【IWJ号外】タッカー・カールソン氏によるプーチン大統領インタビューの翻訳!(第12回)「イーロン・マスクを、止めることはできないと思います」「諜報機関は互いに連絡を取り合っています」! 2025.3.28

記事公開日:2025.3.28 テキスト
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(文・IWJ編集部)

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 タッカー・カールソン氏によるプーチン大統領インタビューの翻訳(第10回)をお届けします。

 このインタビューの翻訳の第12回目は、最終回でもあり、プーチン大統領は、AIや遺伝子工学の発展を止めることはできないと、核兵器や火薬の発展と比較しながら論じています。

 「かつて人類は、核兵器による存亡の危機を感じました。核兵器を無頓着に使用すると人類を絶滅に追い込みかねないと、すべての核保有国が認識し、互いに歩み寄り始めました。

 かつて火薬の使用を止めることが不可能だったように、今日、遺伝学やAIの研究を止めることは不可能です。しかし、AIや遺伝学、あるいは、その他の分野の奔放で無秩序な発展が脅威であることに気づけばすぐに、これらを規制する方法について国際的な合意に達する時が来るでしょう」。

 プーチン大統領のこの発言は、理想的ではありますが、やや楽観的に響きます。

 核兵器の無頓着な使用を防ぐことができたのは、人間理性のせいではなく、米ソの間で、核の恐怖の均衡が成り立っていたからに違いありません。今、それらの均衡や、核抑止の条約から、米国が離脱したことで、「使えない核」から「使える核」へと、リスクが高まっています。

 AIや遺伝子工学による大規模被害については、人類共通の破局的な被害経験はまだしていませんし、核と違って巨大な装置を持てる大国だけが、持ちうるのではなく、テロのような形で、BC兵器やサイバー攻撃に採用されうるので、「核の恐怖の均衡」のような抑止力がききません。

 予防的な議論だけで、国際的な合意に達することができるかどうか、警戒心を忘れず、今後の行方を注視する必要がありそうです。

 また、プーチン大統領は、ウクライナ紛争中、外交関係は断絶していても、捕虜の交換で米露の諜報機関同士には連絡がある、という興味深い事実にも言及しています。

 さらに、ほとんど、西側で報道されない事実として、ウクライナ紛争が内戦の性格も持っている点を、自らをロシア人と自認するロシア語話者のウクライナ兵を例に語っており、注目されます。

 このインタビューを通じて、プーチン大統領は、一貫して、停戦交渉の可能性を否定せず、実際に、トランプ大統領の停戦要請には、条件付きで応じています。

 インタビュー翻訳の第1回は、以下から御覧になれます。

  • タッカー・カールソン氏によるプーチン大統領インタビュー全編の翻訳を開始!(第1回)冒頭は、プーチン大統領による仰天のロシア・ウクライナの歴史講義! IWJは慎重にインタビュー内容を吟味しながら、可能なかぎり注や補説で補い、あるいは間違いの検証をしながら全文の翻訳を進めます!
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 インタビュー翻訳の第2回は、以下から御覧になれます。

 インタビュー翻訳の第3回は、以下から御覧になれます。

 インタビュー翻訳の第4回は、以下から御覧になれます。

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 インタビュー第7回は、以下から御覧になれます。

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 インタビューの第9回は、以下から御覧になれます。

 インタビューの第10回は、以下から御覧になれます。

 インタビューの第11回は、以下から御覧になれます。

 以下から、タッカー氏によるプーチン大統領インタビュー第12回となります。


タッカー氏「それで、AI帝国はいつ始まると思いますか?」

プーチン大統領「(笑)。それは、ますます複雑な質問です。それに答えるには、ビッグデータやAIの専門家である必要があります。

 遺伝子研究者のせいで、人類は現在多くの脅威に直面しています。今や超人を作ることができるのです。特別な能力をもつ人間です。たとえば、遺伝子操作されたアスリート、科学者、軍人。

 すでに米国で、イーロン・マスクが人間の脳にチップを埋め込んだという報告もあります」

タッカー氏「あなたは、それをどう思いますか?」

プーチン大統領「イーロン・マスクを、止めることはできないと思います。彼は、自分が妥当だと考えることを実行するでしょう。とはいっても、彼と共通の前提を見つける必要は、あるでしょう。彼は、賢い人だと思います。本当に、そう思います。

