ウクライナ危機とイスラエルによるガザ侵攻はつながっている――。
現在、国際社会が注視しているウクライナ東部の内戦とイスラエル軍によるパレスチナ・ガザ地区への侵攻。一見、バラバラに起きているこの2つの事象は、実は背後でつながっているのではないか。
東京大学名誉教授で、イスラム史が専門の板垣雄三氏は、現在の国際情勢を俯瞰的に眺めた場合、ウクライナの問題とイスラエルの問題を切り離して考えることはできないと指摘した。
話題は、中東からヨーロッパ、さらには東南アジア、米国へと地球儀を俯瞰するようなかたちで拡大し、2日間で8時間を超える超ロングインタビューとなった。
シオニストはホロコーストを利用した
現在のイスラエルは、世界中に離散(ディアスポラ)したユダヤ人が聖地エルサレムに回帰して国家を建設するという「シオニズム」の思想にもとづいて成立したものである。一般的には、ナチスによる「ホロコースト」やロシアにおける「ポグロム」といったユダヤ人に対する大虐殺が行われたため、シオニズム運動が盛り上がりを見せたと理解されている。
しかし板垣氏によれば、「シオニズム運動はナチスと共犯関係にあった」のだという。シオニズムがまず先に存在し、ナチスによるユダヤ人の迫害を世界中に宣伝することで、ユダヤ人によるパレスチナへの入植を正当化しようとしたということである。
「ナチズムなしには、今のイスラエルという国はあり得ません。シオニズムの運動は、ナチスと協力関係にあったと言えます。放っておいて、ユダヤ人がパレスチナに移っていくわけではないので、シオニズムは差別や迫害の力を利用したのです」
ユーロマイダンでイスラエル国防軍の元兵士が暗躍
日々、激しさを増すウクライナ東部での内戦。その発端となったのが、首都キエフの中央部に位置する広場「ユーロマイダン」での大規模な反政府デモであった。このデモの結果、ヤヌコビッチ政権は退陣に追い込まれ、以後、暫定政権のもとでウクライナの混乱は激しさを増すことになる。
この「ユーロマイダン」での反政府デモは、ウクライナで混乱を起こすことを狙った米国により演出されたものであるとの指摘がある。一部報道によれば、PMCと呼ばれる米国の民間傭兵会社が、現地の極右組織「右派セクター」と行動をともに、混乱を醸成していたとされる。
板垣氏はさらにこれに加えて、ユーロマイダンではIDF(イスラエル国防軍)の元兵士らが、ヤヌコビッチ政権打倒のために「右派セクター」と協力関係を結んでいたと指摘した。
イスラエル国防軍が、反ユダヤを掲げるウクライナの「右派セクター」と結びついているという「ねじれ」は、一般にはなかなか理解しがたい。しかし板垣氏は、ガザ地区のハマスが使用しているロケットの開発者がウクライナ国内で拉致された事例などをあげ、ウクライナとイスラエルのつながりを強調した。
鍵となるのはマレーシアの存在
大変面白く拝聴しました。
シリアなどパレスチナ支援国家が内紛と混乱するなか、マレーシア首相がパレスチナに接近したことにより、
イスラエルやその影響を受けるウクライナが現在の紛争を巻き起こしているという持論でおられるようです。
西洋思想と平和共存思想が衰退し宗教勢力や拝金主義が台頭するなか、原理主義武装勢力や新自由主義勢力により弱小国家が滅亡にむかうことを示唆されているようにも思えます。
核保有国が核の恐怖により国を支配していた時代から911の核以外テロ、311の核施設事故により先進国は国内外の支配力が低下する。原子力の、世界における力の衰退です。このためイスラエル、ほか米国や中国、ロシアも、隣国に核以外の武力行使であたる。その隣国は、戦後に植民地解放を謳った英雄が亡くなり権限を失ない、また、英米の後押しで王権維持していた支配層が衰えていく。とくに中東諸国はいじるしく崩壊しつつある。原理主義の武力による対立がつづく。紛争地域のお話が中心でしたが一国を守ろうとして軍事力をつよめる国はいくつもありそうです。
とてもとても内容の濃いお話であり、またとてもとてもリアルに感じました。
そのぶん、ぼくたちが普段からどれほど勉強していないか、本質的考察を欠いた表面的知識や情報に踊らせれているかがわかりました。
でも、反省させられると同時に勉強の闘志がむくむくとわいてきました。
板垣先生は83歳とは思えないほどお若く、声が太く朗々とされて、エネルギッシュ!しかし、2時間を超えるとなるとさすがにお疲れだったと思います。
IWJは、あまり蕎麦だ!花火だ!とわがままを言わず、もうちっと優しい心配りが必要だったかも。
でも、先生のお話は必ずぼくらの血となり、肉となり、骨となって、来るべき未来に幸せをもたらす希望の☆となるでしょう♫
みなさん、きっとなりましょうね♫
◎ホロコーストは全人類に向けた教訓。「ホロコーストを利用した」というよりも、ホロコーストを忘れず、ホロコーストの本当の意味を絶えず自分自身に問いかけていかなければならない。
◎ヨーロッパの歴史で絶えずくり返されて来た反ユダヤ主義。儀式殺人はその典型的な例であり、デマによって多数のユダヤ人が虐殺された。今回の少年殺人はそれを彷彿させるし、日本をふりかえれば、関東大震災のとき流されたデマによって、多数の朝鮮人、中国人、社会主義者らが虐殺された歴史がある。こういうときこそ、煽るような表現には警戒しなくてはならないということですね。
2日目の前半が見られません。後半は見れるので何か問題があるのでは?
