2026年3月17日午後5時33分より、東京都千代田区の外務省にて、茂木敏充外務大臣の定例会見が行われた。
会見冒頭、茂木大臣から、3月17日付で、外務省・総合外交政策局に「国際和平調整ユニット」が設置されたことについて、報告が行われた。
- 「国際和平調停ユニット」の設置(外務省、 2026年3月17日)
続いて、茂木大臣と各社記者との質疑応答となり、他者記者からは、「国際和平調停ユニットの設置」「トランプ大統領のホルムズ海峡への艦船派遣発言等」「日米首脳会談」及び「イラン情勢(イラン、米国、イスラエル間の調停に関する考え)」についての質問があった。
IWJ記者は、イラン情勢について、以下の通り質問した。
事前に外務省の担当者から、「質問は短く」ときつく言い渡されていたので、用意していた通りに質問できなかった。短縮せざるを得なかった点をご理解いただきたい。
IWJ記者「イラン情勢について。
日本では、今、石油危機が始まりつつあります。石油備蓄は8ヶ月分あるとされていますが、実際の国家備蓄はそのうち約4ヶ月分しかありません。
茂木大臣は先日の会見にて、ロシアからの石油輸入という選択肢を否定されましたが、現状、中東以外の石油調達先は確保できているのでしょうか?
また、米国は対露制裁を緩和し、ロシア産の原油及び石油製品を4月12日まで制裁対象から外しましたが、これを受けて、改めてロシアが選択肢の一つとなることはないでしょうか。よろしくお願いします」
茂木大臣は、以下の通り答弁した。
茂木大臣「同じ質問、何度もお答えしていますので、お答えしていない部分だけでよろしいですね。
代替ルート、それから新たな調達先につきましては、ホルムズ海峡を経由しない中東からの調達。反対側になるわけですけれど、それから過去に調達の実績があり、増産余力のあります中央アジアであったりとか、南米含めまして、あらゆる選択肢を排除せずに、検討を進めていきたいと思っております」
御覧の通り、茂木大臣は、中東以外の代替の国を具体的には示さなかった。
2月28日の米国・イスラエルによる奇襲攻撃からもう3週間になるというのに、具体的な交渉相手国の名前があがらないのは、国民としては不安にならざるをえない。
石油・天然ガスの供給不足は、全世界的な現象となっており、奪い合いとなるのは確実である。円安によって、バイイングパワーが落ちている日本が、果たして、備蓄が尽きる前に、代替の石油・天然ガスを確実に調達できるのか、国民の不安を払拭して欲しいと切に願う。
一部報道では、米国と共同でアラスカに投資する、と高市総理は考えているというが、今すぐに必要なエネルギー資源が手に入るのか、コストは見合うのか、日本に回す余剰分がないと言われているが、実際にはどうなのか、気がかりである。
資源開発庁によると、アラスカには、サウジアラビア以上の石油と天然ガスが眠っている可能性があるとも言われている。
しかし、バイデン政権下では、日本に向けての輸出は許可されず、2011年以降、アラスカから日本に向けて輸出されたLNGはゼロだった。
トランプ政権になって、「アラスカLNGプロジェクト」が動き始めた。当時の石破総理は、「LNGのみならず、バイオエタノールやアンモニアといった資源を、(日本に)安定的にリーズナブルな価格で提供する」と述べている。
「アラスカLNGプロジェクト」は、新規開発プロジェクトであり、生産開始は2030~2031年頃見込みとされている。約1300kmのパイプラインと、液化設備の建設が必要で、巨額の投資が必要である。
壮大なプロジェクトではあるが、「今すぐ」LNGを調達できる、という話ではない。
また、資源エネルギー庁は「年間最大2000万トン規模の計画」と見積もっているが、そのうちどれだけを日本が輸入できるのか、そのコストはどうなるのかはまだわからない。
- エネルギーを巡る最近の動向について(資源エネルギー庁、2025年6月)
茂木大臣が「同じ質問を何度も」と言及した質問については、以下の記事をご参照いただきたい。
会見の詳細については、全編動画を御覧いただきたい。





































