福島第一原発に4度目の入構 事故の傷跡、いまだ生々しく 2013.3.1

記事公開日:2013.3.2取材地: テキスト動画
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 1日、東京電力福島第一原子力発電所構内が取材陣に公開された。IWJは前回に引き続き、ニコニコ動画(株式会社ドワンゴ)とともにインターネットメディアとして4回目の入構を果たした。

■取材終了後のまとめ番組

【出演】 木野龍逸氏 / 村上和巳氏 / IWJ・平山茂樹 / カメラマン・嶺隼樹

■構内取材 1/2

■構内取材 2/2

  • 高橋毅所長の囲み取材:00:00:00~00:25:55
  • 退構時のサーベイ:00:30:00~00:33:00
  • 作業員の方への囲み取材:00:34:30~01:03:00
  • 日時 2013年3月1日(金)
  • 場所 福島第一原子力発電所(福島県大熊町)

 今回、4号機建屋横の共用プール建屋内部が初めて公開された。4号機には現在、1553本の使用済み燃料が残されたままになっている。東電は今年11月を目処にこの燃料を共用プールに移す作業を開始する。

 共用プール建屋内部は思いのほか狭く、40人以上の取材陣がすし詰め状態となった。熱交換台が警告音を発して左右移動を繰り返した。

 現在、福島第一原発で最も大きな課題となっているのが、増え続ける大量の汚染水の処理だ。敷地内には汚染水を処理した滞留水を貯蔵するタンクが800機以上設置されている。現在、タンクには26万トンの滞留水が保管されており、東電の広報担当者は取材陣に対し、40万トンまで保管可能だと説明した。

 しかし、敷地の広さには限界があり、タンクを設置できる土壌にも条件がある。この問題を解決するために東電が設置したのが、ALPS(アルプス)と呼ばれる、汚染水の放射性物質を検出限界値未満に抑える設備。しかし、このALPSを通してもトリチウムは残ってしまう。汚染水の海洋放出を前提に設置したのではないか、という疑念は免れないだろう。

 また、この日は初めて、協力企業の作業員に対する取材が許可された。取材に応じたのは、日立GEニュークリア・エナジー(株)所長の河合秀郎さん(58)、鹿島建設(株)工事課長の小林弘茂さん(45)、播州基礎興業(株)の名里宏行さん(52)の三名。3号機のガレキ撤去作業にあたっている小林さんは、「前代未聞の事故に対し、使命感を持って仕事に取り組んでいる」と語った(作業員の方の氏名公表は、東京電力により許可されています)。

 入構取材後、今回同行したフリーランスの木野龍逸氏、村上和巳氏に、現場でのポイントをうかがった。また、撮影した録画は、ほぼノーカットで無料公開している。今回の取材の詳細は、IWJブログやメルマガにて、別途報告する予定。

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