米大統領選バイデン氏勝利を見通し、イスラエル紙ハアレツが分析記事を掲載! IWJが仮訳!! バイデンはイスラエルのパレスチナ入植に反対だが大使館はテルアビブに戻さない!? イラン核合意には復帰するだろう! 2020.11.10

記事公開日:2020.11.10 テキスト
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(文・尾内達也 記事構成・IWJ編集部 文責・岩上安身)

特集アメリカ大統領選挙2020
※2020年12月2日テキスト追加・修正しました。

 バイデン候補の米国大統領就任が確実になった時点で、イスラエルの代表的なメディア、ハアレツ(Haaretz)が11月7日、「バイデン勝利が米イスラエル関係に持つ意味」と題する記事を掲載。バイデン政権のイスラエル政策を予想している。

 記事によれば、バイデン氏は、オバマ政権までの米国の政策だった、イスラエルと将来の独立したパレスチナ国家が平和安全に共存する「二国家解決」を支持する、という。バイデン氏はイスラエルのパレスチナ入植に反対だが、トランプ大統領がエルサレムに移した米国大使館をテルアビブに戻す意思はない、と断言。

 他方、トランプ政権が離脱したイランとの核合意をバイデン氏が復活させる可能性があるとしている。

 バイデン氏は、米国の援助をイスラエルが利用することは「巨大な間違い」とする一方で、イスラエルに対するボイコット・投資引き揚げ・制裁(BDS)運動は「反ユダヤ主義に陥る」可能性があるから、という理由で反対している。

 バイデン政権では、米国の中東政策がこれまでのトランプ政権と比べて多少変化する可能性がありそうだが、現イスラエル政策が基本的に継続されることに変わりはないと思われる。ハアレツの記事では、元駐ワシントンイスラエル大使による「オバマ時代に完全に戻るとは思えない」との見方も示されている。

 岩上安身はこれまで、ユダヤ教徒で、かつ「シオニズム」批判者であるヤコヴ・M・ラブキン・モントリオール大学教授や、パレスチナ情勢に詳しい岡真理京都大学教授、早尾貴紀東京経済大学准教授、パレスチナの平和を考える会事務局長の役重善洋氏、高橋和夫放送大学名誉教授、板垣雄三東京大学名誉教授などの方々に、イスラエルとはどのような国で、なぜ米国に対し、あれほどの影響力があり、中東をかき回しているのか、繰り返しインタビューを行なっている。

 複雑なイスラエルとパレスチナの情勢を理解いただくために、ハアレツの記事と共に、この機会にぜひあわせてお読みいただきたい。

記事目次

  • バイデンは「二国家解決」を支持し、イスラエルのパレスチナ入植反対だが、大使館はエルサレムから戻さない!?
  • イランとの核合意復活も厭わない!!
  • イスラエルの米国援助利用は「巨大な間違い」だが、イスラエルへの「ボイコット、投資撤収、制裁」運動には反対!!
  • 岩上安身はユダヤ教徒で「シオニズム」批判者のラブキン教授、パレスチナ情勢に詳しい岡教授らにインタビュー!!
  • 岩上安身は、イスラエルの占領と日本の「関係」を追及する早尾准教授、非ユダヤ人のシオニズムについて語る役重氏、中東を熟知する高橋名誉教授、元外務省情報局長の孫崎享氏、シオニズムとナチスの驚くべき関係等を語る板垣名誉教授にもインタビュー!!
  • ハアレツ記事仮訳『バイデン氏の勝利はイスラエルとの米国の関係に何を意味するか』
  • 米国上院での初期の頃からバイデン氏はイスラエルの支持者
  • ハアレツ記事続き「既知の商品」

バイデンは「二国家解決」を支持し、イスラエルのパレスチナ入植反対だが、大使館はエルサレムから戻さない!?

 米大統領選でバイデン候補が勝利を確実にした11月7日夜(日本時間8日朝)、イスラエルのハアレツ(Haaretz)が、「バイデン勝利が米イスラエル関係に持つ意味」と題する分析記事を出した。この中で、今後の中東情勢を6つの観点から予想している。

▲ハアレツの記事

 ハアレツの示す6つの観点に関する分析を要約すると、以下のようになる。

(…会員ページにつづく)

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