「被曝限度? 知らない、知りたくもない」北関東被災地に意図的蒙昧の傾向 ~「茨城・群馬・栃木」国立大学有志が報告 2014.2.8

記事公開日:2014.2.8取材地: テキスト動画

特集 3.11|特集 百人百話

  2014年2月8日、東京・白金にある明治学院大学で、「終わらない3.11原発震災の被害―北関東の被災者・福島県からの避難者調査から考える―」アンケート報告会・パネルディスカッションが開かれた。

 フクシマショックから3年近くが経過する中、福島のみならず、茨城、群馬、栃木の北関東でも放射能汚染が続いていることを、当該する3県の国立大学の有志が、実施したアンケートの結果に基づいて訴えるのが、この集会の大きな目的だ。

 主催者側は「北関東では、福島に匹敵する汚染度合いが確認されている」と指摘。にもかかわらず、国の対策は、福島のそれよりも水準が低く、メディアは、3県のそういった窮状にあまり関心がない、とのこと。

 アンケート結果は、北関東でも今なお、多くの人たちが放射能汚染の恐怖と対峙しながら、日々の生活を送っている様子を浮かび上がらせる。


「甲状腺検査で、悪性ないし悪性の疑いは合計75例」 〜第14回福島県「県民健康管理調査」検討委員会 2014.2.7

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 床次眞司委員(弘前大学教授)は「実効線量は(セシウムの)外部被曝の数値だが、甲状腺がんは、放射性ヨウ素や内部被曝の相関なので、プルームの移動などと対照すれば、もっと被曝との因果関係を確かめられる」と指摘した。

 「単胎における先天奇形・異常の発生率は2.39%で、一般的な発生率(3~5%)とほぼ同様。先天奇形・異常の中でもっとも多かった疾患は、心臓奇形の発生率0.79%であったが、心臓奇形の自然発生率約1%と変わらなかった」との報告もあった。


「六ヶ所再処理工場で出るヨウ素129の半減期は1570万年!」 〜原発事故現場どうなってるの?講師 末田一秀氏 2014.2.1

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 「福島第一原発の、4号機燃料プールから取り出した使用済み核燃料を保管するため、他の貯蔵プールに以前からあった使用済み燃料の移設作業も並行して行なっている。それらは、乾式キャスクで屋外に仮保管という、今までやったことのない方法で保管する」──。末田一秀氏は、原発事故現場の高リスク作業に懸念を表明した。

 また、「もし、青森の六ヶ所再処理工場が本格稼働したら、原発1年分の放射能を1日で放出する。再処理工場で出るヨウ素129の半減期は1570万年だ」などと、恐ろしい事実を明かしていった。


分断される被災者たち──原発事故「子ども・被災者支援法」に関する政府交渉 2014.1.29

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 賠償打ち切りや早期帰還促進など、福島原発事故の被災者に対する厳しい措置が進められようとしている。

 1月29日、「子ども・被災者支援法に関する政府交渉」が開催され、「被災者に対する健康・生活支援施策パッケージ」、および、平成26年度の「原発事故子ども・被災者支援法」の予算についての説明がなされた。


子ども・被災者支援法 具体化求め20万筆の署名提出 ~原発事故被害者の救済を求める全国集会 2014.1.28

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特集 百人百話|特集 3.11デイズ

 「この事故を、この被曝を、なかったことにしたいのは、私たちの方です」───。

 福島第一原発事故後、家族を連れて静岡に自主避難した長谷川克己さんはこのように話し、過去3年間、原発事故や被曝を矮小化し続けてきた政府の対応を批判した。


「上意下達による社会構造からの転換を」 〜田中優氏講演会「原発のいらない世界を目指して」 2014.1.26

記事公開日:2014.1.26取材地: 動画

 「私たちが大事にするべきものは、暮らしであって、お金ではない」──。

 2014年1月26日、愛媛県四国中央市土居町の土居町文化会館で、田中優氏講演会「原発のいらない世界を目指して」が行われた。田中氏は「今はピラミッド型社会構造の転換期にある」とし、一人ひとりの意識と行動によって、生活を自ら築いていくDIY精神が重要であると述べた。


「年間100ミリシーベルト以下でも、国際的に発がんの有意性は認められている」 ~津田敏秀先生の福島報告会 2014.1.18

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 「誰も年間100ミリシーベルト以下では、がんが出ない、とは言っていない。日本中の医学部がおかしくなっている。日本の医療行政は、データを精査せず、勘と度胸でやっている」──。

