11月の米大統領選、「もしトラ」から「ほぼトラ」へ!?「トランプ2.0」に「安倍流外交」は通じない! 日本が試されるのは「自立の道を行く覚悟」!! 岩上安身によるインタビュー 第1152回ゲスト 東アジア共同体研究所・須川清司上級研究員 第2弾 2024.3.25

記事公開日:2024.4.4取材地: テキスト動画独自
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(文・IWJ編集部)

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 岩上安身は2024年3月21日と25日に、東アジア共同体研究所の上級研究員、須川清司氏に連続インタビューを行った。

 今年11月に行われる米大統領選挙で、トランプ前大統領が当選して「トランプ2.0」になった場合の米外交について、須川氏は3月25日に行われたインタビューで、次のように述べた。

 「トランプはディール(取引)を重視する傾向にあるが、今度はロシアとウクライナの停戦を、自分が取引をさせたということをやる可能性が高い。

 実際にトランプ自身が、すでに『私が大統領だったら、1日で戦争を終わらせられる』ということを、いたるところで言っています。

 具体的にどうやるのかは言っていませんが、どうもウクライナに関しては、『戦争をやめろ。止めなかったら、もう支援武器援助とか全部止める』と。

 ロシアに関しては『戦争やめろ。でなかったら、もっとウクライナを支援する』と、何かそういうようなこと言ってるらしいです。

 ただ、クリミアと東部南部4州は、もうプーチンにとっても、ゼレンスキーにとっても、死活問題なので、ここで妥協できるかどうかです。

 ゼレンスキーにとっては、停戦問題というのはロシアとの戦争というだけじゃなくて、国内問題で、自分の(大統領としての)地位の問題ですから。

 それからあとは、米国との関係の問題。少なくとも、最近はともかくとして、戦争が始まってしばらくは、停戦になんか応じようものなら、もう米国が許してくれないみたいな時期もあったようなので。

 ただ、トランプになったら、そこは変わってくるだろうと」。

 さらに須川氏は、トランプ氏が大統領になった場合のNATOとの関係について、次のように語った。

 「中には、『トランプが次に大統領になったらNATOから脱退する』といったようなことを予言してるような、過去にトランプ政権に入っていたような人もいるんですけれども、これはNATO脱退ということになるのか、あるいは、NATOを休眠化させる、要は存在はさせるけども空洞化する、そういうことやった方が現実的だと(いう考え方もある)。

 つまり、脱退ということになると、通告してから(脱退まで)1年間(必要)ということもあって、トランプの任期の間にちゃんとできるかと。

 なおかつ、去年の12月に米国の議会が、NATOから脱退するときは、上院の3分の2の賛成が必要だといったような決議をして、バイデンも署名してますので、法的にできるのかというところで、憲法論争みたいな話もあり得る。

 ということで、NATO休眠化の方が、実があるというような事を、トランプの、側近ではないんですが近い人が、言ってたりもする。

 ですから、例えば、米軍を送っての共同演習とか、そういったものを大幅に減らしてしまうとか。

 あと、前回トランプ第1期で決めましたけど、ドイツの米軍を大幅に減らすとかですね、あるいは、もう引き揚げてしまうとか、ドイツに限らず、それをどんどんやっていく。分担金も、大幅に減らすといったようなことを、大統領権限で確実にやっていく。

 ですから、NATO脱退とか、休眠ということになるかどうかはともかくとして、NATO弱体化とか、空洞化ということは、かなりの確率で覚悟しておかなきゃいけない」。

 岩上安身が、NATO各国が次々に、ウクライナと2国間安全保障協定を結んでいることを指摘し、「トランプが大統領になった場合、欧州はロシアと戦うけど、米国は手を引いてしまうというシナリオはありえますか?」と質問すると、須川氏は、次のように見解を述べた。

 「もしそういうこと(欧州がロシアと戦争する)になって、トランプ政権ができていると、NATO脱退のいい口実になるんじゃないでしょうか。

 トランプは、『こういう火遊びをするやつと一緒にいたら危ない。だからNATOを脱退するんだ』っていう話にいくかもしれない。

 彼の根本的な考え方っていうのは、もう『ヨーロッパの事はヨーロッパにやらせればいい』と。

 なおかつ、実は米国以外のNATOの軍事費っていうのは、ロシアより多いんですよね。今は戦時なので特別ですけど、以前を比べるとね。

 あと、技術的にも個々に見ると、もちろん核の能力ってのはありますけれども、そこを除けば、通常兵力ベースだと、ロシアよりも上回っているという見方も、かなりあったりもしますので。

 あと、GDPだとか、いろいろな予算的なもので言っても、実は米国を除いたNATOでも、ロシアよりもずっと上だと、何倍も上だというところなので。

 だから、日本もそうですけども、要は『こいつら、金持ってるんだ』と。なおかつ、『ヨーロッパの戦争だろう』と。しかも、ヨーロッパの一番東の端っこですからね。

 だから『困るのはお前達で、お前達には、金もある、兵器もある』と。『お前たちが自分でやればいいじゃないか』というのが、トランプの発想ですから。『武器だったら売ってやるぞ』っていうことですね」。

 詳しくは、ぜひ全編動画をご視聴いただきたい。

■ハイライト

  • 日時 2024年3月25日(月)16:30~
  • 場所 IWJ事務所(東京都港区)

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