東電福島第一原発構内の、外洋へつながる排水路の中で高い値の全ベータが検出されたことから、放射性物質の海洋流出の可能性が疑われている。これについて規制庁は、10月29日に開かれた定例ブリーフィングで、「全体のリスクを考え、優先順位をつけリスクの高いところから手をつけている」と語った。
東電福島第一原発構内の、外洋へつながる排水路の中で高い値の全ベータが検出されたことから、放射性物質の海洋流出の可能性が疑われている。これについて規制庁は、10月29日に開かれた定例ブリーフィングで、「全体のリスクを考え、優先順位をつけリスクの高いところから手をつけている」と語った。
■全編動画
10月中旬の台風や大雨の影響で、福島第一の敷地内排水路を通して放射性物質が海へ流出している可能性に関して、原子力規制庁は流量を評価していないことが分かった。
福島第一には、海へつながるC排水路と、それに合流するB排水路がある。BがCに合流する地点は、B排水路を土嚢で堰止め、溜った水をポンプでくみ上げて海へ流出しない対策を施している。
しかし、10月24日に、C-2と呼ばれる合流地点より下流側で全ベータ2500Bq/Lが検出され、翌25日には630Bq/Lに下がった。流れる水と共に、放射性物質が海へ流出したと考えられる。
これに関して規制庁は、全体のリスクを下げることを考えながら対応する方針だから、より高濃度の放射性物質が検出されているB排水路を優先して対策していると回答。規制庁は、相対的に優先度の低いC排水路は土嚢による堰止めを東電に指示しておらず、C排水路からの放出流量は評価していないと明かした。
こうした事故対策に対して、森本英香原子力規制庁次長は「リスクの高いものから優先順位を付けて対応していく必要がある」「全体として、トータルとしてどうやってリスクを下げるかということを考えながら対策している」と述べた。
海洋モニタリングの結果、全ベータはND(検出限界以下)だったことから流出量は少なく、更にフォールアウトの影響が考えられることから、C排水路はリスクが低いという考えだ。
今後、規制委員会の汚染水対策ワークンググループでも議題にあがる予定となっている。C排水路に関しては今後、東電の検討している対策も踏まえて対策を強化していくという方針だ。
福島第一の、4号機使用済燃料プールに保管されている物の取出し作業が11月中旬から予定されている。
11月8日に前倒しという報道があったことに対して、金城慎司 東京電力福島第一原子力発電所事故対策室長は「そういう報道があり、気にしているが、現時点でその日程は確定していない」と述べた。
以下、原子力規制庁新着情報のリンクを表示。
2013年10月29日
2013年10月28日
■視聴者ツイートまとめ
■jaikoman氏によるまとめ