中東の民衆運動は「グローバルな資本主義システム自体の危機」 専門家らが指摘 2013.9.28

記事公開日:2013.9.28 テキスト動画

特集 中東

 「アラブの春」と呼ばれる中東の民主化運動が起こってから2年。そうした動きはシリア、イラン、トルコなど周辺諸国に飛び火し、今なお血なまぐさい対立を継続させている。シリアでは、アサド政権と反体制派との戦火によって、犠牲者は10万人を超すという。


シリア内戦の停止を呼びかけ 都内でシンポジウム 日本政府の対応に批判の声も ~シリアの平和を願う緊急シンポジウム 2013.9.21

記事公開日:2013.9.21取材地: テキスト動画

特集 中東

 内戦が続くシリアの平和回復を求め、21日、東京の明治学院大学白金キャンパスでシンポジウムが開かれた。共催したのは、明治学院大学と、青年海外協力隊や明治学院大学の学生を中心として設立された有志の団体「シリア支援団体サダーカ」。同団体は、世界最大級のインターネット署名プラットフォーム「Change.org」で、シリアの内戦停止を呼びかける署名運動を行っている。


「イラクの時と同じ過ちを犯すのか?」 〜No War With Syria Rally New York ― シリア軍事介入反対デモ 2013.9.7

記事公開日:2013.9.8取材地: | | テキスト動画

 「シリアへの軍事介入は、そもそも国際法違反だ」。ニューヨーク在住の映画監督、想田和弘氏はこのように語った──。

 2013年9月7日(土)現地時間13時(日本時間8日2時)より、ニューヨーク市内で「シリア軍事介入反対デモ」が行われた。3つの市民団体の呼びかけで300人以上が参加し、「Hands Off Syria! (シリアを放っておけ)」などとシュプレヒコールをしながら、タイムズスクエアからブロードウェイを通り、ユニオンスクエアまでのコースを行進。現在の状況を、2003年のイラク戦争と結びつけて反対する人々の姿が多く見られた。


イラク人質事件・今井紀明さんが今明かす 「自己責任」攻撃乗り越え、若者支援へ 2013.9.7

記事公開日:2013.9.7取材地: 動画

 2013年9月7日(土)18時より、神戸・三宮の神戸市勤労会館で講演会「イラク人質事件・今井紀明さんが今明かす 『自己責任』攻撃乗り越え、若者支援へ」が行われた。2004年、18歳のときにイラク・ファルージャ近郊の日本人人質事件で人質となった今井氏は、現在、大阪市でニート予防として通信制高校生などに教育支援を行っているNPO法人「D×P」を運営している。


アルジャジーラの”偏向” 元シリア大使が重要証言 ~岩上安身によるインタビュー 第341回 ゲスト 国枝昌樹氏 2013.9.6

記事公開日:2013.9.6取材地: テキスト動画独自

特集 中東

 シリアの首都ダマスカス郊外で化学兵器が使用されたとされる事件をめぐり、アメリカを中心とする欧米諸国が軍事介入の姿勢を強めている。アメリカは化学兵器がアサド政権により使用されたと断定。議会の承認を得るとしつつも、国連安保理の決議なしで攻撃に踏み切る構えを見せている。オバマ大統領はG20で各国首脳と面会し、軍事介入への理解を求めている。

 この日、岩上安身がインタビューした元シリア大使で『シリア~アサド政権の40年史』(平凡社新書、2012.06.15)の著書がある国枝昌樹氏は、「アメリカがいまだ決定的な証拠を持っていないということが、報告書から読み取れる」と指摘。この段階で軍事介入に踏み切ることは「拙速だ」とアメリカ政府を批判した。


No War With Syria Rally New York ― シリア軍事介入反対デモ 2013.8.31

記事公開日:2013.9.1取材地: | | 動画

 2013年8月31日(土)(日本時間9月1日)、アメリカ・ニューヨークのタイムズスクエアでアメリカのシリア軍事介入に反対するデモが行われた。およそ100名が参加したデモの模様を前田真里がレポートした。


開戦か! 風雲急を告げるシリア情勢 ~考えておくべき6つの論点【IWJウィークリー第15号「岩上安身のニュースのトリセツ」より】 2013.8.31

記事公開日:2013.8.31 テキスト

特集 中東

 突風のように、「戦争」の嵐が迫ってきている。

 欧米諸国によるシリアへの軍事介入の公算が高まっているのだ。攻撃に備え、シリア入りしている国連の化学兵器調査団が、今日の8月31日にも出国する予定だと、29日づけのロイター通信が伝えている(※1)。

 8月29日に召集された国連安全保障理事会では、イギリスが提案したシリアへの軍事介入の提案が、ロシアと中国の反対によって否決された(※2)。このままだと、安保理決議を経ないまま、アメリカ、イギリス、フランスを中心とした欧米諸国による武力攻撃が行われる可能性がある。

 安倍総理は8月28日、訪問先のカタール・ドーハで記者会見し、「日本政府としては、シリアで化学兵器が使用された可能性が高いと考えている」と発言。「アサド政権は道を譲るべきだ」とシリア政府を強く非難し、欧米諸国と足並みを揃えた(※3)。


