甲斐まさやす氏「戦後79年経ちながらも、いまだにこの国は米国の『属国』、『植民地』の状態!『対米従属』の象徴である日米合同委員会を打ち破らない限り、日本国民に真の幸せは来ない!」~3.28 ニュー山王米軍センター前「日米合同委員会廃止」抗議街宣 2024.3.28

記事公開日:2024.3.31取材地: テキスト動画
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(取材、文・浜本信貴)

 2024年3月28日午前10時30分頃より、東京都港区のニュー山王米軍センター(ニュー山王ホテル)前にて、市民団体「#みちばた」所属の甲斐まさやす氏と川口智也氏の共同主催により、第2回目の「日米合同委員会廃止」抗議街宣が行われた。

 甲斐氏は、普段は大型トラックの運転手だが、それと並行して、前三鷹市議会議員である嶋﨑英治氏と甲斐氏が運営する団体「自治市民21」の三鷹事務局長として、2018年10月の「主要農作物種子法廃止について」の請願を東京都議会に提出して以来、東京外環道、PFAS(有機フッ素化合物)、物流2024問題、三鷹市の農業、そして、水道民営化など、市民の生活に深く関わる諸問題に、真正面から取り組んできた。

 川口氏は、「国際情勢を考える会」代表であり、甲斐氏とはここ数年来活動を共にする社会派YouTuber(JT3 Reloaded)であり、かつラッパーという異色の肩書を持つ活動家である。

 第1回の抗議街宣は、2月1日午前11時30分から、ニュー山王米軍センター前で行われ、日米合同委員会の米側代表である在日米軍司令部副司令官・ジョージB.ラウル4世に「3項目」の要求文を手交しようと試みたが、ホテルへの入構を許されず、要求文の受け取りを拒否された。

 3項目の要求とは、以下の通りである。

 日米合同委員会を廃止する事。
 過去行われた日米合同委員会の議事録をすべて開示し、広く日本国民に公表すること。
 国民不在の中、取り決められた日米合同委員会での密約を、日本国民へ広く公表した上で、その密約を白紙とすること。

 要求文の受け取りを拒否された甲斐氏は、同じ2月1日の午後、要求文をニュー山王米軍センター宛てに郵送し、返却された。

 そこで甲斐氏は、返却された要求文を、今度は横田米軍基地内に送り、2月16日、郵便局から「ラウル氏への配達が完了した」旨の郵便物配達証明書を受け取った。

 この日、第2回目の抗議街宣には、政治経済学者の植草一秀元教授をはじめ、ミュージシャンで活動家の「Nao Lion」こと中山尚昭氏、「反ジャーナリスト」として、マスメディアが伝えない情報や事象分析を発信している高橋清隆氏ら、約40人が参加した。

 スピーチでは、それぞれが「米国への従属状態からの脱却」を訴えた。

 甲斐氏は、木曜の午前10時半という時間に抗議行動を行っている理由について、「隔週木曜日の午前11時から、ニュー山王米軍センターで日米合同委員会が行われている」からだと述べ、次のように語った。

 「戦後79年経ちながらも、いまだにこの国、日本は、アメリカの『属国』、『植民地』の状態というのは、もちろん、ご近隣の皆さま方もわかっているとは思います。

 その『属国』政治、『植民地』支配の象徴が、このニュー山王米軍センターで行われております日米合同委員会です。(中略)

 米国に抗議するというのは、日本人にとって、ある種タブーな面があるのかもしれませんけれども、このタブーを打ち破らない限り、私たち日本国民に真の幸せは来ないと思っております。

 前回も申し上げました。いろいろな思想の方が、本日いらっしゃいます。右翼の方や左翼の方、政治的思想の違いは一旦横に置いて、この『対米従属』の象徴である日米合同委員会を打ち破っていこうということで、政治的思想ではなく、人間同士の付き合いで、この日米合同委員会の廃止を求める抗議街宣を行おうと、そのように私は日々拡散しております。(後略)」。

 抗議街宣の途中、甲斐氏と川口氏は、数名の報道陣とともに、ラウル氏へ送った要求文への返答をもらうため、数人の警察官に囲まれながら、ニュー山王米軍センター前に向かった。

 甲斐氏ら一行がセンター前のスペースに近づくと、構内から警備員が現れた。甲斐氏は警備員に向かって、次のように話しかけた。

甲斐氏「以前お会いしました。(配達証明書を提示しつつ)前回、ジョージB.ラウル4世、(要求文を)受け取ってくれましたので、もし、よろしければ…」

警備員「今回も、申し訳ありません、私たちは受け取れませんので」

甲斐氏「ええ?」

警備員「今回も、受け取れませんので」

 甲斐氏は、受け取れない理由を警備員にたずねたが、「私からはコメントできません」と返された。

 甲斐氏が「じゃあ、コメントできる米軍の方を連れてきてください」と要求するも、事態は変わらなかった。正当な理由もない、一方的な面会拒否であった。

 ホテル前から街宣の場所に戻った甲斐氏は、面会を拒否されたことについて、参加者たちに報告し、次のように訴えた。

 「日本側の必要以上の忖度がこの秘密会議を上塗りして、あのような方の、門前の(警備員)の方の対応にもなってくるのかなと思います。

 次は、またニュー山王ホテルでやるかもしれませんし、外務省にも一度は必ず行かなければいけないと思っております。

 その際は、皆さま方、ぜひともご参集のほど、よろしくお願いします。ありがとうございます」。

 抗議街宣の模様は全編動画にてご確認ください。

■全編動画

  • 日時 2024年3月28日(木)10:30~
  • 場所 ニュー山王ホテル 前(東京都港区)
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