日刊IWJガイド・非会員版「イスラエルの極右政党『ユダヤの力』のアミハイ・エリヤフエルサレム問題・遺産相がガザ地区への原爆投下を『一つの選択肢だ』と主張!!」2023.11.7日号~No.4064号


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~イスラエルの極右政党「ユダヤの力」のアミハイ・エリヤフエルサレム問題・遺産相がガザ地区への原爆投下を「一つの選択肢だ」と主張! この背後には、イスラエルの「グランドプラン」がある! さらに、イスラエルとウクライナは、先住民・マイノリティーの虐殺という点で共通し、両国とも、先住民を虐殺して土地を略取し、建国した米国に支援されてきた! 原爆を実際に投下した米国、マイノリティーに原爆を落として全滅しようと政治家が発言したイスラエルとウクライナ! この共通点を西側メディアは一切報じず、検証せず!

■11月です! IWJの第14期も4ヶ月目に入ります! ありがとうございます! 10月のご寄付・カンパの額が確定しました! 10月は252件のご寄付・カンパをいただき、434万6000円でした! ありがとうございます! これで8月、9月、10月と皆さまのご支援により、3ヶ月連続で活動費用の月間目標額400万円を上回りました! しかし、累積した赤字の返済と、金融機関からの借入の返済のためには、毎月613万円が必要です! どうか引き続き、IWJ会員登録、YouTube登録、ご寄付・カンパ、協賛広告でIWJをご支援ください!

■IWJは、市民の皆さまお一人お一人の会費とご寄付・カンパで運営しています。10月のご寄付者様のご芳名を、感謝を込めて順次掲載させていただきます! IWJの経済危機に手を差し伸べてくださった皆さま、誠にありがとうございます!

■【中継番組表】

■パレスチナ人を人間以下に貶める差別発言は、国防相の「ヒューマンアニマルズ(人獣)」だけではなかった!! 10月7日のハマスによる奇襲以前から、イスラエルの極右閣僚や官僚のパレスチナ人蔑視発言は続いていた! ベングビール国家安全保障相は「私の生きる権利はアラブ人の移動の権利より優先される」と発言! シャブタイ警察長官は「互いに殺し合うのはアラブ人の性質」と暴言!「イスラエルは国家としてハワラ(ヨルダン川側西岸パレスチナ自治区の村)を消滅させる必要がある」「パレスチナ人というものはいない」などと発言し、国際的に非難されたスモトリッチ財務相は、ユダヤ人入植地管理の権限を軍から委譲され「ヨルダン川西岸は爆発する」との見方も!!

■【本日のニュースの連撃! 3連弾!】

■【第1弾! ピューリッツァー賞を3度受賞したコラムニスト、トーマス・フリードマン氏が『ニューヨーク・タイムズ』で、イスラエルのハマス殲滅作戦が「イスラエルの国益とアメリカの国益にとって壊滅的なものとなるだろう」と警告!】「イスラエルのミサイル搭載潜水艦はすでにペルシャ湾にいるだろう」と、イランとイスラエルの戦争をも懸念!(『ニューヨーク・タイムズ』、2023年10月19日)

■【第2弾! イスラエル軍の攻撃によってガザで死傷する子どもは1日400人以上とユニセフが報告!】病院や救急車、難民キャンプへの爆撃も相次ぎ、人質のうち50人が死亡、60人が行方不明に! イスラエルの残虐な無差別大量殺戮に「正義」も「同義」もなし!!(『CNN』、2023年11月5日)

