月別: 2014年3月
「知る権利が奪われ、国民主権は空洞化」 〜学習会「国家安全保障基本法と秘密保護法」 講師 飯島滋明氏 2014.3.6
「戦争による最初の犠牲者は、情報である」──。2014年3月6日、名古屋市の愛知大学車道校舎にて、学習会「国家安全保障基本法と秘密保護法」が行われた。名古屋学院大学准教授の飯島滋明氏は、国家安全保障基本法と秘密保護法によって、国民主権が空洞化していく危険性を解説した。
この春、安保法制懇(安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会)の報告書を提出し、憲法9条の解釈改憲により、集団的自衛権の行使容認に踏み切ろうとしている安倍政権。飯島氏は「国民が反対の意志を表明し、権力の暴走を抑えることが重要だ」と力を込めた。
右傾化する安倍政権に市民らが危機感「秘密保護法反対運動は、立憲主義を守るため」 2014.3.6
特集 秘密保護法
特定秘密保護法が参議院本会議で強行採決された「12月6日」を忘れない――。
「秘密保護法廃止へ!実行委員会」は、秘密保護法の成立からちょうど3ヶ月が経った3月6日、永田町で「秘密保護法廃止へ!安倍政権の暴走ストップ!」と題した院内集会を開催した。日本ジャーナリスト会議の丸山重威氏は、安倍総理の「(憲法解釈の)最高責任者は私だ」という発言が、立憲主義に反すると批判。「秘密保護法反対運動は、立憲主義を守るための運動だ」と訴えた。
第3回秘密保護法廃止ロックアクション@大阪 2014.3.6
特集 秘密保護法
3月6日(木)18時半より、秘密保護法廃止!ロックアクション実行委員会の主催による「第3回秘密保護法廃止ロックアクション@大阪」が開催された。大阪市北区の中之島公園での集会後、西梅田公園までデモ行進を行った。
秘密保護法廃止 ロックアクション in京都
特集 秘密保護法
3月6日(木)18時より、特定秘密保護法の廃止を求める京都府民有志による「秘密保護法廃止 ロックアクション in京都」が行われ、四条河原町マルイ前での街宣後、京都市役所までデモ行進を行った。
「石綿は公害」尼崎アスベスト訴訟 住民1人を被害認定も国の責任は認めず ~控訴審判決報告集会 2014.3.6
「人の命を金で買う、クボタの救済金制度。これは公害史に残る汚点である」──。
尼崎アスベスト訴訟とは、兵庫県尼崎市のクボタ旧神崎工場から、アスベスト(石綿)が飛散したことで、のちに中皮腫となり死亡した周辺住民2人の遺族が、クボタと国を相手に損害賠償を求めたものである。2014年3月6日、この控訴審判決が、大阪高裁で言い渡された。神戸地裁での一審判決に続き、住民1人のアスベスト被害は認定されたが、国の賠償責任は認められなかった。IWJでは、大阪高裁前での判決前集会、判決直後の様子や報告集会の模様を中継した。
低線量被曝で「人体に影響なし」は「非科学的」 ~ドイツ国際会議で世界中の医師らが警告 2014.3.5
特集 3.11
福島の原発事故から約3年が経つ2014年3月5日、ドイツ・フランクフルトで、放射線のリスクや、放射線誘発性加齢の人体への影響、福島とチェルノブイリの健康影響の比較、IAEAとWHOの関係などについて議論する国際会議が開催された。会議には、世界中から原子力ロビーに「所属していない」医師や生物学者、物理学者らの研究者が集結した。
初日の会議ではまず、包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)の準備委員会事務局長をつとめるドイツのウォルフガング・ホフマン氏が登壇。電離性放射線のリスクについて講演を行った。
「言語学の世界的権威」ノーム・チョムスキー教授講演会 ~第1回「言語の構成原理再考」 2014.3.5
「言語とは何かを考えることは、人間とは何かを考えること」――。
「現代言語学の父」と評される、マサチューセッツ工科大学名誉教授のノーム・チョムスキー氏の講演「言語の構成原理再考」が、3月5日に上智大学四谷キャンパスで行われた。
チョムスキー教授は1950年代、20代の若さで、言語学における革命的理論となる「生成文法理論」を発表。それまで外的な要因によって習得すると思われていた言語が、実は人間が生まれながらに持っている特性であることを発見し、以来、言語の科学的研究の基本的な考え方となっている。
チョムスキー教授の上智大学での講演は、1987年以来27年ぶり。会場には700名もの聴衆が詰めかけ、言語学の歴史的経緯を中心に、表現の自由や人間の脳の仕組みなど、チョムスキー教授の幅広い知見に触れた。
PC遠隔操作事件の片山祐輔被告が保釈 「とにかく出てこれてよかった」 2014.3.5
特集 PC遠隔操作事件
「当然、私は犯人ではない」――。