「今、闘わなければ私たちの暮らしは68年前に戻ってしまう」 ~緊急アクション「シリアを攻撃するな!NO ATTACK ON SYRIA!」アメリカ大使館前抗議行動 2013.8.30

記事公開日:2013.8.30取材地: 動画

特集 中東

「戦争で被害を受けるのは、戦争をしたくない人たち」――。

 米国などによるシリア攻撃が懸念される中、30日18時より、抗議行動「緊急アクション シリアを攻撃するな! NO ATTACK ON SYRIA!」が行われ、参加した女性の一人はこう訴えた。

 急な呼びかけにも関わらず、東京・虎ノ門のアメリカ大使館そばには約100人の市民が参加。「イラク戦争の過ちを繰り返すな」「Hands Off Syria」などのプラカードを掲げながら、戦争反対を訴えるシュプレヒコールやスピーチは約1時間続いた。


英米仏によるシリア軍事介入「合理性ない」 一般市民に多数の死者が出る可能性指摘 ~岩上安身によるインタビュー 第336回 ゲスト青山弘之氏 2013.8.28

記事公開日:2013.8.28取材地: テキスト動画独自

特集 中東

 21日、シリアの首都ダマスカス郊外で化学兵器が使われたとされる問題を巡り、アメリカ、イギリス、フランスを中心とする欧米諸国は軍事介入を行う姿勢を強めている。アメリカのケリー国務長官は26日、報道陣に対し声明を読み上げ、化学兵器がアサド政権側により使用されたと断定。「責任を取らせる」と語り、攻撃の準備を進めていることを明かした。地中海東部には、すでに米海軍のミサイル駆逐艦4隻が配備されている。


【IWJブログ】 緊迫するシリア情勢 「子どもたちを殺したのは誰か」~真犯人が特定されぬまま、戦争が始められようとしていることの不条理 2013.8.27

記事公開日:2013.8.27 テキスト

特集 中東

 内戦が続くシリアの首都ダマスカス郊外で、21日、化学兵器が使用され、子どもを含む一般市民に多数の死傷者が出た。NGO「国境なき医師団」は24日に声明を発表し、3600人が病院に搬送され、355人が死亡したと発表した。CNNは「1300人が死亡か」と報じている。

 事件は国連の調査団がシリア入りした直後に起きた。国連の潘基文事務局長は「衝撃を受けた」との談話を発表。安保理は緊急会合を招集し「強い懸念」を表明した。


若者の利害を代表する政党がない ~激動するエジプト情勢をどうみるか~『アラブの春』後の情勢に迫る 2013.8.26

記事公開日:2013.8.26取材地: テキスト動画

特集 中東

 2013年8月26日(月)19時より、東京都港区の明治学院大学にて、「激動するエジプト情勢をどうみるか~『アラブの春』後の情勢に迫る」が行われた。講師は、朝日新聞国際報道部長で、2011年1月に中東アフリカ総局長に赴任し、今年5月までの約2年半、エジプトのカイロ支局で取材活動をおこなった石合力氏。2011年1月にチュニジアのベンアリ大統領退陣で始まった、いわゆる『アラブの春』の原因や、エジプトで起きているデモの構造について語った。


エジプト大使館前抗議行動 2013.8.25

記事公開日:2013.8.25取材地: 動画

特集 中東

 2013年8月25日(日)17時より、東京・目黒区の在日エジプト大使館前で「エジプト大使館前抗議行動」が行われた。


エジプトの軍事政権は銃を捨てろ! 〜在日エジプト大使館前抗議 2013.8.19

記事公開日:2013.8.19取材地: 動画

特集 中東

 現在も混乱が続くエジプトに対してTwitterでの呼びかけで集まった市民が19日(月)、エジプト大使館前で抗議行動を行なった。抗議者の中には日本在住のエジプト人や山本太郎議員、雨宮処凛氏なども参加してエジプト市民を殺さないでと声を上げた。


イスラエル・パレスチナ問題からエジプトの騒乱まで、中東問題を語りつくす 〜岩上安身によるインタビュー 第332回 ゲスト 高橋和夫氏 2013.8.16

記事公開日:2013.8.16取材地: テキスト動画独自

特集 中東
※全文文字起こしを掲載しました(2013年9月19日)

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 国際政治学者で、放送大学教授でもある高橋和夫氏が16日、岩上安身のインタビューに応え、エジプト全土に広がっているデモをはじめとして、イスラエル・パレスチナ問題やシリア情勢について、さらにはイランの核開発やクルド人の問題など、中東が抱える諸問題について、幅広い視点から解説を行った。


パレスチナ出身クムスィーヤ氏「人権を守りイスラエルに対する非暴力的抵抗を」 ~公開講演会「イスラエルの占領政策―非暴力で闘うパレスチナの人々」 2013.8.14