■【第3弾! 欧米各国の都市でガザでの停戦を求め、民間人殺戮の手を緩めないイスラエルに対して抗議するデモが相次ぐ!】ワシントンでは紛争始まって以来最大規模! ドイツでは禁止されていた親パレスチナデモが緩和!(『AFPBB』、2023年11月5日)
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■はじめに~イスラエルの極右政党「ユダヤの力」のアミハイ・エリヤフエルサレム問題・遺産相がガザ地区への原爆投下を「一つの選択肢だ」と主張! この背後には、イスラエルの「グランドプラン」がある! さらに、イスラエルとウクライナは、先住民・マイノリティーの虐殺という点で共通し、両国とも、先住民を虐殺して土地を略取し、建国した米国に支援されてきた! 原爆を実際に投下した米国、マイノリティーに原爆を落として全滅しようと政治家が発言したイスラエルとウクライナ! この共通点を西側メディアは一切報じず、検証せず!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 イスラエルの極右政党「ユダヤの力」のアミハイ・エリヤフ(Amichay Eliyahu)エルサレム問題・遺産相(以下遺産相)が、11月5日のイスラエルのラジオ局コルバラマの早朝番組の中で、ガザ地区への原爆投下を「一つの選択肢だ」と述べて、国際的に大きな波紋と非難を呼んでいます。

 5日発表・6日更新の『エルサレム・ポスト』は、アミハイ・エリヤフ遺産相がガザへの原爆投下を一つの選択肢と発言したときの文脈を「ガザへの人道支援に関する議論」に関連していたと報じています。

※Netanyahu backed down from firing minister who called to nuke Gaza(エルサレム・ポスト、2023年11月5日発表、6日更新)
https://www.jpost.com/israel-news/article-771766

 同日付『エルサレム・ポスト』によると、エリヤフ遺産相は、「我々はナチスに人道支援などしなかっただろう。ガザに無罪の人などいない」と述べたといいます。

 驚くべき認識です。その言葉はそのまま、先住民であるパレスチナ人を殺し、追放し、土地を強奪して建国したイスラエル人にあてはまることでしょう。全国民が「有罪」であるはずのイスラエルに年間、多額の援助を米国は行なっています。その援助は間違った行為といわなければなりませんし、イスラエルも受け取るべきではありません。

 さらに、同日付『エルサレム・ポスト』は、「インタビュアーが、イスラエルはガザに原爆を落とすべきかと尋ねると、エリヤフはそれも選択肢の一つだと答えた。ガザで拘束されている240人以上の人質のことを思い出すと、遺産相は彼らの帰還を祈ると言った」と伝えているのです。原爆を落としたら、人質も全員、命を失うことでしょう。言っていることがメチャクチャです。おそらく、人質の命などどうでもよく、ガザのパレスチナ人を全滅させて、早く更地にしたいだけなのでしょう。

 驚くべきことに、同日付『エルサレム・ポスト』によると、そのわずか2日前、エリヤフ遺産相は、旧約聖書の『創世記』で、悪徳や頽廃のため、天からの硫黄と火によって滅ぼされたとされる都市、ソドムとゴモラにガザをなぞらえて、街全体を破壊すべきことをツイートしていたのです。

 ラジオ局「コル・バラマ」の11月5日のウェブサイトは、やや詳しく、エリヤフ遺産相のこの日のインタビューでの発言を伝えています。

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■11月です! IWJの第14期も4ヶ月目に入ります! ありがとうございます! 10月のご寄付・カンパの額が確定しました! 10月は252件のご寄付・カンパをいただき、434万6000円でした! ありがとうございます! これで8月、9月、10月と皆さまのご支援により、3ヶ月連続で活動費用の月間目標額400万円を上回りました! しかし、累積した赤字の返済と、金融機関からの借入の返済のためには、毎月613万円が必要です! どうか引き続き、IWJ会員登録、YouTube登録、ご寄付・カンパ、協賛広告でIWJをご支援ください!

 晴れ間の多い11月になりました。秋が足早に深まりつつあります。

 ウクライナと中東と、世界同時多発戦争の様相を帯びてきました。晴れていても、日の光が不穏に感じられてきます。

 来週の8日には立冬を迎えます。そして、2023年もあと2ヶ月というあわただしさです。

 正念場を迎えているIWJの第14期も、4ヶ月目に入ります。

 私、岩上安身の訴えにお応えいただき、今期第14期が始まった8月、9月、10月は、3ヶ月連続でご寄付・カンパは、月間目標額を上回りました!

