IWJ代表の岩上安身です。
「クリス・ヘッジズ氏「ガザのジェノサイドを何もしないで見ている我々は、ネロの暴虐を愉しんでいたネロの客人と同じ」! イスラエルとともに我々も歴史に裁かれる!!」(後編)をお届けします。
ガザでのジェノサイドを続けながら、ヒズボラやイランを挑発し続ける「暴君ネロ」のごときイスラエルですが、それを傍観している「私達が、ネロの客人なのです」という、クリス・ヘッジズの言葉は、急速に緊張を高める中東情勢の前で、重みを増しています。ぜひ、IWJ会員となって、全文をお読みください。
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ネロの客人
クリス・ヘッジズ
2024年6月16日
https://chrishedges.substack.com/p/neros-guests
(前編の続き)
ガザでのジェノサイド[16]は、ハマスの『レジスタンス勢力の戦士達』を、『グローバル・サウス(南半球)[17]の英雄[18]』に変えました。
イスラエルは、ハマスの指導者を一掃するかもしれません。しかし、過去から現在に至るまで、パレスチナの指導者達が数多く暗殺されても[19]、抵抗を鈍らせる効果は、ほとんどありませんでした[20]。
ガザでのジェノサイドは、家族を殺され、コミュニティを破壊され、心に深い傷を負い、怒れる若い男女らの新しい世代を生み出しています。彼らは、殉教した指導者の代わりを務める覚悟を決めています。
イスラエルは、10月7日以前から、自分自身と戦争していました(※内戦状態にありました)。イスラエル国民は、ベンヤミン・ネタニヤフ首相による、『司法の独立の廃止』を阻止するために抗議していました[21]。現在権力を握っている(※ネタニヤフ政権の)『宗教的偏執者』と『狂信者』ら[22]は、イスラエルの世俗主義に対して断固たる攻撃を仕掛けていました。
イスラエルの団結は、『ネガティブな団結』です。イスラエルは、『憎しみ』によって結びついています。そしてこの『憎しみ』でさえ、イスラエル政府が、ガザで囚われているイスラエル人の人質を放棄している[23]と、非難するデモ参加者[24]を抑えるには十分ではありません。
『憎しみ』は、『危険な政治的商品』です。
パレスチナ人の『人間の動物(human animals)』[25][iwj-8]は、根絶やしにされたり、鎮圧されたりすれば、ユダヤ人の『背教者』や『裏切り者』に取って代わられるでしょう。憎しみの政治は、市民社会の破壊をめざす者達に利用され、恒久的な不安定を生み出します。
イスラエルは10月7日、ナチス・ドイツでユダヤ人の権利を剥奪した『人種差別的なニュルンベルク法[26]』に似た[27]、『非ユダヤ人に対する一連の差別法[28]』を公布し、この道をかなり進めました。
『共同体受入法(The Communities Acceptance Law)』は、ユダヤ人だけの入植地が、『共同体の基本的な考え方への適合性』を理由に、居住申請者を締め出すことを許可する[29]ものです[iwj-9]。
アイザイア・バーリン[iwj-10]が、『イスラエルの良心』と呼んだ、イェシャヤフ・レイボヴィッツ[iwj-11]は、イスラエルが政教を分離せず、占領を終わらせないのであれば、ユダヤ教を『ファシズム的なカルト』へと歪める腐敗したラビを生み出すだろう、と警告しました[30]。
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『宗教的ナショナリズムは、国家社会主義が社会主義にとってそう(※破壊的)であったように、宗教にとってそうである』と、1994年に亡くなったライボヴィッツは書いています。彼は、特にヨルダン川西岸と東エルサレムを占領した1967年の戦争の後、『軍への盲目的な崇拝』が危険であることを理解していたのです。
『我々の状況は、第二のベトナムのように悪化し、最終的な解決の見込みがないまま、エスカレートし続ける戦争になるだろう』と彼は警告しました。
彼は、次のように予見しました。
『アラブ人は労働者に、ユダヤ人は行政官、検査官、役人、警察(主に秘密警察)になるだろう。150万人から200万人の敵対的な外国人を統治する国家は、必然的に「秘密警察国家」となり、それは教育、言論の自由、民主的制度の破壊を暗示する。
