日本から「中庸」は消えるのか 米国からのプルトニウム返還要求について考える ~岩上安身によるインタビュー 第396回 ゲスト 文芸評論家・加藤典洋氏 2014.2.4

記事公開日:2014.2.4取材地: テキスト動画独自

 1月27日付の共同通信が、米国が冷戦期に研究用として日本に提供したプルトニウム300キロの返還を求めている、と報じた。オバマ政権が2010年に核安保サミットを開催した前後から、東海村にある日本原子力研究開発機構が管理するプルトニウムを問題視し、日本に返還を求めているという。

 このニュースを、どのように読み解けばよいのか。共同通信が報じた直後、Twitter上で独自の分析を展開したのが、『3.11~死に神に突き飛ばされる』(岩波書店、2011.11.18)などの著書がある、早稲田大学教授で文芸評論家の加藤典洋氏である。


米国からのプルトニウム返還要求「明らかな政治的メッセージ」~岩上安身によるインタビュー 第395回 ゲスト 京都大学原子炉実験所助教・小出裕章氏 2014.2.3

記事公開日:2014.2.3取材地: テキスト動画独自

 「米国が日本政府に対し、300キロのプルトニウムの返還を要求している」。1月27日付けの共同通信が伝えた内容は、日本の原子力産業関係者だけでなく、政界・財界を含むあらゆる関係者に対して衝撃を与えた。この報道の真偽について外務省は、IWJの取材に対し「ノーコメント」と答え、現在に至るまで回答を保留している。

 京都大学原子炉実験所の小出裕章助教が2月3日、岩上安身のインタビューに応じ、今回の米国によるプルトニウム返還要求について、「安倍政権が暴走しているので、米国は日本の動向を危惧しているのではないか」と分析。「2018年に日米原子力協定の見直しがされるが、米国は日本に対する締め付けを強めるのではないか」と語った。


「六ヶ所再処理工場で出るヨウ素129の半減期は1570万年!」 〜原発事故現場どうなってるの?講師 末田一秀氏 2014.2.1

記事公開日:2014.2.1取材地: テキスト動画

 「福島第一原発の、4号機燃料プールから取り出した使用済み核燃料を保管するため、他の貯蔵プールに以前からあった使用済み燃料の移設作業も並行して行なっている。それらは、乾式キャスクで屋外に仮保管という、今までやったことのない方法で保管する」──。末田一秀氏は、原発事故現場の高リスク作業に懸念を表明した。

 また、「もし、青森の六ヶ所再処理工場が本格稼働したら、原発1年分の放射能を1日で放出する。再処理工場で出るヨウ素129の半減期は1570万年だ」などと、恐ろしい事実を明かしていった。


【東京都知事選】舛添氏の「私も脱原発」は本当か? 政府・自民党の原発政策と類似点、過去にはもんじゅ推進発言も 2014.1.17

記事公開日:2014.1.17取材地: テキスト

 都知事選への立候補を正式に表明した舛添要一元厚労相は、1月15日の記者会見で、記者から原発政策を争点とすることの是非を問われ、「私も脱原発を言い続けています」と答えた。

 舛添氏は、「原発の代替エネルギーをしっかり考えなくてはいけない。東京が消費地として何ができるか。東京で省エネに取り組んだり、バイオマスなどの再生可能エネルギーの比率を増やす」と述べたうえで、「そうじゃないと、福島や新潟の皆さんに申し訳ない。安倍総理に提言することもやぶさかではありません」と、脱原発依存に積極的な姿勢を見せた。


米国の声を聞いても、国民の声は聞かず~「2030年代原発ゼロ」の民意を無視した安倍政権~ロックの会 IWJ NIGHT 第2部「新エネルギー基本計画と”原発回帰”」 2014.1.9

記事公開日:2014.1.9取材地: テキスト動画独自

 ロックの会~IWJ NIGHT~第2部「新エネルギー基本計画と”原発回帰”」では、FoE Japanの満田夏花氏、元原子炉格納容器設計者の後藤政志氏、反原発や特定秘密保護法に反対するデモを呼びかけてきた火炎瓶テツ氏を迎え、一部で登壇した宇都宮健児氏と海渡雄一弁護士も加わり、クロストークが行われた。

 冒頭、満田氏は、今月中にも閣議決定されようとしている「エネルギー基本計画」について触れ、「過去の国民的議論を完全に無視した中身になっている」と指摘した。


国民的議論を無視したエネルギー基本計画案に反対する署名提出──あの官邸前20万人、脱原発の願いは絶たれるのか 2014.1.8

記事公開日:2014.1.8取材地: テキスト動画

 資源エネルギー庁が実施した「エネルギー基本計画」のパブリック・コメントが1月6日、締め切られた。FoE Japanと原子力規制を監視する市民の会は8日、資源エネルギー庁に申入れを行い、6904筆の署名を提出。2012年夏、国民的議論を経て取りまとめられた「原発ゼロ」の民意を反映していないエネルギー基本計画案に抗議するとともに、今回のパブコメに集まった約19,000件の意見をきちんと審議すること求めた。


