2020年3月31日東京千代田区の衆議院で第4回感染実態解明野党合同ヒアリングが行われた。
参加議員からは前日3月30日の夜に行われた、小池百合子東京都知事の臨時会見での発表について疑問が出された。
黒岩宇洋(たかひろ)・立憲民主党衆議院議員は「首都封鎖がかかっているこの時期、感染者は13人と発表されたが、それは民間の検査だけ。東京都のPCR検査はゼロだった。それも理由が、『検体がなく、朝から何もやることがなかった』」と指摘し、それにもかかわらず、小池都知事が臨時会見を召集して危機感を煽ったのは「都によるミスリーディングだ」などと述べた。その上で黒岩議員は、国に対し「都の検査がゼロだった事実をいつ知ったか」とせまった。
これに対し、厚生労働省健康局結核感染症課長の日下英司氏は「特段、報告は受けていない」と答え、国の状況把握の甘さが露呈した。
また、大串博・立憲民主党衆議院議員は「緊急事態宣言をする際、検査数が300であったり0であったり大きくぶれるようでは緊急事態宣言を判断するベースがぶれることになる」と指摘した。
川内博史・立憲民主党衆議院議員は、感染が疑われるケースで「医師が必要だと判断したときでもPCR検査ができていないケースがたくさんある。国は(緊急事態宣言の)裏付けの具体的なデータを持っていない」「こんな状態だから、『いまだに日本はきちんと検査をしていないのでは』と、国民は思っているし、諸外国からも思われている」と主張し、緊急事態宣言を発令する判断の重要な指針となる検査が制限されている現状を批判した。