【第520-523号】岩上安身のIWJ特報! 日米首脳会談で対中強硬姿勢が加速! 日本は「原発を抱いたまま米国の戦争に自動参戦する国」に! 岩上安身による立憲民主党・小西洋之参議院議員インタビュー 外交安全保障編 2021.7.31

記事公開日:2021.8.31 テキスト独自
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(IWJ編集部)

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 米中対立、特に「台湾有事」に関して、日米台間で政治的な動きが活発化している。

 2021年7月29日、日本と米国、台湾の議員有志が、安全保障などを議題とする「戦略対話」の初会合をオンラインで開いたことを日経等が報じた。

 日経の記事によれば、日本側は日華議員懇談会の与野党議員が参加。日華懇顧問の安倍晋三前首相が、中国政府による香港での民主派の弾圧を踏まえて、「香港で起こったことが台湾で決して起こってはならない」と発言。さらに中国の海洋進出について、「南シナ海や東シナ海で一方的な現状変更の試みが行われていることを懸念している」と述べた。

 また、日華懇会長で自民党の古屋圭司衆議院議員は「中国の力による一方的な現状変更は常軌を逸したものだ」と強く批判した。

 前駐日米大使のハガティ上院議員は、安倍前総理が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」を「地域の秩序を強化する」と評価。台湾の游錫堃立法院長(国会議長)は「(中国は)台湾に軍事的な威嚇をして、間違った情報を流布し、社会を分断させようとしている。台湾は米国や日本のような民主主義国家の友人を得るのが必要だ」と述べたと報じられている。

 このような動きの背景には、「台湾有事」の際に、米軍だけでなく自衛隊を参戦させようとする思惑がある。中国軍対米日台の連合軍がぶつかりあえば、当然、中国軍も日本国内にある在日米軍基地と自衛隊の基地と自衛隊の基地をミサイルで攻撃することになる。そうした事態を想定して、日本に中国に対抗するミサイルを大量に配備する計画が浮上している。これは、原発を抱えた日本列島をミサイル戦の戦場と化すことに直結する。当然、そんな破滅的な戦争を「民主主義」下では、国民が受け入れないので、自民党は、改憲による緊急事態条項を導入し、「民主主義」を停止して、内閣による独裁を可能にしようとしている。言うまでもなく、これは、米国に従属して戦争を遂行するための「対米従属国としての独裁」である。

 岩上安身は、こうした動きに対し、国会で台湾有事での自衛隊参戦の可能性について政府を追及するなど活発に活動する、立憲民主党の小西洋之参議院議員に、2021年4月下旬、インタビューを行った。

 当時、東京は緊急事態宣言下であったが、5月6日に国民投票法の改正案が衆議院で採決される懸念があったため、4月22日、29日、30日の3回にわたり、東京都港区のIWJ事務所にて、インタビューを敢行した。

 小西議員は、国民の投票機会を狭める改悪ポイントが2つ含まれる同法案の問題点を解説し、さらに、現状では国民投票に関する広告に規制がないことから、資金力のある団体や個人が広告代理店と大手メディアを使って、大規模な改憲キャンペーンを展開する危険性を訴えた。

▲立憲民主党・小西洋之参議院議員(IWJ撮影、2021年4月29日)

 これらの部分は抜粋して、5月末と6月初旬に「岩上安身のIWJ特報!」としてお届けしている。

 国民投票法改正案は5月6日の衆議院憲法審査会で可決され、5月11日に衆議院本会議を通過。6月9日、参議院の憲法審査会で採決が強行されて可決となり、6月11日の参議院本会議で可決、成立してしまった。

 国民が、新型コロナウイルスの感染状況やワクチン接種情報、東京オリンピックの開催などを気にしている間に、まさに「ドサクサ紛れの改憲」に一歩近づいたことになる。

 今回の特報は、小西議員の3回のインタビューから、現実味を帯びてきた改憲による緊急事態条項、米中対立、台湾海峡有事などにフォーカスしてお届けする。

 自民党が憲法に緊急事態条項を新設したいのは、ナチスをしのぐほどの独裁体制を確立して、アメリカと一体化して中国と戦争ができる国になるのが狙いだが、国民には災害対策のために必要と思わせている。

 岩上安身がその点を指摘すると、小西議員は、「1000年に一度と言われる東日本大震災でも、国会が役に立たないから内閣が法律作らなきゃいけないっていう事実はない。当時、必要な法的措置について専門家を集めて審議会を開いたが、そういう必要性は言われていない。だから、立法事実からして、ない」と明言した。