皆さんは問題ありませんか?
岩上さん、板垣先生、ありがとうございました!
あまりに壮大なお話に、アゴが外れっぱなし。。。頭の中がひっくり返っています。
先生に与えられた宿題は大変難しいですが、一個人として一市民として、自らを常に振り返りながら勉強し行動していこうと思います。
人生一度しかないんだし!
歴史の一点でしかない私だけど、点は点なりに点のやれることをやる‼︎‼︎‼︎
大変興味深く拝聴しました。先生の著書も数冊、AMAZONで注文しました。是非
そこで、お願いなのですが、パワーポイントをダウンロード出来たら、それをゆっくりと見ながら、、もう一度最初から聞いてみたらより、理解が深まるのではと思うのですが。
とても勉強になりました。ありがとうございました。
北九州市から東京まで1,067キロ,13時間の運転をしながら全部聞きました。板垣先生、岩上さん、こちらこそどうもありがとう。先生の講義を聴きながらの運転はとても素晴らしい時間でした。
欧米主義もさることながら、個人が完全に完成されなければならないという呪縛から解放されることも大事だと思っています。自分に足りないものは他者が持っている。協力し合うことで補い合えます。
本当に知らされていないことが多すぎます。理解するのがやっとで、下手に喋ると陰謀論に侵された変な人と思われる可能性大!でも必見!
世界に全く向いていない、を痛感、世界史なんて不勉強の身に衝撃の講義。「重なりあうウクライナとガザ 中東の覇権国家・イスラエルう捉えればよいか
興味深すぎる!このインタビュー
IWJが厳しい財政状況の中、無料公開に踏み切ったというのは、それだけ重要な記事ということです。この機会に是非!
ウクライナとイスラエルの繋がり。
なまら勉強になるぞ!
配信ありがとうございました。高校の時に学んだイスラム社会がそんなにずれてなかったと再確認できて良かったです。
大変面白く、勉強になりました。板垣先生のお話はとてもわかりやすかったです。
リアルタイムでは視聴できなかったので、毎日数時間ずつ時間を作って、計3回、拝聴しました。
私の場合、一度聴いただけではなかなか頭に入ってこなくて・・・。画面に向かってノートを取りながら聴ければまだしも、なかなか忙しくてそういうわけにもいかず、3回聴いてやっと理解できた感じです。
大学を卒業して30年が経ちますが、在学中はとにかく単位を取れればいいという怠惰な学生で、学問に興味が持てませんでした。学生時代なら、もっとすんなりと頭に入ってきただろうと思うと、なぜ若い頃にもっと勉強しなかったのかと後悔の念でいっぱいです。
でも、勉強するのに遅すぎると言うことはないと思います。と言いますか、人間、歳をとるごとに段々アナーキーになってくる側面もありますので、勉強したことを血肉にし、それをそのまま何らかの行動に移していきたいと思っています。
IWJを知らなければ、板垣先生や醍醐先生、纐纈先生や上村静さんなど、素晴らしい皆さんの存在を知ることなく一生を終えた気がします。ありがとうございます。
全編を三回に渡って全て視聴しました。現在の日本はカネの為に作ったデマによって政治家が動き、ツイッターも駆使した偽情報で多くの人を騙している点で非常に悪質です。全ての動画を視聴したことでことの本質への理解が進んだ気がします。
1日がかりで全部見ました。大変参考になりました。皆様もぜひ!
7:45:42メモをとりつつ拝見しました。先生がキリスト教徒と知ったことで一層中身の濃さが増した気がします。有難うございました。
尊敬する板垣先生の個人授業。凄く贅沢で目から鱗。結論が…
ガザでの皆殺しの理由。必見!!