【IWJ号外】イスラエルがたて続けに国家テロ!! 一昨日7月31日には、イランに滞在していたハマスの最高幹部ハニヤ氏をミサイル攻撃で暗殺! その前日の7月30日にはレバノンでヒズボラのシュクル司令官を殺害! このイスラエルのテロ攻撃に対して、イランのハメネイ師は『報復を行うことは義務だ』と表明!! イラン+ヒズボラとイスラエル+米英との全面戦争に拡大か!? 2024.8.2

記事公開日:2024.8.2 テキスト
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(文・IWJ編集部)

特集 中東

 IWJ代表の岩上安身です。

 パレスチナの抵抗勢力ハマスは、イランの首都テヘランに滞在中だった最高幹部のイスマイル・ハニヤ政治局長が、7月31日、イスラエルによる攻撃で殺害されたと発表しました。これこそは、国家テロです。

 7月31日付『BBC』は、「イランのメディアによると、ハニヤ氏はテヘラン市内の退役軍人関連の建物に滞在していた。午前2時ごろに攻撃があった。滞在中の住宅がミサイルで攻撃され、ハニヤ氏と護衛が死亡したとの情報もある」と報じています。

 この『BBC』の記事は、「ハマスの発表」として、ハニヤ氏が、7月30日に就任した「イランのマスード・ペゼシュキアン新大統領の就任式に出席するため、テヘランに滞在していた」と報じています。

 イスラエルは前日の30日には、レバノンの首都ベイルートを空爆し、ハマスを支援するヒズボラの最高指導者の副官である、フアド・シュクル司令官を殺害したばかりです。

 ハニヤ氏は、2006年のパレスチナ評議会選挙で、ハマスがファタハを破って第1党になった時の政治指導者です。ハニヤ氏はこの選挙の結果、パレスチナ自治政府首相となりましたが、不当に政治介入してきた米国などの西側諸国が承認せず、2007年、PLOのアッバス氏によって首相を解任されました。

 ハニヤ氏は2017年に、ハマスの政治局長に選出されましたが、2018年には米国務省が「テロリスト」に指定。2019年にハマスの代表を退任し、カタールで暮らしながら、ハマスの外交活動を主導してきました。

  • 中国がハマスとファタハを含むパレスチナの14党派による統一政府樹立の合意を仲介! シオニズムに対する正当な抵抗組織としてパレスチナ人に支持されているハマスを「テロリスト」として排除し、パレスチナの分断統治とパレスチナ自治政府の弱体化を目論む米・イスラエルは、即座にこの合意を非難! 対立の緩和をめざす中国外交との違いが浮き彫りに!! ロシア・ASEAN外相会議では、BRICS入りを希望するASEAN諸国が続出! ロシアのラブロフ外相は「地域にNATOが侵入する脅威を感じている」と表明!(日刊IWJガイド、2024年7月31日)
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 ハニヤ氏殺害について、イスラエルは公式にはまだ何も発表していません。

 しかし、8月1日付『タイムズ・オブ・イスラエル』は、ネタニヤフ首相が7月31日夜、安全保障閣僚会議終了後に、軍本部での演説で、ベイルートでのヒズボラのシュクル氏と、テヘランでのハマスのハニヤ氏の暗殺をめぐり、「我々はあらゆるシナリオに備えている」「あらゆる脅威に対して団結し、断固として立ち向かう」「イスラエルは、我々に対するいかなる侵略に対しても、非常に重い代償を要求するだろう」と語ったと報じています。テロの先制攻撃をしておいて、相手が報復に出てくるところを迎え討つ、というふうに読めます。

 この『タイムズ・オブ・イスラエル』の記事は、「イスラエルは報復に備えて厳戒態勢を敷いた」とした上で、「ガザ紛争が、より広範な中東戦争へと発展するのではないか、という懸念が高まっている」と報じています。

 イスラエルは今年4月2日には、シリアの首都ダマスカスで、イラン大使館の敷地内にある建物を空爆し、イランのイスラム革命防衛隊(IRGC)の精鋭組織「コッズ部隊」を率いていた、モハンマド・レザ・ザヘディ司令官と、ザヘディ氏の副官らを殺害しています。

  • 【イスラエルがシリアの首都ダマスカスで、イラン大使館を空爆! 革命防衛隊の精鋭組織「コッズ部隊」の上級司令官・ザヘディ准将ら7人を殺害!】イランは「あらゆる国際義務と国際条約への違反」と指摘し、「断固とした対応」を表明! イスラエルは米国を巻き込んでの戦争拡大を狙ってシリアでイラン施設を攻撃か!? イランは、イスラエルによる度重なる軍事的挑発に耐えられるか!?(『ブルームバーグ』、2024年4月2日)(日刊IWJガイド、2024年4月3日)
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 イスラエルのやっていることは、れっきとした国家テロです。なぜこんなテロが、イスラエルだけは許されるのでしょうか?

 今回のイランでのテロも国際法違反、以前の領事館の攻撃も国際法違反、スレイマン指揮官を爆殺したテロも国際法違反です。テロを次々と仕掛けて、挑発し続けているのは、イスラエルの方なのではないでしょうか。しかも、イスラエルは、イランが報復攻撃してきたら、容赦しないと、脅しまでしています。

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