あらゆる「植民地政権に共通する腐敗」が、イスラエル国家にも蔓延するだろう。イスラエル政権は、一方では「アラブの反乱を抑圧」し、他方では「アラブの売国奴を獲得」しなければならない。
また、これまで人民の軍隊であったイスラエル国防軍が、占領軍に変貌する結果、退廃し、軍政官となる指揮官達が、まるで他国の軍隊のようになっていくことを恐れる十分な理由がある』。
『イスラエルは』『存在するに値せず、維持する価値もない』と、彼は書いています。
米国を含む、入植者による植民地国家は、先住民に対するジェノサイドと、天然痘のような新たな感染症を蔓延させることによって、先住民を絶滅させました。1600年までに、南米、中米、北米に残っていた先住民の人口は、10分の1以下になっています。
現状では、550万人近いパレスチナ人が、占領下で暮らし、さらに900万人が国外に『ディアスポラ(海外移住者)』として暮らしています[31]。イスラエルは、これほどの規模の殺戮はできません。多くのイスラエル人が望んでいるように、彼らを一掃することなど、できないのです。
イスラエルによるガザでの『焦土作戦』は、『二国家解決』などありえないことを意味しています。アパルトヘイトとジェノサイドが、パレスチナ人の生存を規定することになります。これは長い紛争の前兆となりますが、ユダヤ国家が最終的に勝利することはできません。
『逃げろ(run)』と、イスラエル人はパレスチナ人に対し、要求しています。
ガザ・シティから逃げたように、ジャバリアから逃げたように、デイル・アル・バラから逃げたように、ベイト・ハヌーンから逃げたように、バニ・スヘイラから逃げたように、カーン・ユニから逃げたように、ラファから『逃げろ』。『逃げなければ殺す』、と。
『我々は、お前達のテント野営地にGBU-39爆弾[32]を投下し、炎上させるだろう。機関銃を装備したドローンから、銃弾を浴びせかけるだろう。大砲や戦車の砲弾で攻撃するだろう。狙撃兵が撃ち殺すだろう。テント、難民キャンプ、都市、町、家、学校、病院、浄水場を叩き壊すだろう。空から死の雨を降らせるだろう。
命が惜しいなら逃げろ。何度でも、何度でも、何度でも。残されたわずかな持ち物を詰めろ。毛布。いくつかの鍋。多少の衣服。どれだけ疲れていても、どれだけ空腹でも、どれだけ怯えていても、どれだけ病気であっても、どれだけ年をとっていても、どれだけ若くても、関係ない。逃げろ。逃げろ。逃げろ。
そして、お前達が、恐怖のあまりガザのどこか一角に逃げ込んだら、我々は、お前達を引き返させ、別の場所に逃げ込ませるだろう。「死の迷宮」に閉じ込めるんだ。行ったり来たり。上へ下へ。横へ横へ。6回。7回。8回。我々は、お前達を「罠にかかったネズミ」のように弄ぶ。そして、二度と戻れないように国外追放する。あるいは殺す。
世界は、我々の大量虐殺を非難したらいい。それが何だというのだ?「同盟国である米国」から、何十億ドルもの軍事援助[33]が「無制限」に流れ込んでくるのだ。戦闘機。砲弾。戦車。爆弾。尽きることのない供給。
我々は、何千人もの子供を殺している。女性や老人も、何千人も殺している。薬も病院もないから、病人や負傷者は死ぬ。我々は水を汚染する。食料を絶つ。飢えさせる。この地獄を作り出したのは、我々だ。我々が「主人」だ。法律、義務、行動規範。そんなものは、我々には「存在しない」。
だが、何よりも前に、我々はお前達を「弄ぶ」。我々はお前達を「辱める」。我々は、お前達を恐怖へ陥れる。我々は、恐怖を煽る。我々はお前達が、生き延びようとする哀れな姿を面白がる。お前たちは「人間ではない」。生き物。「劣等人種[iwj-12]」。
我々は、「支配欲」を満たしている。ソーシャルメディアへの投稿を見ればいい。それらは拡散されている。ある投稿では、パレスチナ人の民家で、縛られて目隠しされた家主を背景に、兵士たちがニヤニヤ笑っている様子が写しだされている。
我々は「略奪」する。絨毯。化粧品。バイク。宝石。時計。現金。金。骨董品。我々は、お前達の惨めさをあざ笑う。我々は、お前達の死に乾杯する。我々は、お前達の宗教、国家、アイデンティティ、優位性を否定し、消し去ることで、我々の宗教、国家、アイデンティティ、「優越性」を称えるのだ。
「堕落」は「道徳」である。「残虐行為」は「ヒロイズム」である。「ジェノサイド」は、「贖罪」である』。