 だから、彼と合意に達する必要があります。このプロセスは形式化され、一定のルールに従う必要があるからです。人類は、遺伝学やAIの最新の発展によって、何が起こるかを考えなければなりません。何が起こるか、おおよその予測はできます。

 かつて人類は、核兵器による存亡の危機を感じました。核兵器を無頓着に使用すると人類を絶滅に追い込みかねないと、すべての核保有国が認識し、互いに歩み寄り始めました。

 かつて火薬の使用を止めることが不可能だったように、今日、遺伝学やAIの研究を止めることは不可能です。しかし、AIや遺伝学、あるいは、その他の分野の奔放で無秩序な発展が脅威であることに気づけばすぐに、これらを規制する方法について国際的な合意に達する時が来るでしょう」

タッカー氏「お時間をいただきありがとうございました。最後に、1つだけ質問させてください。おそらくこちらではあまり知られていないでしょうが、米国ではとても有名な人に関することです。

 『ウォール・ストリート・ジャーナル』の記者エヴァン・ガーシュコビッチ(※注1)です。彼は32歳で、1年近く刑務所にいます。これは米国で大きな話題になっています。

 あなたに直接おうかがいしたいのですが、事の詳細や、何が起こったかについてのあなたの見解は抜きにして、あなたの良識の証として、彼を解放してくださるつもりはあるでしょうか?

 解放されたら、私達が彼を米国に連れて帰ります」

プーチン大統領「我々は、良識を持って多くの善意の意思表示をしてきましたが、それも限界を超えていると思います。誰かが、私達に同じようなやり方でお返ししてくれるのを、見たことがありません。

 しかし、理屈の上では、パートナー諸国が、互恵的な措置を取れば、我々もそのような措置を取る可能性は否定しないと言えます。

 パートナー諸国について語るとき、私はまず諜報機関(special services)のことを言っています。諜報機関は互いに連絡を取り合っています(※注2)。彼らは、この問題について話し合っています。この問題を解決することに、タブーはありません。

 我々はこの問題を解決したいと思っていますが、諜報機関のチャンネルを通じて議論されている一定の条件があります。合意に達することができると私は信じています」

タッカー氏「概して、このようなことは、確かに何世紀も前からあることだと言っています。ある国が、国境内で他国のスパイを捕まえる。それを、他国にいる自国の諜報員と交換する。

 私が関知することではありませんが、ただ違うのは、この男が今回、スパイではないのが明らかだということです。彼はまだ子どもで、何らかの形であなたの国の法を犯していたのかもしれないが、スーパースパイではないし、それは誰もが知っていることです。

 そして、彼は交換条件として人質に取られている。それは事実です。それは本当です。そして誰もが、それを知っています。だから多分、彼は違う範疇の人間でしょう。彼を解放する代わりに他の誰かを要求するのはフェアではないかもしれない。それは、ロシアの品位を落とすことになりかねません」

プーチン大統領「何をもってスパイとするかについては、さまざまな解釈があるでしょう。しかし、法律で定められていることがあります。ある人が秘密情報を入手し、それを陰謀的な方法で行った場合、それはスパイ行為とみなされます。

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 そして、それこそが、彼のしていたことなのです。彼は機密情報を入手し、それを秘密裏に行った。もしかしたら、彼は不注意から、あるいは自分の意思でそうしたのかもしれない。しかし、まぎれもない事実を見れば、スパイだということになります。

 彼がこの情報を受け取っていたときに、現行犯逮捕されたのだから、事実は証明されています。仮にそれが不自然なこじつけであったり、捏造であったり、証明されていないものであったなら、話は違っていたでしょう。

 しかし、機密情報を密かに入手していたところを、現行犯逮捕されたのです。では、それは(スパイではなくて)何なのでしょうか?」

タッカー氏「では、彼が米国政府やNATOに雇われていたと、あなたは思われるのですか? それとも、単に持ってはいけない資料を渡された記者だったと思われるのですか?

