【特集ページ】「再生の春、三たびの。」 3.11 二周年特集デイズ ~IWJがお伝えする、それぞれの「命を守る」ための闘い

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 ◆3.11から2年―。それぞれの「命を守る」ための闘い◆

 2011年3月11日の東日本大震災から、今年で2年。IWJでは、未だ途上にある被災地復興や被災者支援、先の見えない原子力政策などに焦点をあて、取材を重ねてきました。

 これらの集大成として、IWJでは「3.11特集デイズ」を組み、被災地の今復興に向けた今後の課題、そして日本の原子力政策のこれからについて、一週間にわたり、お届けしていきます。

 3月1日には、1997年から茨城県東海村で村長を務める、村上達也氏にインタビューを行い、多くの原子力関連施設を抱える村の首長としての、廃炉の問題、使用済み核燃料、汚染物質の問題について話をうかがいました。

 3月7日には、みどりの風の谷岡郁子代表にインタビューを行い、官僚機構によって未だ進まない、「子ども・被災者支援法」について、また復興予算やTPPについても、幅広く話をうかがいました。

 また、3月3日には、「希望の牧場・ふくしま」の吉澤正巳代表に、3月5日には震災の瓦礫をマウントにして、9千年続く本物の防潮堤を築こうと提唱している宮脇昭横浜国大名誉教授には、それぞれ録画でインタビューを行いました。後ほど編集したものを公開致します。被災地復興の今後の方向性や希望を見いだす、必見のインタビューです。配信予定日時は、本ページ下部の「配信スケジュール」より、ご確認ください。

 そして、過去にIWJが取材してきた膨大な動画記事の中から“東日本大震災”、“原子力政策のこれから”に紐付け、分野ごとにまとめ直し、掲載しました。あわせてご覧ください。

 また、この特集デイズと並行して、IWJでは3月6日(水)より3月11日(月)まで、麻布十番の「パレットギャラリー」という小さな画廊で「3.11ーーそれぞれの選択。福島の声。『百人百話』展」を開催しています。こちらもぜひ、お越しください。

配信スケジュール

※配信は全て終了いたしました。ご視聴ありがとうございました。

コンテンツ

【津波】

 2012年3月9日(金)に、宮城県気仙沼市のリアス・アーク美術館にて行なわれた「『津浪と村』川島秀一氏インタビュー」。リアス・アーク美術館の副館長、川島秀一氏は、2011年5月に、山口弥一郎著『津浪と村』(昭和18年発行)を、石井正己氏と共同編集で復刻した。三陸の津波被害と復興の歴史を記録した重要な資料である同書をもとに、岩上安身が話を聞いた。

【復興】

 本物の森、「鎮守の森」が日本を、地球を救う、と、60年間4千万本の木を植え続けてきた、宮脇昭氏(地球環境戦略研究機関国際生態学センター長)は静かに語り始める。宮脇氏は、御年85歳。しかし、それを全く感じさせないほどエネルギッシュで、未だに現場の第一線で活躍している。

 森作りのスペシャリストである宮脇氏は、自身の長年の研究と実践を活かし、「日本人と鎮守の森ー東日本大震災の防潮堤林についてー」と題した、命を守る森作りを進めている。

 日本人はこれまで、森林を破壊したり焼いたりしてきたが、必ず鎮守の森を作ってきたという。これは世界で唯一の、「ふるさとの木による、ふるさとの伝統だ」と、宮脇氏は先人たちに敬意の念を込める。

【復興予算・支援法】

 7日、みどりの風の谷岡郁子(たにおかくにこ)代表が岩上安身のインタビューに応え、みんなの党との政策協定の裏側や、子ども・被災者支援法、TPPなどについて語った。子ども・被災者支援法は、昨年6月に全会一致で可決されたが、基本方針が定まっておらず、未だ具体的な施策が実行されていない。谷岡代表は「これは、全党・全会派の議員が賛成して作られた法律です。しかし、国家官僚たちは(それを)無視し続けている」と述べ、役人の姿勢を痛烈に批判した。