これが、イスラエルがガザで行っている恐怖のゲームです。アルゼンチンの『汚ない戦争』で、軍事政権が自国民3万人を『失踪』させた時に行われたゲームです。『失踪者』は『拷問』を受け、(ガザでパレスチナ人の身に起きていることを『拷問』と呼べない人はいるでしょうか?)、そして、殺される前に辱められました。
これは、エルサルバドルやイラクの秘密拷問センターや刑務所で行われたゲームでもあります。ボスニアのセルビア人強制収容所での戦争を特徴づけるものでもあります。
イスラエルのチャンネル14の番組『ハパトリオティム(Hapatriotim)』に出演したイスラエル人ジャーナリスト、イノン・マガルは、「ジョー・バイデンのレッドラインは、3万人のパレスチナ人の殺害だ」と、ジョークを飛ばしました[34]。歌手のコビ・ペレツは、「それは1日の死者の数か」と、尋ねています。会場は拍手と笑いに包まれました。
イスラエルの意図は、わかっています。米国が、ネイティブ・アメリカンを、オーストラリアが先住民族を、ドイツがナミビアのヘレロ族を、トルコがアルメニア人を、ナチスがユダヤ人を『絶滅』させたのと同じように、パレスチナ人を『絶滅』させるのです。具体的な内容は異なっても、目的は同じです。『抹殺』。
私達は、『知らなかった』と言い張ることはできません。
しかし、(知らない)ふりをするほうが簡単です。
イスラエルが、人道支援を認めるかのようなふりをする。恒久的な停戦があるかのようなふりをする。パレスチナ人が、ガザの破壊された家に戻れるようなふりをする。病院、大学、モスク、住宅など、ガザが再建されるかのようなふりをする。パレスチナ自治政府が、ガザを管理するかのようなふりをする。二国家による解決策があるようなふり[35]をする。ジェノサイドなどないかのようなふりをする。
イスラエルと米国が主張する、ご自慢の『民主的価値観」、『道徳観』、『人権尊重』は、常に『嘘』でした。本当の信条はこうです。
―我々はすべてを持っている。それを奪おうとするならば、我々はお前達を殺す。『有色人種』、特に貧しく弱い立場にある人々は、無価値だ。『帝国外』の人々の希望、夢、尊厳、自由への願望は、『無価値』だ。『世界支配』は、『人種差別的な暴力[36]』によって維持されるだろう。
この嘘―米帝国が、民主主義と自由を前提としているという嘘―は、パレスチナ人や南半球の人々、ネイティブ・アメリカンや黒人、褐色人種の米国人、そして中東に住む人々が、何十年も前から知っている嘘です。
しかし、それは米国とイスラエルでは、今でも通用する嘘であり、正当化できないことを正当化するために使われる嘘です。[iwj-13]
私達が、イスラエルの大量虐殺を止めないのは、私達米国人がイスラエルであり、同じ「白人至上主義」に感染し、世界の富を支配し、先進兵器で他国の人々を「抹殺」する力に酔いしれているからです。
北半球の工業化された要塞の外の世界は、パレスチナ人の運命が自分たちの運命であることを痛感しています。気候変動が生存を脅かし、水へのアクセスをはじめとする天然資源が減少し、何百万もの人々が集団移住を余儀なくされ、農業生産高が減少し、沿岸地域が水没し、干ばつや山火事が急増し、国家が破綻し、民兵や武装抵抗運動が、圧制者とその代理人と戦うために立ち上がるようになると、『大量虐殺』は異常なことではなくなってしまいます。それが『常態化』するのです。
地球の弱者や貧困層、フランツ・ファノン[iwj-14]が『地球の哀れな人々』と呼んだ人々が、次の『パレスチナ人』となるでしょう。
『彼らの死には、あらゆる種類の嘲笑が加えられた』と、ローマの歴史家タキトゥス[iwj-15]は、ネロ皇帝[iwj-16]が拷問と死の対象とした人々について書いています。
『獣の皮を被せられ、犬に引き裂かれて死んだり、十字架に釘付けにされたり、日が暮れると、夜の明かりとして炎にかけられ、焼かれたりした』。
『権力者によるサディズム』は、『人間の呪い』です。それは、古代ローマでも、私達から200マイル(※約321km)北にあるガザ[iwj-17]でも、同じように蔓延しています。
私達は、杭につながれた捕虜を焼き殺すことで、豪奢な園遊会の『照明』としたネロの現代的な顔を知っています。それは議論の余地がありません。
しかし、『ネロの客人[37]』とは誰だったのでしょうか?