記事公開日:2013.8.14取材地: 動画

特集 中東

 「運がよく、私の村は190軒のみの半壊、または全壊で済んだ」

 パレスチナ出身のマーゼン・クムスィーヤ氏は、14日、JICA地球ひろばで行われた、「イスラエルの占領政策―非暴力で闘うパレスチナの人々」と題した講演会で、自身の村の現状をこう語った。「アル・ジスル-日本とパレスチナを結ぶ(略称JSR)」主催で開かれた講演会では、パレスチナ人であるクムスィーヤ氏が語るパレスチナの現状に、40人ほどの参加者らが耳を傾けた。


[スタッフの寸評紹介]安斎さや香のチェリー・ボム!~私が見てきたシリアと内戦の背景(IWJウィークリー8号より) 2013.6.26

記事公開日:2013.6.26 テキスト動画

特集 中東

<IWJの視点>安斎さや香のチェリー・ボム! ~6月21日(木)

 「中東」と聞くと、危険なイメージを抱く人が多い。そんな土地を、私は女一人で旅したことがある。

 6年前の3月、私はヨルダン、イスラエル、シリア、レバノンの地を歩いていた。イスラエルがレバノンを空爆して、半年が経った頃のことだ。


「どの国にもトルコを不安定化させるに足る充分な動機があった」~ 岩上安身によるインタビュー 第311回 ゲスト 同志社大学大学院グローバルスタディー研究科長・同教授 内藤正典氏 2013.6.25

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特集 中東
※ 全文文字起こしを掲載しました(2013年7月5日)

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 先日トルコから帰国された同志社大学大学院教授・内藤正典氏に25日、岩上安身がインタビューを行い、トルコ騒乱の背景やシリア内戦の動向、イランやイスラエル、米国などを含む周辺諸国の国際情勢について、幅広くお話をうかがった。


日本・トルコの「復古主義の仮面を被った新自由主義」体制を批判 ~ 岩上安身によるインタビュー 第309回 ゲスト 日本女子大学教授・臼杵陽氏 2013.6.21

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特集 中東|特集 中東有志連合構想

※サポート会員ページに全文文字起こしを掲載しました(2013年8月9日)

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 トルコは反政府デモの盛り上がりを見せ、シリアは内戦が長期化、米国の直接介入による泥沼化が懸念され、イランは核開発問題で揺れ動いている。中東諸国の緊迫した情勢について、21日、その専門家である日本女子大学教授の臼杵陽氏に、岩上安身がインタビューを行った。

 現在の中東情勢の背景について、エルドアン政権の「新オスマン主義」、トルコのアラブ民族主義運動、トルコ・イラン関係、「アラブの春」とトルコ・シリア関係、シリア内戦をめぐる米・露、周辺諸国の思惑など、話は多岐に渡った。


「シリア支援方針、底が浅い。シリア大使館邦人スタッフも撤収」 ~シリアの集い『シリアの過去と今を考える』 2013.5.19

記事公開日:2013.5.19取材地: テキスト動画

特集 中東

 2013年05月19日(日)14時から、東京都港区白金台にある明治学院大学にて、「シリアの集い『シリアの過去と今を考える』」が行われた。昨年の衆議院選挙後、自民党が大きく議席を伸ばし、民主党政権から自民党主導へ政権が変わり、外交政策、外交方針にも変更があった。日本のシリア支援に対する考え方に矛盾が見えつつある。

 現在、政府のシリア支援の方針は「国内支援をしていく」というものだが、在日本シリア大使館は機能しておらず、邦人スタッフは撤収。ヨルダン日本大使館が、その役割を担っている。この状況から日本政府が指す「国内支援」とは、資金援助・食糧支援程度しか考えられず、邦人スタッフが直接現地に行くことは考えられていない。


「イラク戦争はまだ終わってない」現地の映像と共にイラクの被害実態を明かす ~岩上安身によるインタビュー 第300回 ゲスト 高遠菜穂子氏 2013.4.12

記事公開日:2013.4.12取材地: テキスト動画独自

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 2013年4月12日(金)15時から、イラク支援ボランティアの高遠菜穂子氏が、岩上安身のインタビューに応えた。イラク戦争で米軍が使用した劣化ウラン弾や白リン弾などについて、実際に撮影された現地の生々しい映像と写真を交えながら、その被害実態を語った。

 白リン弾とは、煙や光を発生させる砲弾の1種で、一般的には煙幕や照明弾として使用されると言われている。しかし、白リンは自然発火性物質であり、空気に触れると些細なことで発火し、物質そのものが無くなるまで燃え続けるという性質を持つ。そのため、人が白リン弾の被害を受けると、皮膚の火傷だけにとどまらず、身体の内部までも焼かれるため、白リン弾は「非人道兵器」だとして国際的な批判も強い。

 インタビューの中で、高遠氏は、2004年11月のイラク・ファルージャで撮られた映像を紹介した。そこには、米軍の掃討作戦によって殺害された全身黒焦げの遺体や、白旗を持った少年の遺体、皮膚がずる剥けになった遺体や全身が青白くなっている遺体など極めて酷い映像が映し出された。