 前期第13期は、目標額に到達した月が1回しかなく、平均して半分程度だったため、大変大きな赤字を出してしまいました。私、岩上安身が自身の私財の中から、緊急でつなぎ融資を出し、その額2200万円となってしまいました。

 今期は、その轍を踏まないように、ぜひ、皆さまのご寄付・カンパが、毎月の月刊目標額400万円に届きますように、よろしくお願いいたします!

 月間目標額400万円を超えた分は、これまでに累積した債務約5000万の返済に回したいと存じます!

 債務が少しずつでも減っていけば、IWJが経営破綻せず、存続する道が見えてきます! ご寄付いただいた方には、心から感謝いたします! 皆さま、本当にありがとうございます!

 10月のご寄付・カンパ額が確定しました! 10月は252件のご寄付・カンパをいただき、434万6000円でした!ご寄付・カンパは、月間目標金額400万円の109%となりました。ありがとうございます!

 これまでの前期1年間の累積の赤字2200万円(見方を変えると、個人岩上安身からの、会社IWJへの貸し付け)に加え、第14期スタートにあたっての銀行からの新たな借り入れ2500万円を考えると、まだまだ約5000万円近い累積の債務を返済できてはおらず、危機を切り抜けたなどとはとても言えません。

 第13期の2200万円を超える赤字は、IWJ創業以来初めての危機です。これは私、岩上安身1人の力で乗り越えることは困難です。

 今期、第14期からは、支出を徹底的に削り、赤字を出さないだけではなく、黒字分を累積した赤字への返済にあてていきたいと真剣に取り組んでいる最中です。今年は、私からの借り入れ2200万円を返済しきろうとすると、2200万円÷12ヶ月=183.3万円となり、この183.3万円の返済額と、直接の運営のための月間目標額の400万円とを合計すると、毎月583.3万円が必要になります。

 他方、金融機関からの借り入れ2500万円の毎月の返済額は約30万円ずつ7年間にわたることが決まっており、決して少額ではなく、毎月の返済負担は重いものとなります!

 前述の通り、毎月、583.3万円が必要であり、それに毎月30万円の銀行への返済額を合計すると、約613万円が毎月、必ず必要となります。

 そういうわけですので、月額400万円の目標額に到達して、ようやく、その月の活動費の収支がトントンということであり、累積した赤字を返済してゆくことは、それだけでは足りないということになります。特に金融機関への返済は待ったなしです!

 どうか、613万円近くにまで達するよう、皆さまの応援、ご支援をよろしくお願いします。

 皆さま、どうぞ今こそ、IWJの救済のために、ご支援をよろしくお願いします!

 下記のURLから会員登録いただけます。ぜひ、会員登録していただいてご購読・ご視聴お願いいたします!

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 ぜひとも、サポート会員様におかれましては、会員をそのままご継続いただき、一般会員様におかれましては、サポート会員へのアップグレードをお願いします!

 また、無料で日刊IWJガイド非会員版を読み、ハイライト動画を御覧になっている無料サポーターの皆さまにおかれましては、有料の一般会員登録をぜひともお願いいたします!

 また、休会中の皆さまは、メールやお電話をいただければ、すぐに会員を再開できます。一度退会された方でも、改めて申し込みをいただくことで再び会員になっていただくことが可能です!

※ご寄付・カンパはこちらからお願いします。
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル カンリブ

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
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 どうか、ご支援のほど、よろしくお願い申し上げます!

 どうぞ、皆さま、IWJを知人・ご友人、地域の皆さまへIWJの存在をお知らせいただき、米国に忖度し、隷従を深める日本政府、大手主要メディアの、連日の「情報操作」の積み重ねの恐ろしさと、権力に忖度しないで真実をお伝えする独立メディアの意義と必要性について、多くの人に口コミでも、SNSを通じてでも、広めてください!

 今後とも、ご支援をよろしくお願い申し上げます。

 岩上安身

■IWJは、市民の皆さまお一人お一人の会費とご寄付・カンパで運営しています。10月のご寄付者様のご芳名を、感謝を込めて順次掲載させていただきます! IWJの経済危機に手を差し伸べてくださった皆さま、誠にありがとうございます!