ラファのように、人間が生きたまま焼かれる[38]中、皇帝の敷地を歩き回っていたのは誰だったのでしょうか? この客人達は、どうしてこのような凄惨な苦痛を見て、耳にして、このようなひどい拷問を目撃しながら、無関心で、満足さえしていたのでしょうか?
この大虐殺に、隠されたものは何もありません。147人以上の勇敢なパレスチナ人ジャーナリストが、イスラエルによって殺害されました。彼らは、この虐殺の映像と物語を世界に伝え、彼らの同胞のために、私達のために、殉教したのです。
私達が、ネロの客人なのです。
パレスチナ人は長い間、私達北半球諸国だけでなく、イスラム世界のほとんどの政府からも裏切られてきました。私達は、犯罪という犯罪を前にして、受け身の姿勢でいます。
歴史は、イスラエルを、このジェノサイドの罪で裁くことでしょう。しかし、歴史は、私達をも裁くでしょう。
なぜ、もっと何もしなかったのか。
なぜ、アパルトヘイト国家とのあらゆる協定、あらゆる貿易取引、あらゆる合意、あらゆる協力を断ち切らなかったのか。
なぜ、イスラエルへの武器輸送を、停止しなかったのか。
なぜ、大使を召還しなかったのか。
なぜ、紅海での海上貿易が、イエメンによって中断されたとき、サウジアラビアとヨルダンは、イスラエルへの陸路代替ルートを開設したのか。
なぜ、虐殺を終わらせるために、全力を尽くさなかったのか、と、問うでしょう。
歴史は、ホロコーストの根本的な教訓に耳を傾けなかった私達を非難することになるでしょう。つまり、ユダヤ人は、『永遠の犠牲者』であるというのではなく、大量虐殺を止める能力があるのに止めないのならば、私達は責められるべきだ、ということです。
『善の反対は悪ではない』とサミュエル・ジョンソン[iwj-18]は書いています。『善の反対は無関心である』。
パレスチナ人の抵抗は、私達の抵抗です。尊厳、自由、独立を求めるパレスチナ人の闘いは、私達の闘いです。パレスチナの大義は、私達の大義です。
歴史が示すように、かつてネロの客人であった人々は、やがてネロの犠牲者となったのですから。
ありがとうございました」。
(了)
[原注]
[16]「国際法と大量虐殺を専門とする800人以上の学者が、イスラエル軍が占領地を全面的に封鎖し容赦ない空爆を続ける中で、ガザ地区のパレスチナ人に対して大量虐殺行為を行っている可能性があると主張する公開声明に署名した」。
[17]「10月7日にイスラエル南部で行われたパレスチナ抵抗勢力によるアル・アクサ洪水作戦と、それに対するイスラエルの不釣り合いな対応は、イスラエルとその支援者である米国に対する世界の感情を根本的に変え、何十年にもわたって綿密に練られてきた西側諸国の言説を破壊し、西アジアおよびそれ以外の地域での紛争、破壊、テロを煽動しているとして、世界の怒りをアメリカに向け直した」。
[18]ハマスの戦闘員を映した動画が「今日見るべき唯一のもの」として『X』に投稿された。
[19]「パレスチナの専門家によると、イスラエルの長年の暗殺政策、いわゆる『標的殺害』は、敵を排除して士気を低下させ、攻撃や報復を抑止することを目的としている。(中略)パレスチナの人権NGOアルハクによれば、1966年以来、イスラエルは少なくとも366人のパレスチナ活動家や抵抗戦士を暗殺した」。
[20]「(イスラエルによる)ハマス指導部に対するこれまでの『標的殺害』作戦はハマスに恒久的な損害を与えることができず、意図しない結果をもたらした」。
[21]「何千人ものイスラエル国民が、政府の司法制度改革に反対して、全国で集会を開き、ベンヤミン・ネタニヤフ首相が米国に向けて出発する間、空港で行われたデモを含む抗議活動は37週目に入った」。