 この二つは、まったく違うように思えます」

プーチン大統領「彼が、誰に雇われていたかは知りません。しかし、繰り返して言いますが、機密情報を秘密裏に入手することはスパイ行為と呼ばれます。

 そして、彼は米国の諜報機関、あるいは何か他の機関のために働いていた。モナコに雇われていたとは思えませんね。モナコは、そのような情報を得ることに、ほとんど興味はないのですから。

 合意に達するかどうかは、諜報機関次第です。ある程度の下地はできています。私達の見解では、諜報機関とは関係のない人物もいます。

 米国の同盟国(ドイツのこと)で服役している人(※注3)の話をしましょう。その人は愛国心から、ヨーロッパのある国の首都(ベルリンのこと)で悪党(※注4)を退治しました。コーカサス地方での出来事(※注5)の間、彼(チェチェンの分離主義者ゼリムハン・ハンゴシュヴィリ)が何をしていたか知っていますか?

 言いたくはありませんが、まあ言いましょう。彼は捕虜になった我が国の兵士達を道路に寝そべらせ、自分の車を運転して彼らの頭の上を通ったのです。

 一体どんな類の人間でしょうか? 人間と呼べるでしょうか? しかし、ヨーロッパのある国の首都(ベルリンのこと)で、彼(チェチェンの分離主義者ゼリムハン・ハンゴシュヴィリ)を抹殺した愛国者(FSB(ロシア連邦保安局)のヒットマン、ワジム・クラシコフ)がいました。彼(クラシコフ)が自分の意志でやったかどうか。それは別の問題です」

タッカー氏「私が言っているのは、まったく違う話です。32歳の新聞記者の話です」

プーチン大統領「彼は(新聞記者の本来の仕事とは)違うことをしたのです。彼は、ただのジャーナリストではない。繰り返して言いますが、彼は秘密情報を密かに入手したジャーナリストです。

 (私が先ほどあげたのは)確かに違う話ですが、しかし、どこに服役していようと、本質的に米国当局にコントロールされている人々について話しているのです。

 諜報機関の間では対話が続いています。このことは冷静に、責任を持って、プロフェッショナルなやり方で解決しなければならない。彼らは、連絡を取り合っているのだから、彼らに任せておきましょう。

 あなたの言う、ゲルシュコビッチ氏が祖国に戻る可能性を私は否定しません。つまるところ、彼をロシアの刑務所に閉じ込めておくことには、何の意味もないのです。

 米国の諜報機関には、我々の諜報機関が追求している目標の達成にどのように貢献できるかを考えてもらいたい。我々は、話し合う用意があります。

 さらに、協議は進行中であり、このような協議が成功を収めた例は数多くあります。おそらく今回も、成功の栄冠に輝くでしょう。しかし、我々は合意に達しなければなりません」

タッカー氏「あなたが彼を、刑務所から出してくださることを望みます。大統領、ありがとうございます」

プーチン大統領「私もまた、最終的に彼(ゲルシュコビッチ氏)が祖国に戻ることを望んでいます。私は誠実そのものです。

 しかし、もう一度言いますが、対話は続いています。この種の問題は、公にすればするほど解決が難しくなります。何事も冷静に行わなければなりません」

タッカー氏「戦争についても、そうでしょうか。もうひとつ質問させてください。あなたは戦略的な理由から言いたくないかもしれませんが、あなたはウクライナで起きていることが、もっと大きな、もっと恐ろしいことにつながると心配していますか?

 また、アメリカ政府に電話して、折り合いをつけましょうと言う気になりますか?」

プーチン大統領「我々は話し合いを拒否していないと、私はすでに言いました。交渉には喜んで応じます。(問題は)欧米です。

 ウクライナが米国の衛星国家であることは明らかです。それは事実です。私がこう言っても、強い言葉を発して侮辱しようとしているかのように受け取らないでください。

 しかし私達は何が起きているかを、お互いに理解しています。財政支援です。720億ドル(約10兆8479億円)が米国から提供されました。ドイツが2位で、それから他のヨーロッパ諸国が続きます。

 数百億ドルが、ウクライナに流れています。武器も大量に流入しています。これが現状ですから、あなたがたは現在のウクライナの指導者に、この不条理な法令(※注6)を撤回し、交渉のテーブルにつくよう言うべきです。拒否したのは、我々ではありません」

