米大統領選の結果、11月8日段階でバイデン氏勝利を各紙が報じ、各国首脳も祝福のメッセージを送った。
しかし、その前の11月5日、バイデン氏勝利の際は、北朝鮮が自身の存在をアピールするために、ミサイル実験や核開発の再開を行う可能性があると報じられていた。
バイデン氏が勝利宣言をした現在、大統領就任までに、北朝鮮が実際にミサイル実験を行うか注目される。
(文・IWJ編集部)
米大統領選の結果、11月8日段階でバイデン氏勝利を各紙が報じ、各国首脳も祝福のメッセージを送った。
しかし、その前の11月5日、バイデン氏勝利の際は、北朝鮮が自身の存在をアピールするために、ミサイル実験や核開発の再開を行う可能性があると報じられていた。
バイデン氏が勝利宣言をした現在、大統領就任までに、北朝鮮が実際にミサイル実験を行うか注目される。
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「バイデン氏が勝った場合、金正恩との首脳会談はすぐには行われず、その間に北朝鮮が存在感をアピールする目的でミサイル実験を行う可能性がある」
ロシアのスプートニクニュース日本語版が、ロシア極東連邦大学地域国際研究学部のアルチョム・ルキン副学部長の分析として、上記のような報告を報じた。
トランプ米大統領は就任後、2018年6月12日にシンガポールで、2019年2月にハノイで北朝鮮の最高指導者金正恩氏と米朝首脳会談を行い、北朝鮮は核実験を中止した。また、2019年6月には板門店でトランプ大統領と金正恩氏が「面会」した。
ルキン氏はバイデン氏が勝って大統領になった場合、バイデン氏は従来の伝統的な手法で北朝鮮にアプローチするため、首脳会談の前に実務レベルで事前の合意形成が図られるだろうと分析している。
ルキン氏はその結果として、「バイデン政権が分析をし終わり、平壌に提案ができるまで北朝鮮側が待つかどうかの問題もある。バイデン氏が就任する前に、北朝鮮が自身の存在をアピールするかもしれない」として、長距離ミサイルや大陸間弾道ミサイルの実験、さらには核開発の再開の可能性を指摘している。
ただし、ルキン氏は「北朝鮮問題は非常に複雑で、勇気や非伝統的アプローチのみで解決できるわけではない」として、「トランプ氏が再び大統領になった場合でも、交渉決裂の可能性はバイデン氏よりも大きい」とも述べている。
IWJでは、中国、北朝鮮のミサイル関連の記事について、以下の様に掲載している。詳しくは、下記のURLから御覧いただきたい。
※これは日刊IWJガイド2020.11.6号~No.2976号に掲載された記事を加筆・修正したものです。