「マクロン仏大統領の『ウクライナ派兵』発言により世界を巻き込んだ大戦争となれば、日本が参戦する可能性はあるか?」IWJ記者の質問に「『海外派兵』は、一般に『自衛のための必要最小限を超えるもの』であり憲法上許されない」と上川大臣回答! ではなぜ停戦の仲介ではなく、戦争継続の支援を行っているのか!? ~3.5上川陽子 外務大臣 定例記者会見 2024.3.5

記事公開日:2024.3.6取材地: テキスト動画
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(取材、文・浜本信貴)

 2024年3月5日、午後6時より、東京都千代田区の外務省にて、上川陽子 外務大臣の定例記者会見が開催された。

 冒頭、上川大臣より、3月6日から8日の日程でスブラマニヤム・ジャイシャンカル インド外務大臣が外務省賓客として訪日する予定(※)である旨の報告があった。

 上川大臣は、「日印両国は、特別な戦略的グローバルパートナーシップのもと、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、幅広い分野で協力を深化させるとともに、日米豪印やG4等を通じて、緊密に連携をしてまいります。

 今回の会談を通じまして、2国間関係のさらなる協力に向けまして、協力を確認するとともに、地域及び国際情勢等につきまして、率直な意見交換を行ってまいりたいと考えております」と抱負を述べた。

 大臣からの報告の後、大臣と各社記者との質疑応答となった。

 IWJ記者は、ウクライナ情勢について、以下のとおり質問をした。

IWJ記者「ロシアの反体制活動家のナワリヌイ氏が獄死した件で、欧米の首脳が『プーチンの指示でロシアが殺した』と激しく非難しています。他方、ウクライナの情報機関トップのブダノフ氏は、『彼は残念ながら、自然死だ』とコメントを残しています。

 しかし、フランスのマクロン大統領は、このタイミングでヒートアップし、ウクライナへの長距離ミサイルの供与から、西側の地上軍の派兵まで、やれることはすべてやる、とまで言い切りました。

 これが現実となれば、戦闘は激化し、世界を巻き込んだ大戦争に発展することは必至です。日本政府が、ウクライナ側に立ち続け、この戦争に参戦する、そのような可能性はあるのでしょうか?」。

 この質問に対し、上川大臣は、以下のとおり答弁をした。

上川大臣「ロシアによるウクライナ侵略は、国際秩序の根幹を揺るがす暴挙であります。欧州・大西洋とインド・太平洋の安全保障は不可分でありまして、また、このような力による一方的な現状変更の試みを許してはならないと考えております。

 こうした認識のもと、日本は、G7をはじめとする同志国と連携をし、ロシアの侵略を止め、1日も早くウクライナに公正かつ永続的な平和を実現するため、対ロ制裁とウクライナ支援を強力に推進してきているところであります。

 今後も、我が国は、G7をはじめとする国際社会と連携をして、可能な限りのウクライナ支援を続けていく所存でございます。

 その上で、一般論として申し上げるところでありますが、従来から、武力行使の目的を持って武装した部隊、これを他国の領土・領海・領空へ派遣をする、いわゆる、『海外派兵』は、一般に自衛のための『必要最小限を超える』ものでありまして、憲法上許されないと解してきているところであります」。

 上川大臣の冒頭発言、及び、各社記者の質疑内容など、会見の詳細については、全編動画にてご確認ください。

■全編動画

■IWJ記者の質問部分切抜き

  • 日時 2024年3月5日(火)18:00〜
  • 場所 外務本省内会見室(東京都千代田区)

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