「ワシントンはウクライナ人が最後の1人となるまでロシアと戦う」!! 米国のレーガン政権で外交アドバイザーを務めた保守の論客・ダグ・バンドゥ氏が強烈にバイデン政権を批判する論文を発表! この戦争の主語は「ワシントン」であり、最後の1人まで戦わされるのは「ウクライナ」! これは「正義」の戦争なのか!? 2022.4.28

記事公開日:2022.4.28 テキスト
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(翻訳・文 IWJ編集部 文責 岩上安身)

 レーガン政権で外交アドバイザリーを務め、現在はケイトー研究所のシニアフェローとして、多数のメディアで執筆活動を行う米国のコラムニスト、ダグ・バンドゥ氏が、隔月刊誌『The American Conservative』のウェブ版に、4月14日「ワシントンはウクライナ人が最後の一人になるまで戦う」という論文を発表した。

 この論文の副題は、「キエフは選択に直面している。国民のために平和を作るか、仮の友人たちのために戦争をするか」となっている。

 この論文は、ダグ・バンドゥ氏による強烈なバイデン政権批判である。

 岩上安身は、日刊ガイド4月21日号で、この論文についてこう紹介している。

 「タイトルが、ものすごい。『ワシントンは、ウクライナ人が最後の1人となるまでロシアと戦う』というタイトルです。

 主語は、『キエフ』ではありません。米国の首都の『ワシントン』です。『最後の1人になるまで戦う』のは『アメリカ』ではありません。『ウクライナ人』です。

 ロシアとの停戦を望まない米国は、大量の武器をウクライナに供与し続け、ウクライナの戦いを支え続けると同時に、米国自身とNATOは、直接、出兵していません。ロシアと直接対決になったら、第3次世界大戦になる、というのがその理由です。

米国政府は、どんなに無法であっても、どんなに非道であっても、ロシアをつぶす戦いをやり抜くつもりです。自分自身は一切、傷を負わない形で。同盟国や、同盟国に入りたいと願った国々(ウクライナもそのひとつです。米国に守ってもらえると勘違いしたのです)を、粉々にすりつぶす形で、矢面に立たせ続けるつもりです。もちろん、ロシアもつぶされるわけにはいかないから、必死の抵抗を続けることでしょう。

 この戦争が極限にまで、拡大するのか、破局に至る前に引き返すことができるのか、鍵を握っているのは、ひとえに米国です」

記事目次

▲ダグ・バンドゥ氏(ケイトー研究所のプロフィールより)

同盟国は、ゼレンスキー政権が最後のウクライナ人になるまでモスクワと戦う限り、ゼレンスキー政権を支持する用意がある!

 バンドゥ氏は「ロシアのウクライナに対する戦争は激化している。米国と欧州はキエフを支援し続けている。しかし、和平のためではないようだ。むしろ、同盟国は、ゼレンスキー政権が最後のウクライナ人になるまでモスクワと戦う限り、ゼレンスキー政権を支持する用意がある。これは、キエフに対する欧米のアプローチである」と書き起こしている。

 米国は、ウクライナ人が、「ロシアと戦って、総員玉砕」するまで、ゼレンスキー政権を支持する、つまりロシアとの代理戦争の駒として利用する、ということである。米国の意図を、ずばり、指摘している。

▲ウォロディミル・ゼレンスキー大統領(Wikipediaより)

 さらに、バンドゥ氏は、ウクライナが「西側諸国にとって名高い大義になった」と次のように述べている。

 「ウクライナは西側諸国にとって名高い大義になった。普段は国際情勢にあまり関心を示さない人たちが、ウクライナ人ために、で一色に染まっている。熱狂的な支持者たちは、中国の文化大革命から自己批判の実践を借りてきて、ロシアのスポーツ選手や歌手、指揮者などに『プーチンを糾弾して告白しろ、さもなくば職を失うぞ』と迫っている」

同盟国政府のキエフへの武器とモスクワへの制裁はウクライナを戦争に巻き込んでおくためのもの!

 バンドゥ氏は、武器供与を行っているNATO諸国について、次のように述べる。

 「同盟国政府はキエフに豊富な武器を提供し、モスクワに耐え難い制裁を課しているが、これらはすべてウクライナを戦争に巻き込んでおくためのものである。米国や欧州は、戦闘に参加するつもりはないと明言している。ウクライナ人が戦えるように武器を渡そう、そうだとも。ウクライナ人が戦えるように支援しよう、いや言い過ぎた」

▲ウラジーミル・プーチン大統領(Wikipediaより)

戦争を始めることに次いで非難されるべき行為は戦争を継続させること!

 こう述べてから、バンドゥ氏は非常に重要な「正論」を述べる。

 米国は、ウクライナの人々が最も必要としている「平和」を「支援しようとしない」というのである。

(…会員ページにつづく)

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