「“常に反省しながら修正し、事業者のリスク対応を監視している”と東電福島第一原発B南エリアタンク堰の容量計算ミスに対してコメント」規制庁定例ブリーフィング 2013.10.15

記事公開日:2013.10.15取材地: テキスト動画
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 東電福島第一原発B南エリアタンク堰の容量が公表120トンだが実測20トンを見抜けなかった事に森本規制庁次長は「反省は常にしている、常に、修正をしながら仕事をするという風に心がけている」とコメントした。

■全編動画

  • 日時 2013年10月15日(火)
  • 場所 原子力規制庁(東京都港区)

反省しながら常にやっている

 東電福島第一原発の汚染水貯留タンクの周りに、漏洩した場合や降雨が拡散しないようにタンクの周りに堰を設けている。B南エリアと呼ばれる場所にあるタンク堰の容量が、本来120トンと言っていたのが実際には20トンしかなかった。ここは傾斜地にあり、水平面積から計算した容量は120トンだが、実際の傾斜を考慮すると20トンしかないことが、先の東電記者会見で発覚している。
 当該の堰からは、9月15日の台風接近の時に溢れている。堰の容量計算が間違っていたため対応が遅れたことも考えられる。規制当局として堰の容量計算ミスを見抜けなかったことに対して、「規制庁としての反省はないのか」と記者が質問した。森本規制庁次長は「反省は常にしている、常に、修正をしながら仕事をするという風に心がけている」と述べ、「リスク対応を事業者が行うことをどう監視するか」は「常に見直ししながら、反省しながら常にやっている」と回答した。

長官指示にもとづく東電からの報告を受領

 10月4日に池田規制庁長官が、廣瀬東電社長に指示した事に基づく報告を、本日10時に受領したことを発表した。
 明日の原子力規制委員会では、受領したことのみ報告され、議論はしない予定。内容を事務方でしっかり調べ、委員会へ報告、いずれは議題にあがることになると述べた。

東電、柏崎刈羽の審査は福島第一の状況を見極めてから

 東京電力から柏崎刈羽原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合への申請書が出されている。規制庁の審査体制が整いまして、既存のCチームに4名の審査官を追加してチームを作ったこと分かった。
 申請内容について事業者からヒアリング、全体概要の説明を聞いて、技術課題の有無を事務レベルで確認することを進めていくことを述べた。
 規制委員が事業者から、ヒアリングをするというのは、審査会合の一回目に相当するので、それは、いまのところ未定とのこと。

新しい災害対策指針で初めての総合的な防災訓練の反省点

 先週の金土曜に新しい災害対策指針で初めての総合的な防災訓練にが行われ、それについて全体としての感想を聞かれた森本原子力規制庁次長は「一回目としては、大きなミスというか、根本的なミスはなかったと思うが、いくつか直す点はあったと考えている」とコメントした。
 反省点としては「コミュニケーションっていうのをいかにしっかりとるか、という点は、もっと発展させなくてはいけない」「特にTV会議とか、そういう物を使う時に、もっと、お互いの懸念、問題意識を交換できるよう」「TV会議も形式的になった」と述べた。

 ・検討チームの会見、会合について
  10/15,13:30 第8回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ
  10/16,13:30 新規制基準の適合性にかかる審査会合 第33回
  10/16,14:00 委員長定例記者会見
  10/16,18:00 住民の帰還に向けた安全・安心対策に関する検討チーム 第3回
  10/17,10:00 新規制基準の適合性にかかる審査会合 第34回
  10/18,14:00 定例ブリーフィング
 ・委員の視察
  10/17 島崎委員、関西電力高浜原発3,4号機の現地調査
  10/18 更田委員、北海道電力泊原発3号機の現地調査


以下、原子力規制庁新着情報のリンクを表示。

2013年10月15日

2013年10月11日

2013年10月10日

2013年10月9日

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