏にインタビュー。今回の政変まで連綿と続く、ウクライナ、ロシア、そしてユダヤ人それぞれのアイデンティティを巡る2000年におよぶ歴史について7時間にわたり語っていただいた。


【IWJブログ】ウクライナ政変~第3幕の始まり 2014.4.4

記事公開日:2014.4.4 テキスト

特集 IWJが追う ウクライナ危機
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 春は誰でも心躍る。花の季節である。

 しかし、雪が解け、寒気がゆるむ春は、実は戦争の季節の到来でもある。特に冬季に厳寒に見舞われる東欧からロシアにかけての一帯においては。

 冬は進軍が困難になる。そのため冬営するのが近代以前の軍のあり方で、冬は戦争が休止する期間だった。


【IWJブログ】検証 クリミア独立・ロシア編入住民投票~選挙結果は「捏造」だったのか?ウクライナ憲法違反か? 2014.3.28

記事公開日:2014.3.28 テキスト

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 3月16日、クリミア自治共和国およびセヴァストーポリ特別市で、ロシアへの編入を問う住民投票が行われ、96.77%がロシアへの編入への賛成を示した。投票率は80%を超えた。

 投票で問われたのは、ロシアに編入されるか、あるいは自治権を定めた1992年のクリミア独自の憲法に戻るかという二択だった。


【IWJブログ】ウクライナ政変第2幕 クリミアの独立・ロシア編入までのドキュメント ~コソボ独立を承認した米国のダブルスタンダード 2014.3.27

記事公開日:2014.3.27 テキスト

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 ウクライナ政変について、勃発から連続してブログでその実相を報じ続けている。

 前回は3月のはじめ頃まで、首都キエフの独立広場での民衆の抗議行動が銃撃戦へ、ついには政権打倒へと至った顛末を報じてきた。そしてこの「ユーロマイダン(欧州広場)劇場」が、無垢な民衆による非暴力の民主革命と言えるのかどうか、疑問なしとしないことも指摘してきた。


動乱のウクライナ ~岩上安身によるインタビュー 第413回 ゲスト 大阪大学助教・赤尾光春氏 第3夜(後編) 2014.3.23

記事公開日:2014.3.23取材地: テキスト動画独自

 赤尾光春氏へのインタビュー第3夜。赤尾氏は東部の緊張が一段と高まるウクライナ情勢の主役たちを詳細に分析した。


★7/29まで全公開!「諸悪の根源はユダヤ人!?」 氾濫する歪んだユダヤ人イメージ 〜岩上安身によるインタビュー 第412回 ゲスト 大阪大学助教・赤尾光春氏 第2夜(中編) 2014.3.23

記事公開日:2014.3.23取材地: テキスト動画独自

特集 戦争の代償と歴史認識|特集 IWJが追う ウクライナ危機|特集 ウクライナのネオナチとアゾフ大隊の実態
※公共性に鑑み24/7/29まで全公開します。IWJ存続の危機です。会員登録でご支援ください→会員登録はこちらから

 赤尾光春氏へのインタビュー第2夜では、19世紀から20世紀にかけてのユダヤ人の歴史が語られ、ユダヤ人に対する歪んだイメージが氾濫することになった背景が明らかにされた。


ウクライナ極右と反ユダヤ主義 〜岩上安身によるインタビュー 第411回 ゲスト 大阪大学助教・赤尾光春氏 第1夜(前編) 2014.3.23

記事公開日:2014.3.23取材地: テキスト動画独自

 岩上安身は3月23日(日)、ユダヤ学が専門で大阪大学助教の赤尾光春氏にインタビューした。紀元前までさかのぼる「ディアスポラ(離散民)」というユダヤ人のアイデンティティ形成から、ウクライナ地域に離散していったユダヤ人の歴史の18世紀までを、第1夜としてお届けする。


(再掲)ウクライナで何が起こっているのか ~岩上安身によるインタビュー 第409回 ゲスト ロシアNIS貿易会・ロシアNIS経済研究所 服部倫卓氏 2014.3.20

記事公開日:2014.3.20取材地: テキスト動画独自

特集 IWJが追う ウクライナ危機|特集 マスメディアが歪曲して報じるウクライナのネオナチとアゾフ大隊の実態
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 2013年末のデモから政変へと発展したウクライナの情勢について、ロシアNIS貿易会・ロシアNIS経済研究所の服部倫卓氏に3月20日、岩上安身がインタビューを行った。

