2020年10月13日(火)、午後4時30分から、東京・お茶の水の東京都医師会 2階講堂にて、東京都医師会の記者会見が行われた。
尾崎治夫会長が、来夏に予定している東京五輪について、開催すべきか否かの見解を記者から尋ねられ、尾崎会長は、「現在東京都の医療界は非常に経済的に、体力的に、疲弊しており、このままの状態で来夏の開催を通常通りの体制で行うことは、こと医療界においては、難しいのではないでしょうか。経済界、財界の(立場の)ことはわかりませんが。もちろん無観客で行い、選手団たちも十分な感染対策をすれば別ですが」と述べた。
他方、東京都医師会副会長の平川博之氏が、新型コロナ感染症がメンタルヘルスに及ぼした影響として「自殺者数の動向」に注視、その結果を言及した。
平川副会長は、具体的な事例を紹介しつつ、今年2020年(コロナ禍)と2019年(平時)の精神科救急情報センターへの相談件数と、東京都の月別自殺者数の動向について解説した。
平川副会長は、今年の6月から、特に東京都において、相談件数や、女性の自殺者が激増していることを注視し、その原因について、推測ながらも、失職(前年同時期と比較し非正規職員数は131万人、男性50万人、女性81万人減)による生活苦や経済的不安感、著名人の自死(夢や感動、あこがれの対象となるような人物の死は、心が衰弱しているものにとって、大きな動揺となる)などをあげた。
※カッコ内は、東京都医師会提供資料から
平川副会長は、精神的に追い詰められた人から「自殺念慮」を打ち明けられた時の具体的な対応方法をあげた。最後に、東京都医師会としても、各相談機関と専門医を結ぶネットワーク構築を進めているとした。
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