 10月は31日間で、252件、434万6000円のご寄付・カンパをいただきました。ご寄付をくださった皆さま、本当にありがとうございます。

 ここに感謝のしるしとして、掲載の許可をいただいた方91名様につきましては、順に、お名前を掲載させていただきます。また、弊社ホームページにも掲載させていただくと同時に、X(旧ツイッター)、フェイスブック等のSNSにて告知させていただきます。

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石崎俊行 様
K.T. 様
松本益美 様
根本麻美 様
M.y. 様
Y.N. 様
K.O. 様
K.T. 様
T.I. 様
T.G. 様
山本賢二 様
丹羽 雅代 様
みなとかおる 様
長尾 錬治 様
F.S. 様
高木康夫 様
T.Y. 様
荒井伸夫 様
小池説夫 様
管 幹雄 様

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 皆さま、生活物資全般のインフレ情勢下、誠にありがとうございました。

 いただいたご寄付は、大切に、また最大限有効に活用させていただきます。

 今後とも、ご支援をよろしくお願い申し上げます。

 岩上安身


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◆中継番組表◆

**2023.11.7 Tue.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】9:25メド~「武見敬三 厚生労働大臣 定例会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 武見敬三厚生労働大臣による記者会見を中継します。これまでIWJが報じてきた厚生労働大臣関連の記事は以下のURLから御覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%8e%9a%e7%94%9f%e5%8a%b4%e5%83%8d%e5%a4%a7%e8%87%a3

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◆中継番組表◆

**2023.11.8 Wed.**

調整中

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◆昨日アップした記事はこちらです◆

福島第一原発事故の経験を踏まえた放射線防護のあり方とは~11.4「放射線防護の民主化 2023-2030」――福島の経験を共有し、放射線の影響からの”身の守り方”を市民の視点で問い直す(2日目)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519575

【IWJ号外】10月7日に起きた「ハマスの奇襲攻撃」の真実とは!? イスラエル公営ラジオで、生存者のイスラエル人女性が「イスラエル軍が自国の市民を射殺した」と語る!!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519627

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■パレスチナ人を人間以下に貶める差別発言は、国防相の「ヒューマンアニマルズ(人獣)」だけではなかった!! 10月7日のハマスによる奇襲以前から、イスラエルの極右閣僚や官僚のパレスチナ人蔑視発言は続いていた! ベングビール国家安全保障相は「私の生きる権利はアラブ人の移動の権利より優先される」と発言! シャブタイ警察長官は「互いに殺し合うのはアラブ人の性質」と暴言!「イスラエルは国家としてハワラ(ヨルダン川側西岸パレスチナ自治区の村)を消滅させる必要がある」「パレスチナ人というものはいない」などと発言し、国際的に非難されたスモトリッチ財務相は、ユダヤ人入植地管理の権限を軍から委譲され「ヨルダン川西岸は爆発する」との見方も!!

 イスラエルのギャラント(ガラント)国防大臣が、パレスチナ人を「ヒューマンアニマルズ(人畜、人間動物、亜人)」と呼んだことは、IWJでも繰り返しお伝えしてきましたが、イスラエルの閣僚や官僚などによるパレスチナ人への差別発言は、実は、これだけではなく、ハマスの奇襲事件以前から枚挙にいとまがありません。

※【IWJ号外】イスラエルのギャラント国防大臣は、パレスチナ人を「ヒューマンアニマルズ(人畜)」と呼ぶ! しかしこの発言を日本のマスメディアはまったく報じず! 東京経済大学の早尾貴紀教授に取材! 2023.10.13
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/519071

 今年8月26日付け『アラブニュース』は、イスラエルのイタマル・ベングビール国家安全保障相が、8月23日に、テレビ番組のインタビューで、アラブ系イスラエル人ジャーナリストのモハメド・マガドリ氏に対し、「私と妻と子供たちがユダヤ・サマリア(ヨルダン川西岸の地区名)の道路を歩き回る権利は、アラブ人の移動の権利よりも重要だ」「モハメド、あなたには悪いが、それが現実、それが真実だ。私の生きる権利は、彼らの移動の権利より優先される」と語ったと報じました。