【福島第一原発】

福島第一原発入構取材レポート ダイジェスト

 IWJが過去4回にわたって行なってきた福島第一原発入構取材の映像を、ダイジェストとして一本の映像にまとめたもの。構内で撮影した映像と、その当日に行われた特別番組からハイライト部分をピックアップした。

 2012年2月20日(月)、岩上安身とIWJスタッフの技術・動画チーフの古田が福島第一原発へ入構取材を行い、この日は特別番組が組まれた。

 インターネットメディアとしては「ニコニコ生放送」とともに、IWJが代表取材。技術面ではカメラ撮影担当としてニコニコ生放送が、音声はIWJが担当し、混成チームを編成。今回の取材の内容は全てノーカットで配信した。これらは著作権の主張も無いこととし、国民の方々・海外メディア・新聞テレビその他各種メディア等へ全て公開、自由にお使い頂けるようにする。

 また今回の特別番組では、<第一部>として東電会見でもおなじみの日隅一雄氏、木野龍逸氏をゲストとしてお招きし、これまでの原発事故報道の流れ、ジャーナリズムに付随する問題等、様々な点からの解説が行われた。司会進行としては前田真里氏、IWJスタッフの佐々木隼也が担当。

 <第二部>としては、現地取材終了後にスタジオに合流した岩上と古田が、現地取材動画の配信を含め、構内の模様、作業員の方々の様子等を詳細に報告した。

 2012年5月26日(土)、福島県いわき市で「IWJ緊急特別番組 福島第一原発入構取材レポート 第二弾」が行われた。

 2012年10月12日(金)、福島県双葉郡の福島第一原子力発電所で、「福島第一原発入構取材 第三弾」が行われた。

 1日、東京電力福島第一原子力発電所構内が取材陣に公開された。IWJは前回に引き続き、ニコニコ動画(株式会社ドワンゴ)とともにインターネットメディアとして4回目の入構を果たした。

 今回、4号機建屋横の共用プール建屋内部が初めて公開された。4号機には現在、1553本の使用済み燃料が残されたままになっている。東電は今年11月を目処にこの燃料を共用プールに移す作業を開始する。

 共用プール建屋内部は思いのほか狭く、40人以上の取材陣がすし詰め状態となった。熱交換台が警告音を発して左右移動を繰り返した。

 現在、福島第一原発で最も大きな課題となっているのが、増え続ける大量の汚染水の処理だ。敷地内には汚染水を処理した滞留水を貯蔵するタンクが800機以上設置されている。現在、タンクには26万トンの滞留水が保管されており、東電の広報担当者は取材陣に対し、40万トンまで保管可能だと説明した。

 しかし、敷地の広さには限界があり、タンクを設置できる土壌にも条件がある。この問題を解決するために東電が設置したのが、ALPS(アルプス)と呼ばれる、汚染水の放射性物質を検出限界値未満に抑える設備。しかし、このALPSを通してもトリチウムは残ってしまう。汚染水の海洋放出を前提に設置したのではないか、という疑念は免れないだろう。

【警戒区域】

 東日本大震災――。巨大地震と大津波があらゆるものを破壊し、さらに、原発が次々に爆発し、放射能の恐怖が人々を襲う。国家や原子力産業の身勝手な都合で情報が隠蔽され、住民が翻弄される。想像を絶する恐怖と大混乱の中で、「牧場の牛たちを見殺しにはできない」と、現地にとどまった男性がいる。

 大震災に襲われるまで、福島県内7ヶ所で1200頭の牛を飼育する「エム牧場」を仲間とともに運営し、浪江町で330頭を擁する浪江農場の責任者を務めていた吉澤正巳氏(59歳)である。

 牧場運営が軌道に乗り、食糧安定供給の一翼を担ってきた牧場は、原発事故の発生によって状況が一変する。現在、浪江農場を存続させ、「希望の牧場・ふくしま」として運営を続ける吉澤氏に、大震災からまもなく2年を迎えるにあたって、当時の状況を振り返っていただくとともに、被災地復興の今後の方向性や希望を見いだす、必見のインタビュー。

