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「日本人は安全なエネルギーをみつけて、人々の健康を守って」 チェルノブイリで被曝した少女が語る28年 2014.4.26
「4歳で被曝し、13歳の時に甲状腺がんと診断された。がんと言われるまで病気はしていなかったが、疲れやすかったり、頻繁に鼻血が出たり、頭痛が起きたりしていた」──。チェルノブイリ原発事故で被曝し、甲状腺がんを患ったシネオカヤ・インナ氏は、自身の体験を語った。
チェルノブイリ原発事故から28年となる2014年4月26日、三重県津市の津リージョンプラザお城ホールにて、「チェルノブイリ・福島 いのちは宝」が行われた。ウクライナから招かれたシネオカヤ・インナ氏が、幼児期から甲状腺被曝を抱えて生きてきた人生を振り返った。
「時間がたつと、はっきりと被曝の影響があらわれる」 〜崎山比早子氏講演会 2014.4.20
「細胞の寿命を決めるファクターは、テロメアの短縮、遺伝子複雑損傷細胞の増大、ミトコンドリアDNA損傷。放射線の被曝は、それらを促進する」──。崎山比早子氏は、放射線が老化を促進することで病気を誘発するとし、そのメカニズムを解説した。
2014年4月20日、新潟市中央区のクロスパルにいがたで、「『もっと知りたい原子力発電所のすべて』第25回学習交流会」が開催された。放射線医学総合研究所の元主任研究官で、東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(国会事故調)の委員も務めた崎山比早子氏が、「放射線被ばくによる健康被害 被ばくがもたらすがん以外の病気」と題した講演を行った。
「国は、福島の子どもしか甲状腺を調べないが、ヨウ素被曝は福島だけじゃない」 〜守田敏也氏講演会 2014.4.20
「今、福島の中学生の間では『放射能を怖がるのはかっこ悪い』とまで言われている」──。そう語る守田氏は、福島の小学生がマスクを付けて運動会をしている写真(2011年撮影)を見せて、「この時、まさに被曝している。子どもの虐待写真として歴史に残る」と現状を憂いた。
2014年4月20日、岡山県瀬戸内市のゆめトピア長船で、「チェルノブイリ・福島の現状を伝える 子どもたちのいのちを守るために今、私たちにできること」が行われ、ジャーナリストの守田敏也氏が講演した。守田氏は、2012年3月に矢ヶ﨑克馬氏(物理学者)とともに『内部被曝』を上梓するなど、原発事故後の健康被害の問題を追求している。
「親族すべてが腫瘍や甲状腺がんに。健康な者は1人もいない」 〜ベラルーシとドイツの市民が福島を訪問 2014.4.16
「汚染地域で生まれた子どものうち、健康な子は20%しかいない。残りの子どもたちの中には、免疫が低下する『チェルノブイリ・エイズ』も多い。甲状腺がん、遺伝子異常、腫瘍が多く発症している」──。
2014年4月13日から20日まで、ベラルーシとドイツから、チェルノブイリの子どもたちへの支援や環境問題などに取り組んでいる市民団体のメンバー12名が来日し、広島、東京、福島を訪問。東日本大震災と原発事故後の現状を視察し、経験の共有と交流を行った。
福島原発事故後の「健康に対する権利」実現に向けて~国連特別報告者アナンド・グローバー氏招聘・院内勉強会 2014.3.20
福島原発事故後の人々の「健康に対する権利(到達可能な最高水準の心身の健康を享受する権利)」をめぐり、来日した国連人権理事会の特別報告者であるアナンド・グローバー氏を招いて、3月20日、参議院議員会館で院内勉強会が開かれた。
グローバー氏は、福島原発事故後の日本政府による対策が、住民の健康に対する権利にかなうものであるかを確認、検討する目的で2012年11月に来日し、住民らへの聴きとり調査を実施。翌年5月に調査結果をとりまとめ、日本政府への勧告(※注1)として、報告書を国連人権委員会に提出した。
「子どもたちを守らないなら、私は私自身を許せない」 〜ヘレン・カルディコット氏・小出裕章氏 講演会 2014.3.8
「ベラルーシの18歳未満の人たちでは、甲状腺がんは、平常時の200倍の発症を確認した。手術したうち30%は他に移転。かつ、女性の死亡率は男性の5倍だ。また、甲状腺がんは、ヨウ素131、129だけではなく、テクネチウム、ルビジウム、セシウム134、137でも発症する」──。