[22]原注11番を参照のこと。
[23]「イスラエル政府は、イスラエル人の人質にとって最大の脅威である」。
[24]「『戦闘で人質が危害を受ける可能性があると警告した。残念ながら、我々の予測は正しかった』と、ガザでの戦闘でイスラエル軍が逃亡中の人質3人を誤って殺害した後、解放された人質の1人が語った」。
[25]ヨアブ・ギャラント国防相は、2023年10月9日、「我々は『人獣(Human Animals)』と戦っており、それに応じて行動している」「我々はガザを完全封鎖する」「電気も食料も水も燃料もなくなる。すべてが閉鎖される」などと述べ、パレスチナの人々への電気、食糧、水、燃料の供給を停止するよう求めた。
[26]ナチス政権が、1935年に制定した、それぞれの人種の強さや価値は平等ではないという理論を法律化したもの。ナチスは、アーリア系ドイツ人種こそ、すべての人種の中で最も強く、最も価値のある人種であり、ユダヤ人は他のすべての人種より劣る別の人種に属していると考えていた。
- THE NUREMBERG RACE LAWS(HOLOCAUST ENCYCLOPEDIA)
[27]イスラエル議会は、2023年2月16日、イスラエルが指定した「テロ行為」で投獄された、パレスチナ自治政府(PA)から財政援助を受けているパレスチナ人から、当局が市民権と居住権を剥奪することを容易にする法律を圧倒的多数で可決した。
[28]イスラエル国内のパレスチナ人市民および/またはパレスチナ占領地域 (OPT) のパレスチナ人居住者を国籍にもとづいて直接的または間接的に差別する65 以上のイスラエル法がある。
[29]「共同体の基本的な考え方への適合性」によれば、集落共同体は、居住候補者が町の社会構造や組織に適合しているかどうかを確認するために、その適性度を検査することができる。
[30]Yeshayahu Leibowitz – There are Judeo-Nazis(Yeshayahu Leibowitz Tribute Page, 2017年9月4日)
[31]「世界人口デーを記念して、パレスチナ中央統計局(PCBS)はパレスチナ人口の最新の国勢調査を発表した。(中略)PCBSによれば、現在、歴史的パレスチナとディアスポラを合わせて世界には約1,450万人のパレスチナ人がいる」。
[32]5月26日、ラファの難民キャンプで、イスラエル軍が米国製(コロラド州の航空宇宙メーカー、ウッドワード社)のGBU-39爆弾を使用して、数十人のパレスチナ人を殺害した。
[33]イスラエルに対する最大の武器供給国である米国は、4月24日、50億ドルの軍事援助と10億ドルの人道支援を提供することを決めた。
[34]Middle East Eye@MiddleEastEye(X、午後3:54・2024年3月14日)
[35]2000年7月、ビル・クリントン大統領、イスラエルのエフード・バラク首相、パレスチナ自治政府のヤセル・アラファト議長がキャンプ・デービッドで会談し、イスラエルが1967年以前の国境に戻ること、二国家解決を求めることをアラファトは求めたが、合意に至っていない。
[36]「大量虐殺は、『西側帝国主義の核心』である。それはイスラエルに限ったことではない。ナチスに限ったことでもない。それは西側支配の基盤である」。
- Exterminate All the Brutes(The Chris Hedges Report、2023年10月28日)
[37]『Nero’s Guests』のタイトルとコンセプトは、インドの農民の自殺についてのP.サイナスの講義に由来する。
