2023年11月10日午後3時40分頃より、上川陽子外務大臣の定例記者会見が、東京都千代田区の外務省にて開催された。
冒頭、上川大臣より、11月12日から16日までの予定で、アメリカ合衆国を訪問することについて、報告があった。
- 上川外務大臣のアメリカ合衆国訪問(外務省、2023年11月10日)
続いて、大臣と各社記者の質疑応答となった。各社記者からは、イスラエル・パレスチナ問題について、質問が多く出された。
IWJ記者は、この問題をめぐり、11月7日、8日に開催されたG7外相会合について、以下の通り質問した。
IWJ記者「G7外相会合では、米国が主張する『戦闘の人道的休止』で一致しましたが、これは『一時』であって『停戦』を求めるものではありませんでした。
一方、10月27日の国連総会で圧倒的多数で採択された決議は、ハマスを非難せず、イスラエルの退避命令の撤回と、『人道的休戦』を求める停戦に近いものでした。
米国が異常にイスラエルを偏愛していることは、世界中に知られていることですが、米国主導のG7も、もはや世界で孤立しているのではないでしょうか!? そこに日本が無批判に加わり続けることは、国益にかなうとお考えでしょうか?」
この質問に対して、上川大臣の答弁は、次のようなものであった。
上川大臣「日本は今年、G7議長国として、『法の支配』にもとづく、自由で開かれた国際秩序の維持強化、また、国際的なパートナーへの関与の強化等を優先課題といたしまして、G7の議論をリードし、成果を上げてきたと考えております。
同時に、日本としては、さまざまな地域的な枠組みや、また同志国等との間におきましても、これらの重要な課題について、個別に意思疎通をしてきているところでございます。
引き続き、こうした外交努力を継続し、国際社会の中で積極的な役割を果たしてまいりたいというふうに考えております」。
質疑応答の内容など、記者会見の詳細については全編動画を御覧いただきたい。