タッカー氏「確かに、あなたはすでにそうおっしゃいましたね。あなたが正確におっしゃったのですから、あなたがそのことを侮辱だと受け取られているわけではないと思います。

 報道によれば、バイデン政権に代わって行動していた元英国首相によって、ウクライナは和平の締結を妨げられたのですね。だから、ウクライナが衛星国であることは明らかです。大国は小国を支配しています。

 それは今に始まったことではありません。だからこそ私は、ウクライナのゼレンスキー大統領ではなく、こうした決定を下しているバイデン政権と直接交渉することを求めたのです」

プーチン大統領「そうですね、ウクライナのゼレンスキー政権が、交渉を拒否したとしても、ワシントンの指示の下でそれを行ったのだと思います。もしワシントンがそれを間違った決定だと考えるなら、それを放棄させればいいのです。

 誰も侮辱されないような微妙な言い訳を見つけさせればいい。出口を見つけさせるのです。この決定を下したのは、我々ではありません。それをしたのは、彼らなのです。

 だから、彼らに撤回させるのです。そうなのです。しかし、彼らが間違った決断を下し、そして今、私達は彼らの過ちを正すために、この状況を打開する道を探さなければならなくなっています。

 彼らがやったことなのだから、彼ら自身に正させましょう。我々はこれを支持します」

タッカー氏「あなたの言っていることを、私が誤解していないかを確認したいと思います。誤解していないとは思いますが、あなたはウクライナで起きていることを、交渉で解決したいと言っているのですね」

プーチン大統領「そうです。我々はそれを実行したのです。我々は、イスタンブールで膨大な文書を作成し、ウクライナ代表団の代表(ダビド・アラハミア)は、それに頭文字で署名しました。

 彼(ダビド・アラハミア)は合意文書の全部ではありませんが、条項のいくつかに署名しました。署名を入れ、そして彼自身が、我々は署名する用意がある、と言いました。

 そうすれば、戦争はとっくに終わっていたでしょう。18ヶ月も前にね。しかし、ジョンソン英国首相がやってきて、彼ら(ゼレンスキー氏ら、ウクライナ首脳部)を説得して、署名を諦めさせ、そのチャンスを逃してしまった。

 つまり、あなたがたがチャンスを逃したのです。誤りを犯した。彼らをそこに立ち戻らせましょう。それがすべてです。なぜ、我々が、他人の誤りをわざわざ訂正しなければならないのでしょうか?

 私達の誤りだと言うこともできるのは、分かっています。状況を激化させ、2014年にドンバスで始まった戦争に終止符を打つと決めたのは、我々でした。

 すでに言ったように、武器という手段によってです。さらに歴史を遡って話しましょう。このことはすでに話しましたね。先ほどちょうど議論したところです。

 1991年、NATOは拡大しないと我々が約束された1991年から、ウクライナは中立国であると宣言したウクライナ国家主権宣言(※注7)に対して、NATOへのドアがウクライナに開かれた2008年まで遡りましょう。

 NATOと米軍基地がウクライナの領土に出現しはじめ、我々に脅威を与え始めた事実に立ち返りましょう。2014年にウクライナで起きたクーデターに戻りましょう。

 しかし、それは無意味なことではありませんか? 私達は際限なく行ったり来たりするかもしれないが、彼らは交渉を止めたのです。それは誤りでしょうか?

 そうです。誤りを修正してください。私達には準備ができています。他に何が必要でしょうか?」

タッカー氏「2年前に、ウクライナ領だったものをロシアが支配することをNATOが受け入れるのは、今の時点では屈辱的すぎると思いますか?」

プーチン大統領「どうすれば、尊厳を持ってそれをするかを、彼らに考えさせようと、私は言ったのです。意志があれば選択肢はあります。これまでは、戦場でロシアに戦略的敗北を与えようという大騒音と叫び声がありました。

 しかし今、どうやら彼らは、仮にそれが可能であるとしても、実現は難しいということを理解しつつあるようです。

 私の考えでは、それは定義上不可能なのです。決して実現することはありません。欧米で権力を握っている人々も今や、このことに気づいているように私には思えます。

 もしそうなら、気づいたのなら、彼らは次に何をすべきかを考えなければなりません。私達は対話の準備ができているのです」

タッカー氏「あなたはこう言うつもりなのですか、おめでとう、NATO、あなたは勝利しました、だから現状をこのまま維持しましょう、と?」

プーチン大統領「お分かりだと思いますが、それが交渉の課題です。誰も交渉に応じようとしないし、もっと正確に言えば、応じたいとは思っても、どうすればいいのかわからない。