[38]「ラファの虐殺から出てきたビデオと写真(中略)には、まだ燃え盛る火災から黒焦げの遺体を必死に回収しようとするパレスチナ人や、サイレンが鳴り響き生存者たちが周囲で泣き叫ぶ中、首のない赤ん坊のぐったりした遺体を抱き上げる男性の様子などが写っている」。
[IWJ注]
[iwj-8]イスラエルの閣僚らによる「人間動物」発言などをIWJも繰り返し扱ってきた。
[iwj-9]7月3日、入植地追跡団体は、イスラエルは、ヨルダン川西岸地区で過去30年以上で最大の土地接収(ヨルダン渓谷の12.7平方キロメートル)を承認したと、発表した。
[iwj-10]アイザイア・バーリン(Isaiah Berlin、1909-1997)イギリスの哲学者。オックスフォード大学教授。当時、ロシア帝国の支配下だったラトビア・リガ出身のユダヤ人。
『自由論』において、消極的自由と積極的自由を論じ分け、後者が政治参加を後押しし、加熱することで、前者のジョン・スチュワート・ミルが論じたような市民的自由を侵害する可能性があることを指摘した。民主主義において、多数者が積極的自由にもとづいて専制的となり、少数者の消極的自由を侵害する可能性があると論じた。これはまさにソ連共産党の、レーニン率いるボリシェビキも多数派が党内のメジュヴィキ(少数派)を粛清したメカニズムを説明するものだった。
[iwj-11]イェシャヤフ・レイボヴィッツ(Yeshayahu Leibowitz、1903-1994)イスラエルの正統派ユダヤ教の博学者。1935年にパレスチナ委任統治領に移住し、エルサレムに定住した。
[iwj-12]劣等人種(Untermensch、ドイツ語)ナチスがユダヤ人、ロマ、スラブ人(主にポーランド人、セルビア人、ロシア人)といった「東方からの集団」の非アーリア人を「劣等人種」と表現した用語。ユダヤ人は、ロマや、身体的、精神的な障害者と共に、ホロコースト(組織的な虐殺・絶滅政策)により「最終的解決」されかけた。
[iwj-13]それは日本と欧州でも通用してしまう嘘である。意識的にか、無意識的にか、帝国外の民と扱われるのを恐れて、米国・イスラエルと同化しようとする。有色人種で、ユダヤ・キリスト教の信徒でもなく、彼らから馬鹿にされ、見下されているのに。
[iwj-14]フランツ・オマー・ファノン((Frantz Omar Fanon、1925~1961)。フランスの植民地であった西インド諸島マルティニーク島の出身で、植民地主義を批判し、アルジェリア独立運動で指導的役割を果たした思想家・精神科医・革命家。『地に呪われたる者』、『アフリカ革命に向けて』、『黒い皮膚・白い仮面』などの著作がある。
[iwj-15]コルネリウス・タキトゥス(Cornelius Tacitus, 55年頃~120年頃)。ローマ帝国時代の歴史家。『ゲルマニア』、『同時代史(歴史)』、アウグストゥスからネロ帝までの半世紀を描いた『年代記(編年史)』などの著作がある。
[iwj-16]ネロ・クラウディウス・カエサル・アウグストゥス・ゲルマニクス(Nero Claudius Caesar Augustus Germanicus、37~68、 在位:54~68)。ローマ帝国の第5代皇帝。16歳で即位、元老院議員を容赦なく処刑・殺害し、ローマ大火(64年)では、犯人としてキリスト教徒を迫害・処刑など、暴君として知られる。
[iwj-17]ガザが200マイル(約321km)北にある、というのは、クリス・ヘッジズ氏の授賞式が行われたカイロから見て200kmという意味であろう。
[iwj-18]サミュエル・ジョンソン(Samuel Johnson、1709~1784)。イングランドの文学者。『英語辞典』の編著で知られる。