【5】ウクライナ戦争は欧州対ロシアの戦争に拡大! トランプによって国際コンセンサスが壊された今、ロシアが核を使う可能性はある! 岩上安身によるインタビュー第1233回ゲスト 元外務省国際情報局長・孫崎享氏 2026.9.3

記事公開日:2026.9.15取材地: テキスト動画独自
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(文:IWJ編集部)

特集 元外務省情報局長 孫崎享氏| ロシア、ウクライナ侵攻!!
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 ウクライナ戦争について、孫崎氏は、「ひとつ気になること」として、「戦線が変わってきたかもしれない」との見方を示した。

 ウクライナ戦争では、ウクライナに供与する兵器を欧州が製造している。今や、欧州はウクライナの兵器製造工場なのである。

 「ウクライナ対ロシアだったら圧倒的にロシアが勝つが、欧州が今まで以上に前線に出てきた。ロシア人は最初から、『この戦争は、ウクライナだけでなく、西側との戦いだ』と言っていた。その度合いが、今、まさに高まっている。

 1年くらい前は、私はロシア軍がキエフ、あるいはハリコフあたりまで取ると思っていたんだけど、欧州対ロシアということになってくると、ロシアにとって、条件はかなり厳しくなってきているかもしれない」。

 こう述べた孫崎氏は、「今は、もう、(ロシアにとって)戦争をやめる時期に来たと思う。そうしないと、戦争をすることに利益を見出したドイツやイギリスと、いつまでも戦争を続けることになってしまう」と、ロシア側の関係者に対して、独自に停戦案を提案していることを明らかにした。

 ロシアの戦略家セルゲイ・カラガノフ氏は、戦術核兵器の使用を主張している。

 このカラガノフ氏の主張について、岩上安身がどう考えるかと聞くと、孫崎氏は「トランプの効果」だとの見方を示し、次のように語った。

 「トランプの(イランへの)攻撃の前は、何だかんだと言ったって、一応、国際法というのはあった。ごまかしてはいたけど、(建前では)国際法を守るということを言った。

 しかし、国を潰す。石器時代に戻す。指導者は殺す。これを、結局、国際社会は止められなかったわけですよ。

 ここまで行ったら、戦術核を使うということは、もう許される範囲に入ってきた」。

 孫崎氏は、さらに以下のように続けた。

 「今度は、そこまで行った(ロシアが戦術核を使った)時に、じゃあ西側は、いったいどうするか、という話なんです。

 そこで、アメリカは黙って見ているのか? たぶん、見ていられない。

 結局、今までは、『核兵器を絶対に使ってはいけない』というのが、国際コンセンサスだった。ところが、イラン戦争で、このコンセンサスがなくなった。イスラエルがイランに対して(核兵器を)使う可能性も出てきた。

 実は、2005年ぐらいにアメリカは、イランと北朝鮮に対して、『司令官が正しいと思ったら、戦術核を使っていい』という指令を出しているんです」。

 孫崎氏によると、イランの核施設は山中の地下深くにあるため、通常兵器では破壊できないので、これを破壊するために小型核兵器の使用が限定的に許可されたのだという。

 一方で孫崎氏は、米国がイランの首都テヘランに核兵器を使って一般市民を大量に殺傷することについては、「そこまで飛び越えられるかというと、それは越えられないと思います」との考えを示した。

 その理由として孫崎氏は、米国によるイラン攻撃では、一般市民の犠牲者が、攻撃の規模に対して少ないことをあげ、「ということは、まだ、一般市民を殺してまで(攻撃して)いいというところまでは、一線は超えてない」「私は、(アメリカは)イランに対して核兵器を使うというところにまでは、行っていないと思います」との見方を示した。

 その一方で、孫崎氏は、「だけど、ロシアは可能性がある。最初から(核兵器を使う可能性があると)言っているんだから」と述べ、「今、『キエフに核兵器を撃つのは当然だ』という人達は、(ロシア国内に)いっぱいいると思いますよ。核兵器を使う敷居が、ものすごく低くなった」と語った。

 さらに孫崎氏は、「戦線が拡大する可能性というのは十分にあって、核兵器を使う前に、まず、ドイツ、イギリスに対する攻撃というのがあると思う」と強調した。

■【5】エッセンス版

  • 日時 2026年9月3日(木)15:00~17:00
  • 場所 IWJ事務所(東京都港区)

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