賠償打ち切りや早期帰還促進など、福島原発事故の被災者に対する厳しい措置が進められようとしている。
1月29日、「子ども・被災者支援法に関する政府交渉」が開催され、「被災者に対する健康・生活支援施策パッケージ」、および、平成26年度の「原発事故子ども・被災者支援法」の予算についての説明がなされた。
(取材・記事:IWJ 松井信篤、記事構成:IWJ ゆさこうこ)
賠償打ち切りや早期帰還促進など、福島原発事故の被災者に対する厳しい措置が進められようとしている。
1月29日、「子ども・被災者支援法に関する政府交渉」が開催され、「被災者に対する健康・生活支援施策パッケージ」、および、平成26年度の「原発事故子ども・被災者支援法」の予算についての説明がなされた。
■ハイライト
郡山市議は、昨年末に仮設住宅に残る人から衣類や食糧を全国に求めるSOSが出された事例を挙げ、「被災者の生活支援が大変厳しいものになっている」と指摘した。賠償が打ち切りになった地域がある一方で、まだ賠償が続いている地域もある。こうした地域間の分断は深刻だ。また、昨年12月20日に、早期帰還者には一人90万円の賠償金を追加するという政府指針が出された。このことから、早期帰還者と帰還できない避難者との間に、さらに分断が生まれることが懸念される。
復興庁は、「全く同じように被災者全員をサポートするのは難しい」と述べ、「地域の実情に応じてしっかり対応する」とした。
28日には、「原発事故子ども・被災者支援法」推進自治体議員連盟から、支援範囲を福島全域と年間追加被ばく線量1ミリシーベルトを超える地域に広げることを求める嘆願書が提出された。この嘆願書にはこれまで20万に及ぶ署名が集まっている。
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