2014年3月8日、京都市上京区のKBSカルチャーで、ヘレン・カルディコット財団主催の講演会が開催され、「未来を担う子どもたちの為に、今、私たちにできること」と題し、医師のヘレン・カルディコット氏と京都大学原子炉実験所の小出裕章氏が講演を行った。
「甲状腺検査データの矮小化のために、国の予算がつく」 国際会議3日目 2014.3.7
「2011年3月、原発事故の直後に、いわき市が甲状腺スクリーニングをしていた。一番高かったのは、いわき市の4歳の男児で35ミリシーベルト。政府は、その事実を把握していたはずだが、その情報もすぐに消えた」──。
2014年3月7日、ドイツのフランクフルトにて、国際会議「原発事故がもたらす自然界と人体への影響について」の3日目が開催された。日本から参加した、おしどりマコ氏が、原発事故の取材活動の中で体験した不条理な実態を生々しく語った。
低線量被曝で「人体に影響なし」は「非科学的」 ~ドイツ国際会議で世界中の医師らが警告 2014.3.5
特集 3.11
福島の原発事故から約3年が経つ2014年3月5日、ドイツ・フランクフルトで、放射線のリスクや、放射線誘発性加齢の人体への影響、福島とチェルノブイリの健康影響の比較、IAEAとWHOの関係などについて議論する国際会議が開催された。会議には、世界中から原子力ロビーに「所属していない」医師や生物学者、物理学者らの研究者が集結した。
初日の会議ではまず、包括的核実験禁止条約機関(CTBTO)の準備委員会事務局長をつとめるドイツのウォルフガング・ホフマン氏が登壇。電離性放射線のリスクについて講演を行った。
「国産シイタケは安心と言い切れるのか」 ~福島県保護者、学校給食「安全性」交渉で文科省に詰め寄る 2014.1.30
特集 3.11
1月30日、東京千代田区の参議院議員会館で「第1回給食委員会省庁交渉大円卓会議」が開かれ、食品と暮らしの安全基金代表の小若順一氏、チェルノブイリへのかけはし代表の野呂美加氏、参院議員の山本太郎氏らが参加した。
集会は午前と午後の2部構成だったが、本丸は午後の、集まった母親らと、学校給食の関係省庁官僚たちとの交渉だった。
教室で、ほかの生徒たちが給食を食べる中で、自分が弁当を広げるわけにはいかない──。子どもからこの旨を伝えられ、学校給食を食べることを渋々認めたと明かしたのは、会津からやって来た母親。「低線量被曝」の危険性を重視する保護者と、その子どもが肩身の狭い思いをしなければならない、今の日本社会のあり方が、この集会でも明らかにされた。
「100mSv以下での被曝の影響は疫学的に観察されていない、は誤り」 今中哲二氏 2013.12.19
「飯舘村住民には、将来、2~17件のがん死が予想される」「関東でも無視できない汚染があるが『我慢の仕方』は人によって違う」──。
2013年12月19日、福島市のアクティブシニアセンター「AOZ」(アオウゼ)において、「第53回ふくしま復興支援フォーラム『飯舘村での放射能汚染調査と初期被曝評価プロジェクト』」が行われた。
講師は今中哲二氏(京都大学原子炉実験所助教)。飯舘村住民への聞き取り調査から、3.11直後からの外部被曝量を算定し、将来予想されるがん死者数の試算結果も報告した。
【IWJブログ】ウクライナで何が起こっているのか 2013.12.16
チェルノブイリ原発事故の後遺症に今も苦しむウクライナ。そのウクライナの首都キエフで、反政府デモが激化し、市民によってレーニン像が引き倒されるという事態に至っている。
銅像として立てられていたレーニンとは、言うまでもなく1917年にロシア10月革命を指揮した、ソ連共産党の初代最高指導者ウラジーミル・イリイチ・レーニンである。したがって、レーニン像がソ連共産党のシンボルであることは間違いない。
今も続く「原因不明の慢性疾患」と「保養プログラム」 〜OurPlanetTV白石草氏がウクライナの低線量汚染地域での取り組みを報告 2013.12.11
1986年のチェルノブイリ原発事故に見舞われた国々では、様々な施策がとられている。被曝の中心地となったウクライナでも、子どもの健康被害への対策が積極的に行われている。