※米、イスラエル閣僚の「扇動的発言」を糾弾「全ての人種差別的レトリック」を非難(アラブニュース、2023年8月26日)
https://www.arabnews.jp/article/no-category/article_98261/

 この『アラブニュース』の記事によると、ベングビール大臣の発言の背景には、パレスチナ人による3件のイスラエル人射殺事件があり、そのうち1件は、ベングビール大臣が暮らすユダヤ人入植地へブロン近郊で起こったとのことで、イスラエル当局は犯人捜査のため、パレスチナ人の移動を制限したと、記事は報じています。

 一方、この記事によると、「同大臣は人種差別的・反アラブ的政策を打ち出している極右超国家主義政党『オツマ・イェフディット(ユダヤの力)』の党首であり、人種差別扇動とテロ組織支援で有罪判決を受けたことがある」とのことで、ベングビール大臣の政治的背景のルーツは、「パレスチナ人を彼らの土地から追放することを支持する過激主義的で暴力的な人種差別イデオロギー」である「カハネ主義(※IWJ注)」だと報じています。

※IWJ注:カハネ主義は、アメリカ出身で極右活動家、そしてユダヤ教におおける宗教的指導者(ラビ)であり、また、イスラエルの国会議員でもあったメイル・カハネ氏(1932年-1990年)に由来する極右過激思想のことである。「我々は神に選ばれた民であり、我々が滅びなかったのは明白な神との契約があったからだ。我々は異教徒と平等では断じてない。我々は優れているのだ」という主張は、ユダヤ民族至上主義であり、一種のレイシズムともみなされている。

 また、今年4月6日付け『アラブニュース』は、4月4日にイスラエルの『チャンネル12』にリークされた、イスラエルの極右派のイタマル・ベングビール国家治安相と警察長官のヤーコフ・シャブタイ氏との電話での会話として、「次から次へと(アラブ系コミュニティで)殺人が起きている。あらゆる一線を越えている。強力な国家警備隊が必要だ」述べたベングビール国家治安相に対し、シャブタイ警察長官が「大臣、どうにもならないことだ。彼らは互いに殺し合っている。それがアラブ人の性質であり、メンタリティだ」と語ったと報じました。

※アラブ人に対する「人種差別」発言流出でイスラエル警察長官の解任を求める声が上がる(アラブニュース、2023年4月6日)
https://www.arabnews.jp/article/middle-east/article_88982/

 これに対してアラブ政党連合ジョイント・リストのリーダー、アイマン・オデ氏は、「イスラエルで(犯罪事件で)殺されたパレスチナ人の数は、ヨルダン川西岸、ガザ、ヨルダンで(犯罪事件で)殺されたパレスチナ人の数の7倍である」「これはパレスチナ人の性質ではなく、人種差別的組織の性質だ」と指摘し、シャブタイ氏の解任を要求したと、この『アラブニュース』の記事は報じています。

 今年3月2日付け『ロイター』は、イスラエルのスモトリッチ財務相が、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区の村を「消滅させる必要がある」と述べたと報じました。

※イスラエル財務相、西岸の村「消滅必要」と発言 米が撤回要求(ロイター、2023年3月2日)
https://jp.reuters.com/article/israel-palestinians-idJPKBN2V40C0

 この『ロイター』の記事によると、ヨルダン川西岸地区では、パレスチナ人によるユダヤ人襲撃や、ユダヤ人入植者によるパレスチナ人襲撃事件が相次いでおり、「2月26日には、イスラエル人2人が車内でパレスチナ人とみられる男に銃殺されたのに続き、ヨルダン川西岸のハワラ村をイスラエル人入植者が襲撃し、多数の住宅や車に放火した」とのこと。

 スモトリッチ財務相の発言は、3月1日の会議で、この事件について問われた際のもので、スモトリッチ財務相は「イスラエルが国家としてハワラを消滅させる必要があると述べた」と、この『ロイター』の記事は報じています。