 2021年4月、ワシントンで菅義偉総理とジョー・バイデン米大統領との日米首脳会談が行われた。会談後に出された共同声明には、「日本は同盟及び地域の安全保障を一層強化するために自らの防衛力を強化することを決意した」「日米両国は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸(中国・台湾)問題の平和的解決を促す」と台湾有事に踏み込んだ記載がある。

▲日米首脳会談共同記者会見(首相官邸HPより)

 外交防衛委員会で小西議員が、「台湾海峡有事に自衛隊が加担(参戦)すると約束したのか?」と質問した際、岸信夫防衛大臣は明確に答えなかったという。

 「台湾問題に自衛隊が関わると、真っ先に在日米軍基地が狙われる。(中国の軍事力は)北朝鮮とはレベルが違う。恐ろしい事態だ。国家のあり方として、今、危ない」と小西議員は危機感をあらわにした。

 7月1日付の英フィナンシャル・タイムズは、在日米軍と自衛隊が、すでに台湾有事を想定した共同演習を、南シナ海や東シナ海で実施したと報じている。

 また、麻生太郎副総理兼財務相は7月5日、自民党議員の政治資金パーティーの講演で、中国が台湾に侵攻した場合、「日米で台湾を防衛しなければならない」と発言し、軍事的な意思表明だと波紋を呼んでいる。

 さらに、防衛省が7月13日に発表した2021年版の防衛白書では、初めて台湾有事について明記された。台湾情勢の安定が日本の安全保障に重要だとし、台湾から170キロの距離にある沖縄の尖閣諸島の防衛についても言及している。これに対して中国外務省は、「いかなる国も台湾問題に手出しすることを断じて許さない」とし、強い不満と反対を表明した。

 小西議員は、中国に対して非常に強い姿勢をとっているバイデン大統領について、「ここまではっきり、やっていくのかと。そういう意味では、バイデン政権になって、米中関係は今までとは違うところに入った」と指摘する。

 その上で、米ソ冷戦時代にジョージ・ケナンが『封じ込め論』で、ソ連はさまざまな国内問題を抱えていたため、対外的に強く出ざるを得なかったと分析したことに触れて、「中国も、今、そういうところがあるんじゃないか。そうすると、中国が覇権的なかたちで外に外に、国際法に違反するような行動をやってくるのを、(日本は)全面衝突しないように、どう対峙していくか。ギリギリしびれるような時代が、今後、続かざるを得ないのではないか」と語った。

▲ジョージ・ケナン(Wikipediaより)

記事目次

  • ジョー&ヨシの日米首脳会談、共同声明の「日本は、同盟及び地域の安全保障を一層強化するために、自らの防衛力を強化」とは自衛隊が海外で戦うという約束!
  • 米国が台湾を守るため、中国と戦う「台湾海峡有事」。これに日本が関われば、真っ先に狙われるのが在日米軍基地! 日本は代理戦争の戦場に!?
  • 菅総理はCSISで講演、対中国への強気をアピール! 民主主義などの普遍的価値について「譲歩しない」と断言したが、他の価値観を認めない狭量な姿勢も露呈!
  • 覇権的に外へ出て来る中国と全面衝突を避けつつ、どう対峙するか。日本にとって「ギリギリしびれるような時代」が今後も続く!
  • 国連という「機能しないシステム」に世界の平和と安定を預けてきた戦後76年。「それを補強するような問題解決の仕組みを作れないだろうか?」
  • 安倍政権の「売国外交」負の遺産! 尖閣をめぐり「日本が領土問題を認めた」とする合意文書が中国側に存在、ロシアに大金を提供しても北方領土には軍事基地!
  • 圧倒的なミサイル数を保有する中国!米国はウォーゲームで18戦18敗の衝撃!
  • 日本は台湾問題に軍事的に関与しては絶対いけない! むしろ、台湾海峡有事が起きないように調整するのが日本の役目!
  • コロナ禍で「緊急事態」という言葉に国民が慣れてしまった! だが、改憲の「緊急事態条項」は災害対策ではなく、戦争のための独裁体制づくり!

ジョー&ヨシの日米首脳会談、共同声明の「日本は、同盟及び地域の安全保障を一層強化するために、自らの防衛力を強化」とは自衛隊が海外で戦うという約束!

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