「ジェノサイドを即刻やめるようイスラエルに迫る考えはあるか?」IWJ記者の質問に「現在、国際司法裁判所が審理を行っているところでもあり、我が国としてコメントすることは、差し控える」と上川大臣~1.23 上川陽子 外務大臣 定例記者会見 2024.1.23

記事公開日:2024.1.23取材地: テキスト動画
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(取材、文・浜本信貴)

 2024年1月23日午後1時30分頃より、東京都千代田区の外務省にて、上川陽子外務大臣の定例記者会見が開催された。

 冒頭、上川大臣より、本日(23日)夜、外務省飯倉公館(港区麻布台)にて、花角英世(はなずみひでよ)新潟県知事との共催で、「地方の魅力を世界に発信するプロジェクト」の一環として、新潟県の多様な魅力を発信するレセプションを開催する旨の報告があった。

 大臣からの報告に続いて、大臣と各社記者との質疑応答となった。

 IWJ記者は、イスラエル・パレスチナ情勢について、以下の通り質問をした。

 「上川大臣は、11日、国際司法裁判所(ICJ)に行かれました。南アフリカがイスラエルのジェノサイドを提訴した11日の審理をお聞きになったのでしょうか?

 日本政府は、南アフリカの訴えを支持し、ジェノサイドを即刻やめるよう、イスラエルに迫るお考えはおありでしょうか?

 この問題は、G7、特に米国の顔色をうかがうことではなく、自らの良心の問題のはずです。

 大臣は、日本国民の良心を代表して、決定を下すお気持ちがおありでしょうか?」。

 これに対して、上川大臣は次のように答弁した。

 「私の1月11日のICJ訪問でありますが、ICJの所長との会談を目的としたものでございまして、御指摘の口頭弁論は、傍聴しておりませんが、ガザ地区をめぐる情勢につきましては丁寧にフォローしておりまして、本件提訴につきましても状況を注視してまいりたいと考えております。

 御指摘のイスラエルの行動に対するジェノサイド条約上の評価につきましては、まさに、現在、国際司法裁判所が審理を行っているところでもありまして、我が国としてコメントすることにつきましては、差し控えさせていただきます。

 我が国は、このハマス等によるテロ攻撃を断固として非難し、人質の即時解放、これを求めるとともに、イスラエルに対しまして、自国及び自国民を守る権利の行使に際して、国際人道法、これを含む国際法の順守を求めてきているところであります。

 引き続き、関係国・関係機関と緊密に意思疎通を行いつつ、すべての当事者に、国際人道法を含む国際法の遵守、また、関連の安保理決議にもとづく誠実な行動を求めつつ、人質の即時解放、人道状況の改善、そして、事態の早期沈静化に向けた外交努力を粘り強く、積極的に続けてきておりまして、これからも、そうした姿勢でのぞみたいと思っております」。

 他社記者からは、「佐渡島の金山の世界遺産登録」、「露朝関係」、「自民党岸田派の解散」などについて、質問があった。

 会見の詳細については、全編動画を御覧いただきたい。

■IWJ記者質問部分:「南アフリカの訴えを支持し、ジェノサイドを即刻やめるようイスラエルに迫るお考えは?」

■全編動画

  • 日時 2024年1月23日 13:30〜
  • 場所 外務本省会見室(東京都千代田区)

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