 岡山大学の津田敏秀氏は「今、アウトブレイクが十分に予想されるデータしかない。対策を立案し、実行するのが行政の責任だ」と述べた。

 2014年1月18日、岡山市北区の福武ジョリービルで「新医協岡山支部2014年第1回例会~津田敏秀先生の福島報告会~」が行われた。前年12月21日に、環境省・福島県の専門家意見交換会に出席した津田敏秀氏が、放射線被曝による甲状腺がんの発生に対する自身の見解を述べた。「100ミリシーベルト以下では、放射線被曝によるがんは出ない」という言い方は明確な誤りであるとし、さらに、福島県における甲状腺がん多発に対する分析結果を解説した。


「100mSv以下での被曝の影響は疫学的に観察されていない、は誤り」 今中哲二氏 2013.12.19

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2013/12/19 【福島】第53回ふくしま復興支援フォーラム「飯舘村での放射能汚染調査と初期被曝評価プロジェクト」 ─講師 今中哲二氏

 「飯舘村住民には、将来、2~17件のがん死が予想される」「関東でも無視できない汚染があるが『我慢の仕方』は人によって違う」──。

 2013年12月19日、福島市のアクティブシニアセンター「AOZ」(アオウゼ)において、「第53回ふくしま復興支援フォーラム『飯舘村での放射能汚染調査と初期被曝評価プロジェクト』」が行われた。

 講師は今中哲二氏(京都大学原子炉実験所助教)。飯舘村住民への聞き取り調査から、3.11直後からの外部被曝量を算定し、将来予想されるがん死者数の試算結果も報告した。


「そもそも、この部会のあり方が不明だ」時期尚早の記者会見は「?」でいっぱい ~第1回「甲状腺検査評価部会」 2013.11.27

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2013/11/27 【福島】「県民健康管理調査」検討委員会 第1回「甲状腺検査評価部会」

 「甲状腺の個別の症例に対し、この部会が因果関係を語ることはしない」──。

 2013年11月27日、福島市内にあるグランパークホテルエクセルで、「甲状腺検査評価部会」の初会合が、星北斗氏(検討委員会座長)をはじめとする委員会の面々に、加藤良平氏(山梨大大学院教授)、渋谷健司氏 (東京大大学院教授)、欅田尚樹氏(国立保健医療科学院部長)ら、外部有識者が加わって行われた。


菅直人元総理が講演 放射性廃棄物の最終処分問題 「小泉さんが正しい」 2013.11.23

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 23日、菅直人元総理が都内で講演し、2011年3月11日の東日本大震災と福島第一原発事故について、当時の政府の対応を振り返った。

 菅氏は、近藤駿介・原子力委員長が作成した、原発から半径170キロ圏内の住民に強制移住を勧告する、いわゆる「最悪シナリオ」の提出を受けた際の心境について、「背筋がぞっとした。国の原発政策が間違っていたということを、骨の髄まで実感した」と語った。


オランダから福島の“今”を問う 在アムステルダム日本人有志が勉強会 ~福島第一原発事故を理解するための原子力の基礎と現在の福島の現地報告 2013.11.17

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2013/11/17 【アムステルダム】福島第一原発事故を理解するための原子力の基礎と現在の福島の現地報告

 オランダの首都アムステルダムで、東京電力福島第一原発の現状について考える勉強会「福島第一原発事故を理解するための原子力の基礎と現在の福島の現地報告」が行われた。主催したのは、オランダ在住の日本人アーティストやデザイナーなどからなる有志のボランティア団体「HOPE STEP JAPAN!」。2011年3月11日の東日本大震災後に発足した同団体は、これまで原発に関する勉強会やデモを継続的に開催してきた。


(再掲)「事故前の状態に、元の福島に戻すことを要求する」 〜「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟原告団・弁護団 説明会 2013.11.17

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 「被害を受けているすべての人たちのために、自ら立ち上がって、この裁判に関心を持ってほしい」──。

 2013年11月17日、福島県須賀川市の産業会館で、「生業を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟原告団及び弁護団(生業訴訟原告団・弁護団)による説明会が行われた。会の中では、原告団・弁護団結成の経緯や、今後の見通しが説明された。