インターネット放送局OurPlanetTV代表の白石草氏がウクライナに飛び、低線量汚染地域においてどのような被曝防護策が取られ、子どもたちはどのような暮らしをしているかを取材した。そして、12月11日(水)FoEJapanと共同で主催した報告会が、参議院議員会館で行われた。ゲストに東京学芸大学准教授の大森直樹氏を迎え、国会議員からは小宮山泰子衆議院議員、川田龍平参議院議員が参加した。
「政府は子ども被災者支援法の理念をゆがめている」 ~第28回ロックの会 2013.12.9
政府は12月6日、「原発を重要なベース電源」と位置づけるエネルギー基本計画の原案をまとめた。拙速に「原発ゼロ」方針破棄を進める一方、福島第一原発事故の原因究明や、被災者への補償などについては、十分とは言いがたい。
12月9日(月)、東京都渋谷区代官山のカフェラウンジUNICE(ユナイス)で、「第28回ロックの会」が行われた。映画「ミツバチの羽音と地球の回転」の鎌仲ひとみ監督をオーガナイザーに迎え、「子供被災者支援法の今とこれからすべきこと」をテーマにトークセッションが行われた。
第7回福島原発事故による長期影響地域の生活回復のためのダイアログセミナー「いわきと浜通りにおける自助活動─被災地でともに歩む」2日目 2013.12.1
2013年12月1日(日)、福島県いわき市の東日本国際大学で、国際放射線防護委員会(ICRP)の対話集会「第7回福島原発事故による長期影響地域の生活回復のためのダイアログセミナー『いわきと浜通りにおける自助活動─被災地でともに歩む』」の2日目が行われた。
山本太郎議員「1.1ベクレルと聞いて背筋が凍った」 ~タチアナ女史が語る、低線量汚染地域の健康被害 2013.11.21
ウクライナから来日中のタチアナ・アンドロシェンコ氏が21日、衆議院第一議員会館で講演を行い、2012年の11月から2013年3月まで行なわれた低線量被曝に関する実証実験プロジェクトについて報告した。
このプロジェクトは、空間線量が1mSv以下という低線量汚染地域の住民が、頭痛や鼻血、関節痛や皮膚疾患、神経障害などといった症状を訴えるケースが相次いでいることから、ウクライナのコヴァリン村の9家族(※)を対象に、150日間の食事療法を行い、健康状態の経過を観察するというもの。約5ヶ月間にわたるプロジェクト実施後、ほぼすべての子どもと大人の体調が改善したことにより、これまで人体に影響が出るとされていた放射線量より低レベルでも、健康に被害を及ぼすことを実証したプロジェクトとなった。
「原発事故という現実から目をそらさずに『痛みの記憶』を共有するダークツーリズム」津田大介氏、東浩紀氏 〜ふくしま復興情報化フェア2013 2013.11.21
2013年11月21日(木)、福島市のコラッセふくしまで、ジャーナリストの津田大介氏と作家の東浩紀氏をゲストに迎え、「ふくしま復興情報化フェア2013 ~ICTで未来へつなぐ新生ふくしま」が行われた。
両氏は、福島と他の地域との間に生じているギャップを、福島からの情報発信によって解消していく必要性を指摘し、福島第一原発を観光地にするという「ダークツーリズム」の考え方を示した。
ウクライナのタチアナ女史が語る 「低線量汚染地域・健康被害の真実」 2013.11.20
「3人の娘のうち、あとになって生まれた子ほど、放射能によると思われる健康障害が強く現れた」──。
2013年11月20日、福島県郡山市の福島県教組郡山支部会館で、講演会「日本の放射能被害を防ごう タチアナ・アンドロシェンコ女史が語る『低線量汚染地域・健康被害の真実』誰も知らない27年後のチェルノブイリ」が行われた。空間線量の低い地域でも多くの住民に健康被害があることが報告される一方、食品に留意することで、健康状態が改善された事例も示された。
生態学の観点から見た福島原発事故の影響、生物学者ティモシー・ムソー氏の報告 2013.11.16
16日、福島の野生生物を調査したティモシー・ムソー氏が放射線が生態系へ与える影響について研究報告を行った。
ムソー氏は、報告のなかで、ひとつの例として、羽に部分的に白い斑点が出ている福島のツバメの写真を見せた。日本の他の地域を同様に集中的に調査していないため放射能の影響であるかは確かではないとしながらも、チェルノブイリと福島の比較をしながら野生動物に見られる影響の傾向を示した。