本日パブコメ提出期限!原発回帰の政府「エネルギー基本計画」に市民らが抗議の緊急記者会見 2014.1.6

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 資源エネルギー庁が取りまとめた「エネルギー基本計画」に対するパブリックコメント(意見公募)の締め切り日の1月6日、脱原発を訴える市民団体らは経産省前の脱原発テント前で「エネルギー基本計画の閣議決定を許すな」と題した記者会見を開いた。

 エネルギー基本計画とは、2003年から約3年ごとに更新されている、日本のエネルギー政策の「指針」のことだ。今回の新たなエネルギー基本計画は1月中にも閣議決定される見通しで、現在、資源エネ庁がパブコメを募集している。


「原発は基盤となる重要なベース電源」?! 無視された国民的議論に市民ら怒り表明 2013.12.19

記事公開日:2013.12.19取材地: テキスト動画

 原発は「基盤となる重要なベース電源」。経産省「総合資源エネルギー調査会基本政策分科会」は13日、政府が年明けに閣議決定する新しい「エネルギー基本計画」をとりまとめ、日本の将来には原発の維持、再稼働が必要であると示した。福島原発事故の教訓はどこに活かされたのだろうか。

 この決定を受けて12月19日、FoE JAPANらは「民意無視の『エネルギー基本計画』に異議あり! 国民的議論の結果はどこへ?」と題した市民集会を行い、エネルギー基本計画の内容に異を唱えた。


「最大限に注意を払って行いたい」21年かかる廃液処理~第36回原子力規制委員会 2013.12.18

記事公開日:2013.12.18取材地: テキスト動画

 2013年12月18日10時30分から、第36回原子力規制委員会が開催された。非常にリスクの高いまま長期間、大量の放射性廃液を保管していたJAEAの理事長を召喚し、処理計画を確認した。


2013年反核燃秋の共同行動実行委員会による要請文および公開質問状提出 2013.12.16

記事公開日:2013.12.16取材地: 動画
2013/12/16 【青森】2013年反核燃秋の共同行動実行委員会による要請文および公開質問状提出

 2013年12月16日(月)、むつ中間貯蔵・六ヶ所再処理工場稼働に反対し10月に集会・デモを行った「2013年反核燃秋の共同行動実行委員会」が、青森県むつ市および六ヶ所村で、リサイクル燃料貯蔵 (RFS)、六ヶ所村役場、日本原燃へ要請文および公開質問状を提出し、質疑を行った。13日(金)、東北電力ほかへの提出に次ぐもの。


「ドイツの政治家は、国民の意思を重視する。日本では?」 〜脱原発をめざす首長会議 勉強会 2013.12.15

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 「韓国、南アフリカ、トルコなどが核燃料再処理を望み始め、アメリカは、プルトニウム拡散を抑制するため、(2014年3月)オランダで開かれる核セキュリティ・サミットで、総量規制を提案するという。こういう世界的な流れの中での、核燃料サイクル推進は矛盾する」──。河野太郎衆議院議員は、政府のエネルギー基本計画案の内容を批判した。

 元国立市長の上原公子氏は「ドイツ緑の党副代表ベーベル・ヘーン氏から『日本人は視察に来て、よく勉強するが、日本に帰ったら何もやっていないんじゃない?』と指摘された」と話した。

 2013年12月15日、東京都品川区にある品川インターシティホールで、「脱原発をめざす首長会議」による勉強会「原発ゼロに向けて 日本の課題/ドイツの経験」が開かれ、河野太郎衆議院議員らが講演を行った。脱原発を表明している全国自治体の首長・元首長からなる「脱原発をめざす首長会議」は、経済産業省の総合資源エネルギー調査会が、原発を「基盤となる重要なベース電源」として位置づけた「エネルギー基本計画案」に対し、2012年の国民的議論を無視するものとして、反対する決議などを採択した。


2013年反核燃秋の共同行動実行委員会による要請文および公開質問状提出 2013.12.13

記事公開日:2013.12.13取材地: 動画
2013/12/13 【青森】2013年反核燃秋の共同行動実行委員会による要請文および公開質問状提出

 2013年10月に青森市・むつ市で集会・デモを行った「2013年反核燃秋の共同行動実行委員会」が、2013年12月13日(金)に東北電力青森支社、その他原子力関連事業者・省庁・県へ要請文・公開質問状を提出し、原子力事業への考えや進め方について問いただした。

