ロシアのラブロフ外相インタビューのハイライトをIWJ翻訳! ラブロフ氏はゼレンスキー氏のドンバス住民への言葉「自分がロシア人と思うならロシアに行け」を引き、西側によりウクライナが「反ロシア」化と批判! 2022.6.17

記事公開日:2022.6.17 テキスト
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(文・IWJ編集部 文責・岩上安身 2022年5月11日加筆アップ)

 ロシアのラブロフ外相は2022年3月、「欧米はウクライナを『第二のアフガニスタン』にすることを望む」と指摘した。岩上安身はこれを、米国がソ連(ロシア)と代理戦争を戦う戦場として「適切な比喩」と評価した。

 ラブロフ氏は、旧ソ連時代から半世紀わたりロシア外交に携わるベテランだ。2004年から18年も外相を務める彼が、今何を考えているのか、ウクライナ危機と世界情勢の今後を見るうえで注目に値する。

 3月18日にロシアメディア『RT』が行ったラブロフ外相へのインタビューのハイライトを、IWJが翻訳して本記事でご紹介する。

 その中でラブロフ氏は、西欧世界への失望を露わにした。ウクライナ危機は2014年のキエフでのクーデターで始まり、西側諸国がウクライナを「反ロシア」に変えたと語る。

 バイデン米大統領に関しては、ウクライナのゼレンスキー大統領が要求する軍事支援がもたらす「悲惨な結末を理解している」としながら、ウクライナのロビー活動が米国を戦争へ扇動するというのである。

 さらに西側メディアの偏向や、米国が各国で支援する300以上のバイオラボの生物兵器禁止条約違反の可能性を指摘。

 その上で、反ロシアの動きは普遍的ではなく、中国やインドをはじめ「米国の保安官の下での地球村」を受け入れないプレーヤーたちの存在に言及する。

 ロシア側の情報が届きにくくなる中、国境を接する日本こそ、既存のマスメディアの色眼鏡を外し、こうしたロシアの境遇や思考を理解する必要があるのではないか。

 詳しくは、記事本文を御覧いただきたい!

▲セルゲイ・ラブロフ ロシア連邦外務大臣(Wikipedia、The Official CTBTO Photostream

ラブロフ外相が「欧米はウクライナを『第二のアフガニスタン』にする」と指摘! 中露外相は世界の「多極化」推進で一致!

 2022年3月30日、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、「欧米はウクライナを『第二のアフガニスタン』にすることを望んでいる」と述べた。ロシアメディア『RT(Russia Today)』が報じた。

 岩上安身は次のようにツイートした。

 「西側はウクライナを、第二のアフガニスタンにしようとしている、というのは、適切な比喩。米国がソ連(ロシア)と代理戦争を戦う戦場であり、ムジャヒディーンの代わりに#アゾフのような極右ネオナチを、金と武器を注ぎ込んで育て、テロリストの温床とする。まったくその通りである」

▲1979年から1989年のアフガニスタン紛争で、侵攻したソ連軍と米国の支援により戦ったイスラム戦士ムジャヒディーン。後の米国による湾岸戦争を契機に反米化し、米同時多発テロへとつながる。(Wikipedia、erwinlux

 ラブロフ氏は30日、中国の安徽省屯渓で開催される第3回アフガニスタン周辺国外相会合に出席するため、2月24日のウクライナ侵攻以来初めて中国を訪問した。

 ラブロフ氏は、パキスタンのマフドゥーム・シャーマフッド・クレシ外相と会談した際に、「アフガニスタンを世界政治の中心にしようとした者たちは、今やアフガニスタンをウクライナに置き換えようとしている」と述べた。

 30日、ラブロフ外相と王毅外相が会談し、ともに「世界の多極化」を推進することを表明した。

 ラブロフ外相は「国際情勢の重大な局面において、ロシアと中国の首脳は戦略的なコミュニケーションを維持し、ロシアと中国の関係の着実な発展と世界の多極化を推進する上で重要な役割を担っている」と述べた。

 王毅外相も「国際情勢が激動期に入り、世界が100年に一度の大きな変化を迎えていることを目撃した」と応じ、「中国は常に世界の多極化と国際関係の民主化を支持」してきたと述べている。

 両外相は、「100年に一度の大きな変化」を乗り越えて「米国一極支配」を変えてゆく決意を示した。

▲中国の王毅外交部長(外務大臣)(Wikipedia、首相官邸ホームページ

ロシアメディア『RT』のラブロフ外相インタビューのハイライトをIWJが翻訳! 半世紀にわたりロシア外交に携わるラブロフ氏は、西欧世界への失望を露わに、「東」に向かう決意を示した!

 3月18日、ロシアメディア『RT(Russia Today)』が、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相に約30分ほどのインタビューを行った。このインタビューは英語で行われ、YouTubeでも公開されている。

 インタビューの中で、ラブロフ外相は、西欧世界への失望を明確に示し、「西」と決別して「東」に向かう決意を示した。ロシアと中国との距離をさらに縮める決意の表明であろうと思われる。

 ラブロフ氏は1950年3月21日モスクワ生まれの72歳である。1972年にモスクワ国際関係大学を卒業、ソビエト連邦外務省に入省し、1991年のソ連崩壊後も引き続き、ロシア外務省に務めた。

 ラブロフ氏は、2004年にロシアの外務大臣に就任し、2022年で在職18年になった。エリツィン、プーチン、メドベージェフ、そしてまたプーチンと4代、3人の大統領の下で、ロシア外交を担ってきた。ソ連崩壊前からロシア外交に携わってきたベテランのラブロフ外相は、今、何を考えているのだろうか。

 『RT』が記事化したインタビューハイライトを、IWJで翻訳し、紹介する許可を得たので、以下にご紹介する。

ウクライナ危機はキエフのクーデターで始まり、西側がウクライナを「反ロシア」に変えた!