PC遠隔操作事件で、ハイジャック防止法違反、威力業務妨害罪などの罪で起訴され、東京拘置所に約1年間勾留されていた片山祐輔被告が、3月5日保釈され、19時30分頃から、司法記者クラブで記者会見を行った。
東京高裁は、4日の時点で保釈を認めていたが、検察側は異例ともいえる特別抗告と保釈の停止を申し立て、高裁がこれを受理。4日中の保釈は見送られた。翌5日、高裁は保釈の執行停止をせず、片山被告は保釈されることとなった。
【岩上安身のツイ録】緊張が続くウクライナ、その深層 ナチス誕生前史としてのクリミア戦争 2014.3.5
特集 IWJが追う ウクライナ危機
※3月1日の岩上安身の連投ツイートを加筆し、再掲します(3月3日)
世界の注目の焦点は、ウクライナの首都キエフから、東方のモスクワ、そしてそのはるか南のクリミアに移った。
16世紀以来、オスマントルコ帝国を、12度に渡る露土戦争(ロシアートルコ戦争)で叩きに叩いて、領土を拡張し、帝国を築いたロシア。そのロシアがさらに南下し、外洋に出るための出口としてボスポラス海峡まで支配しようとしたところ、イギリス、フランスの権益と対立、黒海に突き出したクリミア半島を巡って戦ったのがクリミア戦争である。19世紀、1853年から56年にかけての10回目の露土戦争のことをそう呼ぶ。
原発再稼働と避難計画は無関係?!〜実効性のない防災計画のまま適合性審査が本格化 2014.3.4
原発再稼働に向けた適合性審査が、いよいよ本格化する――。
原子力規制委員会は3月中にも、新規制基準の適合性審査を申請している原発の中から、優先して審査の取りまとめに入る原発を選定する。選ばれた原発は、再稼働へと着実に一歩駒を進めるわけだが、適合性審査をパスしたからといって、その原発が事故を起こさないわけではない。原子力規制庁が、「規制基準を満たした原発でも事故は起きる」(※1)と回答していることからも分かるように、審査にパスしても、原発の安全が担保されるわけではないのだ。
専門家らが警告「これはファシズムへの道だ」 ――大阪駅ビルで一般人を対象に顔認証実験開始!? ジョージ・オーウェルの予見した社会がすぐそこに! 2014.3.5
ジョージ・オーウェル『1984』で描かれた「オセアニア」のような監視国家も、もはや小説の中の話だとは言い切れないかもしれない。
90台の監視カメラで撮影し、個々の顔や歩行動作の特徴をデータ化して登録することで、無数の通行人の中から特定の個人を自動的に追跡する実験が、JR大阪駅の駅ビル「大阪ステーションシティ」で今年4月から始まる。
顔認証技術の精度を確かめるための実験で、データは個人が識別できないよう処理したうえで、使途未定のまま、JR西日本に提供されることになっている。この実験の中止を求める専門家らは3月5日、東京八重洲で記者会見し、この問題がもつ危険性について説明した。
ヘイト落書きを消す新たなカウンターが発足~「差別らくがき消し隊」50人、第一回新大久保大掃除の日 2014.3.2
「新大久保での人種差別デモ(ヘイトデモ)は、昨年(2013年)の9月8日を最後に、その後は行われていません。一時期のひどいヘイトデモの嵐は過ぎ去ったかのように思えますが、実は姿を変え、新大久保の街に住み、あるいはお店を営まれている方々を、傷つけ続けています」
【第129-130号】岩上安身のIWJ特報!秘密保護法強行採決を安倍政権の「終わりの始まり」にできるか 〜海渡雄一弁護士インタビュー 2014.3.5
現在、従来の憲法の解釈を変えることによって集団的自衛権の行使を容認しようとする動きが加速しており、4月に政府見解の素案を出すよう準備が進められている。
それに先立って「天下の悪法」の制定を許してしまったことを、私たちは忘れてはならない。わずか3ヶ月前の出来事である。
2013年12月6日、特定秘密保護法が強行採決によって成立した。
H6エリアタンク漏洩、二つの弁が「開」の原因は未だ判明せず~東電定例会見 2014.3.5
2014年3月5日17時30分から東京電力本店で定例記者会見が開かれた。H6エリアタンクの天板から汚染水が溢水した事故の調査が続いているが、調査は難航し、詳しい事故原因は未だに判明していない。
【IWJウィークリー40号】(ePub版・PDF版を発行しました) 2014.3.5
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ソチ五輪の閉幕と軌を一にして、ウクライナでは、ロシアとの間で一触即発の軍事的緊張状態に。国内では「アンネの日記」が破られる事件が起こり、安倍内閣のとりまきの相次ぐ失言には、世界から警告が発せられています。
今週も岩上安身とIWJ記者が走り回って取材し、独自にまとめた渾身レポートをお届けします! ダイジェストながら、巻頭言や読み物、スタッフ寸評を含め大ボリュームでお送りする本メルマガは、気になるところだけ「ななめ読み」も推奨です。