「諦めない、媚びない、ブレない」原発事故被害者の救済を求め、請願書を国会議員に託す 2013.11.12

記事公開日:2013.11.12取材地: 動画

 「大人として恥ずかしくない行動を子どもたちに示す」ー。

 12日、福島第一原発事故被害者の救済を求める国会請願行動が行われた。子ども被災者・支援法の十分な実施などを求め、民主党、みんなの党、社民党、日本共産党の国会議員団に請願書を手渡した。みんなの党の川田龍平議員は、請願の受取りのために党看板を新調したと明かし、被災者支援の取り組みに意欲を見せた。


4、6号機オペフロア燃料取扱機を公開 ~東京電力福島第一原発入構取材 第六弾 2013.11.6

記事公開日:2013.11.6取材地: テキスト動画

 本年6月11日以来通算6回目の福島第一原子力発電所の報道現地取材が2013年11月6日(水)に行われた。4、6号機オペフロア燃料取扱機が報道に初めて公開、使用済燃料プールから燃料取出し間近の4号機の燃料取扱機、燃料プール等を取材した。


規制委・田中委員長 4号機使用済み核燃料取り出し作業「敷地外まで大きく影響するようなリスクは想像していない」 2013.11.6

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 11月半ばにせまった福島第一原発4号機の使用済み核燃料取り出し作業。東電はこれまでにも収束作業中に様々な事故を起こしていることからも、多くの国民が取り出し作業に不安を抱いている。そうした国民感情がある一方、原子力規制委員会の田中俊一委員長は11月6日に行われた定例会見で「敷地外まで大きく影響するようなリスクは想像していない」と明言した。


福島第一原発 汚染水問題 IAEA専門家が7日より視察――原子力規制庁定例ブリーフィング 2013.11.5

記事公開日:2013.11.5取材地: 動画

 原子力規制委員会は、東京電力福島第1原発の汚染水問題で、今月7日より国際原子力機関(IAEA)の海洋モニタリング専門家チームによる現地視察が福島県沖で行われると発表した。IAEAモナコ海洋環境研究所のオズボーン所長ら2人は6日に来日する。

 福島第1原発の汚染水問題は国際的な関心が高く、IAEAの専門家が現地を視察することで、データの信頼性を高める狙いがある。


東北から関東地方まで、放射線管理区域以上の汚染となった ~「放射能から子どもたちをまもりましょう」入江紀夫医師講演会 2013.11.2

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 「放射性物質によって、どのような健康被害が起きてくるか、注視しなければならない」──。

 2013年11月2日、大阪府枚方市サンプラザ生涯学習市民センターで、小児科・神経内科の医師、入江紀夫氏を招いた講演会「放射能から子どもたちをまもりましょう」が行われた。入江氏は、福島第一原発事故による放射能汚染によって、人体にどのような影響が出てくるかを解説し、その経過を丁寧に見ていく必要性を説いた。


福一4号機の使用済み燃料の取り出し作業計画を規制庁が認可 2013.10.30

記事公開日:2013.10.30取材地: 動画

「燃料ペレットの落下となると、厄介なので、注意が必要」ー。

 10月30日(水)、原子力規制委員会は、東京電力が計画している福島第一原発4号機の使用済み燃料の取り出し計画を認可した。


「優先順位をつけリスクの高いところから手をつけている。個々に全ては対応できない」原子力規制庁定例ブリーフィング 2013.10.29

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 東電福島第一原発構内の、外洋へつながる排水路の中で高い値の全ベータが検出されたことから、放射性物質の海洋流出の可能性が疑われている。これについて規制庁は、10月29日に開かれた定例ブリーフィングで、「全体のリスクを考え、優先順位をつけリスクの高いところから手をつけている」と語った。


「小泉元首相には踏み絵を踏んでもらおう」 〜ラジオフォーラム主催「福島第一原発事故~31ヵ月目の真実~」 2013.10.20

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 2013年10月20日の夜、東京・杉並区の阿佐ヶ谷ロフトAにおいて、イベント「福島第一原発事故~31ヵ月目の真実~」が行われた。2012年9月まで大阪MBSで放送されていた『たね蒔きジャーナル』の精神を受け継ごうと、コミュニティー局やネット上で番組配信を行っているラジオフォーラムが主催し、京大助教の小出裕章氏、山本太郎参議院議員、おしどりマコ・ケンの両氏に加え、小室等氏、吉岡忍氏、石井彰氏、森達也氏、朴慶南氏など多彩なゲストが登場した。