 実行委員会は2013年12月16日にもリサイクル燃料貯蔵 (RFS) など残る事業者・自治体に対し提出する予定。


規制委、柏崎刈羽原発適合審査「地元との前提条件の下で認可することはない」~田中俊一委員長定例会見 2013.11.27

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 2013年11月27日(水)14時より、東京・六本木の原子力規制庁で田中俊一・原子力規制委員会委員長による定例会見が行われた。

 東京電力柏崎刈羽原子力発電所の適合性審査について、フィルターベントの運用に地元の了解が必要という条件について、田中委員長は「地元との前提条件の下で認可することはない」と述べ、あくまでも規制基準で要求している性能を満たしているかという点を審査する考えを示した。


「再処理施設などに対する新規制基準が決定」~第33回原子力規制委員会 2013.11.27

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 2013年11月27日10時30分より、第33回原子力規制委員会が開催された。核燃料の加工工場や再処理施設、中間貯蔵施設などの重大事故時対応に関する新規制基準が承認された。閣議決定後、来月12月18日の施行を目指す。


「12月4日にIAEA廃炉ミッションの記者会見を予定」原子力規制庁 定例ブリーフィング 2013.11.26

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 2013年11月26日(火)15時から、森本英香原子力規制庁次長の定例ブリーフィングが行われた。12月4日にIAEAが廃炉ミッションチームのレビュー結果について、記者会見を開催することがわかった。


特定秘密保護法案、福島で公聴会 意見陳述者7人全員が反対 2013.11.25

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 衆議院国家安全保障特別委員会は11月25日、福島市内で特定秘密保護法案に関する公聴会を開催した。意見陳述者として、馬場有浪江町長ら7人が出席。7人全員が同法案に対する反対意見を表明した。


70年代「伊方原発訴訟」、原告主張は完全的中した ~気骨の熊取四人「原子力ムラは猛省せよ!」 2013.11.22

記事公開日:2013.11.22取材地: テキスト動画
2013/11/22 【京都】熊取六人衆講演会 in 京都大学 熊取の学者たち~学問のあり方を問う~

 フクシマショックのような、原発過酷事故はいつか起こると、警鐘を鳴らし続けてきた学者グループが存在する。川野眞治氏、海老澤徹氏、小林圭二氏、今中哲二氏、小出裕章氏、そして1994年にがんで逝去した瀬尾健氏の6人だ。彼らは全員、京都大学原子炉実験所の(元)研究員で、同実験所の所在地、大阪府泉南郡熊取町にちなんで「熊取六人衆」と呼ばれてきた。

 2013年11月22日、京都大学北部キャンパス農学部総合館。京大学生有志の企画による「熊取六人衆講演会 in 京都大学 熊取の学者たち~学問のあり方を問う~」で、その川野氏、海老澤氏、小林氏、今中氏が演壇に立ち、マイクを握った。

 海老澤氏は、1970年代の「伊方原発訴訟」で、いち早く原発過酷事故の危険性を指摘した当時の住民側の主張は、その後の日本で、どれも的中したと強調し、正論に耳を貸そうとしなかった裁判所の姿勢を改めて断じた。「日本の原発は『過酷事故は絶対に起きない』という前提で開発されているため、ひとたび事故が起きたら対処法がわからず、現場は大混乱に陥る」。


「安全対策や事故収束費用など、原発のコストはまだまだ上がる。何のために発電しているのかわからない」 〜経済から原発を考える講演会 大島堅一氏 2013.11.9

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 「このままでは、東電はまったく無傷のまま、国民が原発事故の収束費用を負担する可能性がある。だから、東電を法的整理するべきだ」──。

 2013年11月9日、奈良県生駒市の生駒市図書会館市民ホールで、立命館大学教授の大島堅一氏を講師に招いて「経済から原発を考える講演会」が行われた。大佛次郎論壇賞受賞作『原発のコスト』などの著作で知られる大島氏が、原発の背後に隠されてきた社会的費用と、事故によるモラルハザードとともに、国民にのしかかりつつあるコスト負担について講演した。


1013 NO NUKES DAY 全国統一行動連帯!! 核燃・原発ゼロあおもり集会 2013.10.13

記事公開日:2013.10.13取材地: 動画

 2013年10月13日(日)13時より、青森市の青森駅前公園で「1013 NO NUKES DAY 全国統一行動連帯!! 核燃・原発ゼロあおもり集会」が行われた。


泉田裕彦新潟県知事は心変わりしたのか!?――東電の「第2フィルターベント」提案と引き換えに手にしたもう一枚のカード 2013.10.9

記事公開日:2013.10.9 テキスト動画

【IWJウィークリー第19号「岩上安身のニュースのトリセツ」より】

 知事は、心変わりしたのでしょうか――。

 東京電力の廣瀬直己社長と泉田裕彦新潟県知事の2度目の会談が行われた9月25日から一夜明けた26日、泉田知事は柏崎刈羽原発の6、7号機における東電の規制基準適合審査(安全審査)の申請を条件付きで承認しました。