【被ばく】

 2013年3月11日、東日本大震災から2年を迎えたこの日、岩上安身による「市民と科学者による内部被曝問題研究会」のメンバーである沢田昭二氏、松崎道幸氏、矢ヶ崎克馬氏、生井兵治氏、のインタビューが行われた。同会では、「現存の被曝状況は人権の問題であり、国民には安全な暮らしをする権利がある。国は内部被曝も考慮した救済・支援策をただちに提示すべきだ」と、政府の汚染や健康影響に関する対策を厳しく糾弾した。

 2013年1月20日(日)13時30分より、東京都千代田区の中央大学駿河台記念館610号室で、「西尾正道氏講演会 放射線の人体への影響 ―甲状腺異常など内部被曝を中心に―」が行われた。西尾氏は、講演の中で、北海道の泊村のがん死亡率の多さに言及。泊村に位置する泊原子力発電所を稼働させる際に発生するトリチウムが原因ではないかと、指摘した。このトリチウムには、稼働に際して規制値はない。

 2012年10月25日(木)18時30分から、北海道札幌市の北海道クリスチャンセンター・ホールで、「松崎道幸氏、中手聖一氏、松村昭雄氏 シンポジウム『放射能による福島の子どもたちの健康被害』」が開かれた。スピーカーは松崎道幸氏(深川市立病院内科部長、福島「集団疎開」裁判原告側証人)、中手聖一氏(子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク前代表)、松村昭雄氏(元国連職員)の3人。松村氏は、海外と日本の専門家の間の、フクシマショックを巡る危機意識のギャップを問題提起した。

 2013年2月16日(土)13時30分より、福島県郡山市のビッグパレットふくしまで、「放射線の健康影響に関する専門家意見交換会『今、ふくしまで暮らす県民が感じていること』」が開催された。これは、環境省と福島県が「『ふくしまで暮らす』ために ~特に、子どもの視点で~」をテーマに行なう意見交換会の第1回である。この日は、子どもの心的ケア、PTSD対策とストレスの問題、県民へのストレスの測定調査の結果とその傾向などについて、講演と意見交換が行なわれた。

■講演「原発事故が引き起こした子どもたちのストレス・大人たちのストレス」筒井雄二氏(福島大学共生システム理工学類 教授)、「福島のメンタルヘルスの現状とケア」矢部博興氏(福島県立医科大学医学部神経精神医学講座 教授)

【除染】

 「効果がない。できないものは、できない」――― 2013年3月9日(土)14時、日本環境学会顧問・前会長の畑明郎氏(元大阪市立大学大学院教授)は、滋賀県の邸宅において岩上安身が行ったインタビューで、国が進める除染事業について懐疑的な見方を示した。また、畑氏は、福島で起きている放射能汚染について、「水俣病などの四大公害問題を遥かに凌ぐ、史上最大の公害問題であるのに、政府は公害だと言わない」と述べ、政府の姿勢を批判した。インタビューでは、福島第一原発の事故後、国が福島県で実施している除染事業について、日本環境学会としての見解を聞いた。

【震災遺物】

 福島県にある自然豊かな小村、鮫川村に高濃度の放射性廃棄物焼却施設が作られようとしている。2012年、環境省は焼却施設の建設を福島県内の各自治体に提案してきたが、唯一受入れ表明したのが、この鮫川村である。焼却されるのは、処分が滞っている汚染稲わらや牧草で、1キロ8000ベクレルを超える「指定廃棄物」もこれに含まれる。