 イスラエル人の暴徒が、ハワラ村を襲撃し、多数の住宅や車に放火したというのに、その犯人を検挙しろ、というのではなく、襲撃の対象となったパレスチナ人の村をまるごと消滅させる、と現役の財務相が発言するのです。イスラエルの閣僚、政治家達の以上な感覚には、驚かされます。

 なぜ、この国が、国際的な制裁を受けないのか、なぜ米国はこの狂気の差別国家を理屈抜きにかばい続けるのか、不条理としか言いようがありません。

 イスラエルと米国は、間違っています。国際社会はこの不正義を認めてはならず、パレスチナ人へのあらゆる暴力をやめさせなければなりません。

 しかし、スモトリッチ財務相には、反省の色などまるでありません。さらに、3月19日にも、フランスのパリで「パレスチナ人というものはいない。パレスチナ人は存在しないのだから」と発言したと、3月22日付け『AFPBB』が報じています。

 存在しない者の人命や財産など、ないに等しいという、究極の存在否定・人格否定発言でしょう。ナチスは過去、「ユダヤ人など存在しない」と言ったでしょうか? ナチスはユダヤ人が存在するからこそ、その「最終解決」として、絶滅収容所を作ったのです。スモトリッチ財務相の発言は、存在を認めない、生存していることを前提としていないのですから、ナチスの論理を超えています。パレスチナ人は存在せず、人間ではない存在がいるだけなので、あとはゴミ片付けのようにそれらを処分する、という感覚なのでしょう。

 この冷血ぶりに、本当に寒気がします。どうしたら、このような冷酷さが生まれ、国家、社会の間で共有されるのでしょうか。

※イスラエル財務相「パレスチナ人存在しない」発言 米非難(AFPBB、2023年3月22日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3456555

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■【本日のニュースの連撃! 3連弾!】

■【第1弾! ピューリッツァー賞を3度受賞したコラムニスト、トーマス・フリードマン氏が『ニューヨーク・タイムズ』で、イスラエルのハマス殲滅作戦が「イスラエルの国益とアメリカの国益にとって壊滅的なものとなるだろう」と警告!】「イスラエルのミサイル搭載潜水艦はすでにペルシャ湾にいるだろう」と、イランとイスラエルの戦争をも懸念!(『ニューヨーク・タイムズ』、2023年10月19日)

 米国の著名なコラムニストで、ピューリッツァー賞を3度受賞しているジャーナリストのトーマス・フリードマン氏が、10月19日付け『ニューヨーク・タイムズ』にオピニオン記事を寄稿し、イスラエルによるガザ侵攻について、「重大な間違い」であり、「イスラエルの国益とアメリカの国益にとって壊滅的なものとなるだろう」と警告しています。

 フリードマン氏は、「私が米国高官から得た情報では、バイデンはイスラエルに、ガザ侵攻がイスラエルと米国に与えるあらゆる影響を熟考させ、自制させることに失敗した」と述べ、次のような見通しを示しています。

 「もしイスラエルが今、ハマス殲滅のために真っ向からガザに突入すれば、しかも、パレスチナ自治政府との二国家解決を模索することや、ヨルダン川西岸奥地のユダヤ人入植地を終わらせるという明確な決意を表明せずにそうするなら、それは重大な間違いを犯すことになるだろうと私は信じている。それは、イスラエルの国益とアメリカの国益にとって壊滅的なものとなるだろう。

 それは世界的な大火を引き起こし、ヘンリー・キッシンジャーが1973年にヨム・キプール戦争(※IWJ注)の終結を画策して以来、米国がこの地域に構築してきた親米同盟構造全体を爆発させる可能性がある」。

