2020年4月17日(金)15時30分より、公益社団法人 東京都医師会の主催により、東京都千代田区神田駿河台の東京都医師会館講堂にて、「東京都医師会 緊急記者会見」が行われた。
冒頭、東京都医師会長・尾﨑治夫氏より、挨拶があり、「4月10日に、東京都の休業要請が出て、11日から本格的に都民の間でいろいろな『自粛』が始まっているが、様々な方々の協力により、人と人の接触がかなり減っていることを私も実感しているが、西浦教授が言うとおり、8割の人の流れを止めるということについては、まだまだ到っていない。なお一層の都民の方々のご努力によって、この人の流れをもっと止めていきたい。
すでに、感染経路が追えた段階は終わり、現在、毎日発表される感染者数の7~8割はその感染経路が追えない状態である。感染の疑いがある症例については、できるだけPCR検査を行って、次の段階へ入っていかなければいけないと判断した。47の地区医師会を中心にPCR検査センター(仮称)を作りたいということで、それぞれの地区の先生方にお願いをしてきた。また、病床も限られており、軽症例については、今後、宿泊施設のほうへどんどん出していくという流れを作ろうとしている。本日はこのことについて報告する」と、会見に到った経緯を述べた。
その後、会見本体に移り、東京都医師会の新型コロナウイルス感染症対策について、「軽症者等の(ホテルを使った)宿泊療養」、および、「PCR検査センター(仮称)」の2点についての発表があった。
まず、「軽症者等の(ホテルを使った)宿泊療養」について、東京都医師会副会長・猪口正孝氏より、「会長からも話があったが、東京の新型コロナ感染症の患者さんの入院状況はかなり切迫している。1日あたり140~150、200人近くの患者さんが出現すると、そのスピードに入院体制がなかなか追いつかない。
東京都は2000床確保したとしているが、感染症患者が増えるスピードに大きく左右されることを理解いただきたい。
そこで、逼迫している入院病床にゆとりを持たせるため、軽症患者さんをホテル療養へ移行する。東横イン、東急REIに加え、本日より、品川プリンスホテルで、かなり軽症だと判断される患者さんを宿泊療養させる。この品川プリンスで様子をみて、今後の方向性を決めたい」と概要の説明があった。
次いで、東京医師会副会長・角田徹氏より、「PCR検査センター(仮称)」についての説明が行われた。
「私どもは以前から、かかりつけ医が『いつも通りの医療体制で、しっかりと患者さんを診る』ということを主張し、お願いしている。
また、国の示したフレームである『帰国者・接触者相談センター』、ならびに、そこから紹介される『帰国者・接触者外来』、ここがまったくオーバーフローしており、地域で診察し、PCR検査が必要と判断した患者さんすら検査できない状況にあった。
それを受けて、47の地区医師会に地域行政と一体となって、地域の『PCR検査センター(仮称)』を設置するようお願いした。
現在、すでに10近い地域で地域センターが開設される予定で、他のすべての地域でも開設を検討してもらっている。規模の小さいところでは複数の地区医師会でひとつの検査センターとすることもできる」。
そう、角田副会長は、新しい制度のイメージについて、説明した。
その後、質疑応答となり、各社記者より、「軽症者の宿泊療養」と「PCR検査センター」設置の経緯、そして、「人員体制」や「業務フロー」などの詳細について、活発な質疑応答が行われた。
国任せにしては収束は無理だと判断したのだろう。これが本当の国力だ。
「今、感染者数の7~8割は感染経路が追えない。都内47の地区医師会にPCR検査センターを作り、疑いがある症例はできるだけPCR検査を行う。軽症例については、宿泊施設へ出していく!」 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/472967
@iwakamiyasumi
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