 大手メディアも報じない、地元福島の住民もほとんど知らないうちに、とてつもない施設が福島県内につくられようとしている。福島県いわき市の西側に隣接する人口4000人の鮫川村に、1キロあたり8000ベクレルを超える「高濃度」の放射性廃棄物の焼却施設がにわかに作られようとしているのだ。大手マスコミも、地元メディアも、独立系メディアも、ほとんど取り上げようとしない。IWJはひとり問題が発生した時から追い続けてきた。この施設の建設をめぐって、近隣自治体を巻き込んで反対運動が巻き起こっているのは、以前IWJブログ「住民不在で進む、福島県鮫川村の『高濃度放射性廃棄物』焼却施設建設問題」で報じたとおりである。(岩上安身)

 2013年2月14日(木)18時から、福島県いわき市の田人ふれあい館で「鮫川村における農林業系副産物の焼却実証事業に係る説明会」が行われた。環境省は昨年11月、原発事故で生じた高濃度放射性廃棄物を焼却する実験的施設の建設を、鮫川村で始めた。各地で処分しきれない汚染稲わらや、牧草の処理を目指すという。市民側の再三の要望により、初の説明会となったが、安全性が確保されるかどうかということを危惧して、工事の中止を求める声が相次いだ。

 福島県いわき市の西側に隣接する人口4000人の鮫川村に、1キロあたり8000ベクレルを超える「高濃度」の放射性廃棄物の焼却施設が作られようとしている問題で、大樂勝弘鮫川村長は3月5日、IWJのインタビューに対し、「青生野(あおの)地区を対象にした住民説明会で、大半の同意を得られれば工事を再開する」と、鮫川村やいわき市など近隣自治体の同意がなくても、事業を進めていく考えを明らかにした。

【中間貯蔵施設・最終処分場】

 2011年12月20日(火)、東京都渋谷区のアップリンクで「マイケル・マドセン監督(映画『100,000年後の安全』)インタビュー」が行われた。『100,000年後の安全』は、フィンランドの高レベル放射性廃棄物の永久地層処分場(オンカロ)に関するドキュメンタリー映画で、2010年に製作された。監督のマイケル・マドセン氏に、岩上安身が、原子力発電や廃棄物処理の問題、フィンランドの原子力行政、核兵器、原子力に対する科学的見地などについて、日本と比較をしながら話を聞いた。

 2013年3月1日(金)に茨城県那珂郡東海村庁舎で「茨城県東海村 村上達也村長インタビュー」を行った。1997年から東海村で村長を務める村上達也氏は、「中央依存体質からの脱却。地域主権の確立で、小規模分散型のエネルギー政策を」と、脱原発に向けたエネルギー政策の必要性を訴えた。また、「ふるさとや、子どもの命に替わるものはない。東海村は、サイエンスタウン構想を掲げ、多くの原子力関連施設を抱える村として、今後も廃炉の問題、使用済み核燃料、汚染物質の問題などに注力し、科学的・文化的な取り組みを、地方から発信していきたい」と語った。

【原子力規制委員会】

 2012年11月13日(火)、東京都文京区の東洋大学白山キャンパス内研究室で、渡辺満久教授のインタビューを、岩上安身が行った。変動地形学の専門家としての観点から、大飯原発下だけでなく、全国各地の原発敷地内に存在するといわれる活断層について、話をうかがった。地面の形、でき方を研究する学問である地形学。中でも、活断層の探索、活動履歴などの研究にあたるのが、渡辺教授が専門分野とする「変動地形学」である。原発直下に活断層があり、そこで地震が起きた際、原発にどのような影響を与えるのかを考察する、数少ないスペシャリストといえる。

百人百話|3.11――それぞれの選択。福島の声。『百人百話』展


IWJの『百人百話』をご存知でしょうか――。
3.11の大震災・津波、それに続く東京電力福島第一原発の事故を経て、福島にとどまる人々、福島を離れる人々。
現在、麻布十番のパティオという広場に面した「パレット・ギャラリー」にて、IWJ代表のジャーナリスト・岩上安身がそれぞれの思いを丁寧に聞き取ったインタビュー映像を、写真のパネルや、そして壁面をスクリーンにビデオ上映して展示しています。

展示日程は全て終了しました。ご来場いただいた皆様、誠にありがとうございました。

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