※2022年5月26日午後7時より岩上安身による服部倫卓氏インタビューを再び行います。 


【IWJブログ】「侵略者」にされたロシア:ウクライナ政変が指し示すもの ~岩上安身による孫崎享氏インタビュー 2014.3.19

記事公開日:2014.3.19 テキスト

※以下、インタビューの実況ツイートをリライトして掲載します。

 ロシアがクリミアに関与したことで、第二段階へと推移したウクライナ政変。3月16日にはクリミア自治共和国でロシア編入を問う住民投票が実施され、9割を越える賛成票が投じられた。クリミアは共和国として独立を宣言するとともに、ロシア編入を議会で承認。投票の正当性を巡り欧米諸国が反発するなか、ロシアの動きが注目されている。


ウクライナ政変 なぜオバマはソチ五輪開会式を欠席したのか~岩上安身によるインタビュー 第406回 ゲスト 孫崎享氏 2014.3.13

記事公開日:2014.3.13取材地: テキスト動画独自

 ウクライナ情勢が緊迫している中、2014年3月13日、岩上安身による元外務省国際情報局長の孫崎享氏へのインタビューが行われた。孫崎邸での和やかな雰囲気の中、話題は緊迫するウクライナ政変を中心に、クリミアを巡るロシアと欧州および米国の対立、さらには安倍総理の取り巻きの分析など、多岐に及んだ。


【IWJブログ】反政府デモ隊狙撃のスナイパーの背後にいるのは新政府!?EU外相とエストニア外相の電話会談の内容がリーク~ロシア国営メディアが報道 2014.3.12

記事公開日:2014.3.12 テキスト

 ウクライナの首都キエフで2月18日から断続的に続いた、治安部隊と反政府デモ隊の衝突では、デモ隊を狙撃するスナイパーによって、70人以上が殺害されたと言われている。

 メディアの報道では、スナイパーは、「ヤヌコビッチ政権の後ろ盾だった、ロシアの特殊部隊の犯行だ」との疑いが強いとされ、動画サイトでは、治安部隊とみられる男がカラシニコフ銃を構える姿も報じられた。


【IWJウィークリー41号】ウクライナ政変をどう見渡すか(ePub版・PDF版を発行しました!) 2014.3.9

記事公開日:2014.3.9 テキスト独自

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 岩上安身とIWJ記者が走り回って取材し、独自にまとめた渾身レポートをお届けしている「IWJウィークリー」。今号は、本当に中身の濃いメルマガとなっています。ウクライナ情勢、チョムスキー講演、PC遠隔捜査事件の片山被告インタビュー、そしてマック赤坂氏へのインタビューに至るまで、各記事がそれぞれ独立しつつ「同根」を捉え、多声音楽=ポリフォニーの如く響き合っています。

 右傾化し表現の自由を制限させつつある日本の今と、それに対し声をあげる内外の声。それらを包括的に、かつ詳細に報じています。ぜひ、今号は各記事を通してお読みいただき、危機感をさらに実感していただければ幸いです。


【IWJブログ】「クーデター」か「高潔な革命」なのか~ウクライナ政変にロシアの軍事介入が及ぼす影響 2014.3.6

記事公開日:2014.3.6 テキスト

 3月1日、ロシアのプーチン大統領は、クリミアのロシア系住民保護のためにウクライナにロシア軍を派兵するよう議会に求め、議会はこれを承認した。派兵期間は、「ウクライナの社会的・政治的状況が正常化するまで」としている。


【IWJブログ】ウクライナ政変~揺らぐ権力の正当性――西部の首都キエフを支配した反政権派には米国政府とネオナチの影、プーチンに支援を求める東部の親露派住民 2014.3.6

記事公開日:2014.3.6 テキスト

 約3ヶ月のデモと戦闘を経て、ウクライナでは新内閣が発足した。しかし、南部のクリミアでは武装勢力が空港を掌握しており、ウクライナはまだ例外状態に置かれている。力を誇示するかのようにウクライナとの国境付近で軍事演習したりクリミアで装甲車を走らせたりするロシアに対して、アメリカが牽制するなど、ウクライナ外部での駆け引きも続いている。