2025年4月26日午後2時より、東京都港区のニューサンノー米軍センター(ニュー山王ホテル)前にて、政治街宣ユニット「#みちばた(甲斐正康氏と川口智也氏)」の呼びかけにより、「日本社会の問題の核心を突く! 日米合同委員会廃止! ニューサンノー米軍センター前抗議街宣」が開催された。
IWJは、これまで、この「#みちばた」によるニューサンノー米軍センター前抗議街宣を3回、また、米国大使館前でのゲリラ街宣行動を1回、計4回取材している。ぜひ、以下の記事もご参照いただきたい。
甲斐氏が、街宣スピーチの口火を切った。
甲斐氏「皆さん、こんにちは。私達は決して、『反米』ではありません。皆様、アメリカ人の方がいらっしゃいますが、私は『反米』ではない。むしろ、アメリカが好きです。アメリカに憧れがあります。今でもあります。(中略)
何が嫌いかというと、アメリカの『外交政策』が、私達はどうしても許すことができない。だからこそ、ここ『ニュー山王ホテル』の前で、毎月のように抗議街宣を行っています。
私達は簡単に言うと、この日本社会の構造を変えたいのです。うわべだけではない。社会の構造を変えなければ、もうこの国はもたない。(中略)
そして、この日本社会の構造の『闇の中心』にあるのが、あちらにある、ニュー山王ホテルで行われている『日米合同委員会』です。この『日米合同委員会』は、月に2回、米軍のお偉いさんと、日本の高級官僚で、なにやら怪しい会議が行われているらしい。
その会議、何が話しあわれているのか、非公開。何が話しあわれてるのかすら、わからない。
翁長雄志(おながたけし)沖縄前知事は、こう言っていたそうです。『日米地位協定が、日本国憲法の上にあり、日米合同委員会は、国会の上にある』。そう言っていたそうです。
この法治国家、『民主主義』と、一応、形式上は言われているこの国。そこで、『国会の上にある』と、沖縄県の知事の方が言っていた、この委員会が行われているんです。
ここ最近、沖縄県で女性に対する性暴力事件が多発しているという報道を、皆さんご存知ですよね。
ここ最近だけではない。今年が、戦後80年。『日米安保条約』が締結されて73年。沖縄では、女性への性暴力が多発しております。
米兵が公務中であれば、逮捕はできない。性暴力をふるった米兵のことを、逮捕起訴できない。その根拠は、『日米地位協定』があるから。
では、公務外ではどうか。公務外の米兵の犯罪も、取り締まることはできない。あれ? 日米地位協定に書いてあるのは『公務中』(だけ)なのではないのか?
日米合同委員会の『密約』により、『公務外でも、第一次裁判権を、日本は放棄する』という『裁判権放棄密約』というものが結ばれているのです。
これは、アメリカの公文書により、すでに明らかになっている。(後略)」。
甲斐氏のスピーチに続けて、もう一人の主催者である川口智也氏、「#みちばた」の活動に賛同し、協働する作家の真田信秋氏、そして、社民党東京都連合の政策委員長で、弁護士の西みゆか氏ら、総勢9人がマイクを握った。
参加者によるすべてのスピーチが終わり、甲斐氏と川口氏、そして、参加者と報道関係者数名は、日米合同委員会の米側代表である、在日米軍司令部副司令官・ジョージ・B.ラウル氏あての手紙を手交するため、道路を挟んで向かいのニュー山王米軍センターのエントランス・スペースへと移動した。
米国人らしき2人の男性警備員に向けて、川口氏が英語で「ジョージ・B.ラウル氏あての手紙がある」と伝えたが、彼らは「警察と話せ」と言ったきり、最後まで沈黙をくずさなかった。甲斐氏と川口氏の問いかけを、無視し続けたのである。
甲斐氏と、通訳を務めた川口氏は「私達は、あなたが憎いわけじゃないんですよ。こっちに来て話をしましょう」と何度も問いかけた。しかし、結局、最後まで彼らからの応答はなかった。
抗議街宣の詳細については、全編動画、およびハイライト動画を御覧いただきたい。