 「ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は、金曜日(3月18日)の『RT』とのインタビューで、ロシアと米国をはじめとする西側諸国との対立について語り、モスクワが進む方向性について概説した。

 彼は、西側諸国はウクライナを『反ロシア』に変えるよう促し、今その指導者はジョー・バイデン米大統領をキエフ(ウクライナ政府)のために戦争に向かわせようとしている、と述べた。

 ラブロフ氏は、モスクワは敵対的な勢力による『情報テロ』にさらされており、彼ら(西側諸国)は自分たちが説く価値観を守る素振りをまったく見せなくなっていると論じた。緊張は落ち着くだろうが、ロシアはもはや西側で対等に迎えられるという幻想にはとらわれないだろう、と外相は付け加えた。

 以下は、インタビューのハイライトである。

 1)『ほんの数ヶ月前、ウクライナのゼレンスキーは「ロシアに行け」と、ロシア系民族に言った』。

 西側諸国は、ウクライナ危機がキエフでの武力クーデターで始まったという事実を記憶から葬ろう(memory-hole)としている、とラブロフ氏は述べた。クーデター後の当局は、マイダン抗議デモの戦闘部隊であり、急進的なウクライナの民族主義者たちによる「ロシア憎悪症(Russophobic)」の見解と一致する差別的な政策を実施した、ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領もこの姿勢を支持したと、ラブロフ氏は付け加えた。

▲ウォロディミル・ゼレンスキー ウクライナ大統領(Wikipedia、President Of Ukraine from Україна

 ラブロフ氏は、8月のゼレンスキー氏の発言を引用し、ドンバス分離地域に住む人々に対して、『自分たちがロシア人だと思うならロシアに行く』ように言った、と述べた。モスクワは、ウクライナ軍を攻撃する数日前に、2つの反ウクライナ政府共和国を主権国家として承認した。

 ラブロフ外相は、ウラジーミル・プーチン大統領が2月下旬に述べたように、(ゼレンスキー氏の発言は)ウクライナが『反ロシア』化しつつあることを示唆する多くの証拠の一つである、と主張した。西側諸国はこのプロセスを後押ししたと、モスクワ(ロシア政府)は考えている。

 ラブロフ氏は、ロシアはウクライナ国民とは何の問題もないと強調した。軍事行動の目的は、急進的な民族主義者の力を一切排除し、キエフに差別的な法律を廃棄させることだという」

ウクライナのロビー活動がバイデン政権を戦争へ扇動する! 米国主導の世界秩序は「嘘の帝国」!

 「2)バイデンを戦争に駆り立てるゼレンスキー

 ゼレンスキー氏は、欧米メディアの寵児としての地位を利用して、バイデン政権に圧力をかけ、ウクライナ上空に飛行禁止区域を設定し、最新兵器を提供することで、ロシアとの緊張を激化させようとしている。ラブロフ氏によれば、バイデンは経験豊富な政治家であり、このような政策の悲惨な結末を理解している。

▲ジョー・バイデン米大統領(Wikipedia、Adam Schultz)

 『しかし、米国には、ウクライナのロビー活動に扇動され、ロシア恐怖症の感情に流されているだけの責任感のない政治家もいるのです。その多くが議会で活躍している』とラブロフ氏は述べた。

 ロシアは、いかなる兵器供給も攻撃のための『堂々たる勝負』だと考えている、とラブロフ氏は警告した」

 3)米国は子供たちを洗脳し、対ロシア情報戦を仕掛けている

 ラブロフ外相は、ホワイトハウスが最近、TikTokの人気インフルエンサーに、米国のガソリン価格上昇はロシアのせいだと思い込ませるような説明をさせたことについて、コメントした。ラブロフ氏は、米国政府は明らかに、このプラットフォームの主要な視聴者である子どもたちを『洗脳』しようとしていると述べ、このアプローチを『下品(indecent)』だと呼んだ。

 世界のニュースは西側の報道機関に支配されているとラブロフ氏は認め、彼らはロシアを攻撃するためにその力を使ってきたと付け加えた。ラブロフ氏は、『我々は、西側諸国がメディアを操作するために使用されてきたトリックを知っています。独立した西側メディアなど存在しないことは、ずいぶん前に理解していた』と述べた。

 『情報テロの手法を用いた(ロシアに対する)戦争である、これには不信がある』とラブロフ氏は述べた。プーチンが米国主導の世界秩序を『嘘の帝国』と呼ぶのも、そのためだという。

米国が生物兵器禁止条約違反の可能性を指摘! 「米国の保安官の下での地球村」を受け入れないプレーヤーたちが存在!

 「4)米国のバイオラボは精査されるべきである

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https://note.com/iwjnote/n/n7d0ed8f386a7

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