(※IWJ注)ヨム・キプール戦争:
 第4次中東戦争。6年前の第3次中東戦争でイスラエルに占領された、エジプトのスエズ運河やシナイ半島、シリアのゴラン高原を奪還するため、1973年10月6日(ユダヤ歴で神聖な日とされるヨム・キプール・贖罪の日)に、エジプト軍とシリア軍がイスラエル軍に奇襲をしかけた。
 開戦後、スーダン、モロッコ、チュニジア、アルジェリア、クウェート、イラク、ヨルダン、サウジアラビアがアラブ側に参戦。開戦直後、軍事情勢はアラブ側に有利に展開したが、シナイ半島では史上最大の戦車戦が繰り広げられ、米国の支援を受けたイスラエル軍がスエズ運河を渡ってアフリカ大陸に侵攻した。
 10月17日に、ソ連のコスイギン首相がエジプトを訪問し、サダト大統領と会談。ソ連のブレジネフ書記長の書簡がニクソン米大統領に出され、10月20にはキッシンジャー国務長官がモスクワを訪問し、ブレジネフ書記長、グロムイコ外相(いずれも当時)と会談して停戦について協議した。キッシンジャーはその後、さらにテルアビブを訪問している。キッシンジャー氏はユダヤ人。
 10月22日に、米ソ共同提案による停戦を求める国連安保理決議が採択され、イスラエルとエジプトが受諾。翌日の23日に、シリアも受諾し、17日間で停戦に至った。
参照:
・第3節 中近東地域(外務省)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/bluebook/1974_1/s49-2-5-3.htm
・体力の限界みた第四次中東戦争取材(林 茂雄)2002年5月(日本記者クラブ)
https://www.jnpc.or.jp/journal/interviews/22391

 「これは中東地域全体が炎上する可能性についての問題であって、ハマスの蛮行にイスラエルが報復する権利があるかどうかという問題ではない」と述べるフリードマン氏は、イスラエルのガザ侵攻の問題点について、次のように指摘しています。

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■【第2弾! イスラエル軍の攻撃によってガザで死傷する子どもは1日400人以上とユニセフが報告!】病院や救急車、難民キャンプへの爆撃も相次ぎ、人質のうち50人が死亡、60人が行方不明に! イスラエルの残虐な無差別大量殺戮に「正義」も「同義」もなし!!(『CNN』、2023年11月5日)

 11月5日付け『CNN』は、「国連児童基金(ユニセフ)は5日までに、パレスチナ自治区ガザ地区でイスラム組織『ハマス』とイスラエル軍との交戦などに巻き込まれて死傷する子どもは、1日あたり400人以上の割合になっているとの惨状を報告した」と報じました。

 この『CNN』の記事によると、10月7日以降のイスラエル軍によるガザ地区への空爆や爆撃で「死亡したとされる子どもは約3500人。負傷した子どもは6800人以上」とのこと。

 ユニセフは11月1日に即時停戦を求める声明を出しています。

※イスラエルのガザ爆撃、子ども400人以上が連日死傷 ユニセフ(CNN、2023年11月5日)
https://www.cnn.co.jp/world/35211099.html

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■【第3弾! 欧米各国の都市でガザでの停戦を求め、民間人殺戮の手を緩めないイスラエルに対して抗議するデモが相次ぐ!】ワシントンでは紛争始まって以来最大規模! ドイツでは禁止されていた親パレスチナデモが緩和!(『AFPBB』、2023年11月5日)

 週末、各国でガザでの停戦を訴え、イスラエルに抗議するデモが相次ぎました。

 11月5日付け『AFPBB』は、英国のロンドンで推定3万人、フランスのパリで6万人、ドイツのベルリンで9000人、デュッセルドルフで1万7000人がデモに参加したと報じました。

 また、米国のワシントンのデモには数千人が集まり、「イスラエルを支援するジョー・バイデン大統領を非難する声も上がった」とのことで、この『AFPBB』の記事は「今回のデモは、10月7日にイスラエルとハマスの紛争が始まって以来、ワシントンで最大規模となった」と報じています。

 イランのテヘランでは、「旧米国大使館前に集まった人々が『米国を打ち倒せ』『イスラエルを打倒せよ』などと叫んだ」とのことで、この『AFPBB』の記事は「デモの参加者らは、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の肖像や、米国やイスラエルの国旗に火を付けた」と報じています。

※欧米各国やイランでパレスチナ連携デモ(AFPBB、2023年11月5日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3489686

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