 私は、彼らが交渉を望んでいると知っています。私が単にそう見ているのではなく、彼らが、それを実際に望んでいることを知っています。しかし、彼らは、その方法を理解するのに苦労している。

 現状に追い込んだのは彼らです。私達ではありません。追い込んだのは我々のパートナー、つまり敵対者なのです。どうすればこの状況を覆せるか、彼らに考えてもらいましょう。

 我々は、それに反対しているわけではありません。もしそれがこんなに悲しいことでなかったなら、滑稽なことと言ってもよいでしょう。

 ウクライナにおけるこの終わりのない動員、ヒステリー、国内における諸問題、これらは遅かれ早かれ(休戦、あるいは終戦の)合意に至るでしょう。

 現在の状況を考えれば、奇妙に聞こえるかもしれませんが。しかし、いずれにせよ両国民の関係は再構築されるでしょう。時間はかかるでしょうが、関係は回復するでしょう。

 非常に珍しい例を挙げておきます。戦場では戦闘中の遭遇があります。具体例を挙げましょう。

 ウクライナの兵士が、包囲される。これは、実際起こったことです。我々の兵士は、彼らに向かって叫んだ。チャンスはない。降伏しろ。出てくれば命は助かる。

 突然、ウクライナの兵士達が、そこからロシア語で叫んだ。完璧なロシア語で。ロシア人は降伏しないと。そして、彼ら全員が死んだのです。彼らは、今でも自分をロシア人だとみなしています。

 今起こっていることには、一定程度、内戦の要素が含まれています。欧米諸国の誰もが、ロシア人は永遠に敵対行為によって分裂しており、そして今、再統一されるだろうと考えている。

 統一は、今でもそこにあるのです。なぜウクライナ当局は、ウクライナ正教会を解体しようとしているのでしょうか? ウクライナ正教会は領土だけでなく、私達の魂をも一つにするからです。誰も魂を切り離すことはできない。

 ここで終わりにしましょうか、それとも他に何かありますか?」

タッカー氏「いいえ、これで終わりだと思います。大統領、ありがとうございました」

(※注1)エヴァン・ガーシュコビッチは、『ウォールストリート』の記者(当時31歳)。2023年3月にロシア中部のエカテリンブルクで取材中に拘束され、スパイ容疑で起訴された。2024年7月19日、ロシアの裁判所は彼に対し懲役16年の有罪判決を下した。2024年8月1日、米国、ロシア、および複数の同盟国は、冷戦終結以来最大規模の捕虜交換を実施し、ガーシュコビッチ記者を含む合計20名が解放された。

(※注2)プーチン大統領の言う諜報機関とは、ここでは、ガーシュコビッチ記者に指令していたされる米国のCIAと、捕虜交換されるワジム・クラシコフが所属するFSB(ロシア連邦保安局)の海外秘密工作を専門とするビンペル(Vympel)部門(「V」に改名)を指す。

(※注3)FSB(ロシア連邦保安局)のワジム・クラシコフのこと。

(※注4)チェチェンの分離主義者ゼリムハン・ハンゴシュヴィリのこと。

(※注5)コーカサス地方での出来事とは、第二次チェチェン戦争(1999年~2009年)、およびその周辺地域での、ロシア連邦軍とチェチェン独立派の戦闘のこと。

(※注6)「ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンとの交渉は不可能であることを確認する」とした、2022年9月30日付ウクライナ国家安全保障・国防会議の決定と、その決定の発効を命じた、同日付のウクライナ大統領令 第679/2022号のこと。

(※注7)1990年7月16日にウクライナSSR最高会議(ヴェルホーヴナ・ラーダ)は「1991年8月24日には現在の領土にてウクライナとして独立宣言を行う」旨を宣言する国家主権宣言を採択した。独立宣言が採択された後の1991年12月に行われた国民投票で、90.1%の賛成により独立が決定した。

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