2回目のワクチン接種完了者すべてを対象に、2022年12月から3回目の追加接種開始!まずは18歳以上から。5歳から11歳までの子どもへの接種については引き続き議論~11.16後藤茂之 厚生労働大臣定例会見 2021.11.16

記事公開日:2021.11.16取材地: テキスト動画
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(取材、文・浜本信貴)

 2021年11月16日午後1時過ぎから、東京・厚生労働省庁舎にて、後藤茂之厚生労働大臣の定例会見が開催された。

 会見冒頭、後藤大臣より、11月15日に開催された「厚生科学審議会(予防接種・ワクチン分科会)」で決まった新型コロナワクチンの追加(3回目)接種について、以下のとおり報告があった。

 「この(予防接種・ワクチン分科会)の議論を受けまして、追加接種につきましては、まず対象者について、2回目の接種を完了したすべての方に対して、追加接種の機会を提供することが適当であり、まずは18歳以上の方を対象といたします。

 使用するワクチンについては、ファイザー社またはモデルナ社のワクチンが適当であり、当面は、11月11日に薬事承認されたファイザー社のワクチンを使用致します。

 接種間隔については、2回目の接種完了から、原則8ヶ月以上と致します。なお、地域の感染状況、クラスターの発生状況、ワクチンの残余の状況等ふまえて、6ヶ月後から接種した場合であっても、『予防接種法』にもとづく接種として取り扱うこととは致しますけれども、これは、決して接種間隔を前倒ししたものではないので、8ヶ月を原則として、ワクチンの接種をして頂くという方針に変わりはありません。

 ワクチンについては、15日から本年12月より来年1月の追加接種に使用するワクチンを、2回目接種完了から8ヶ月を経過した者の人数をもとに、お配りをしています。順次、同様の考え方で、配布を行ってまいります。

 また、5歳から11歳までの子どもに対する接種については、引き続き議論をしてまいります。明日17日には、自治体担当者に対する説明の場を設けまして、追加接種の実施に向けた準備について、丁寧に説明をする予定でございます。

 12月から、追加接種を円滑に開始できるよう、自治体と緊密に連携を図りながら、準備を進めてまいります」

 大臣からの報告に続いて、各社記者と後藤大臣との質疑応答となった。IWJ記者は、11月5日の会見に引き続き、『新型コロナワクチン接種後の死亡例』について、以下のとおり質問した。

 「10月3日現在、報告されたワクチン接種後の死亡事例1255件のうち、ワクチンとの因果関係が『否定できないもの』0件、『認められないもの』7件、『情報不足等により評価できないもの』1248件となっています。

 『情報不足等』が99%を占めている現状で、厚生労働省は行政としての責任を果たしていると言えるでしょうか?

 一体何が不足しているのか、9月7日に厚労省に電話確認し、『報告の仕方やタイミング、そして、内容にバラつきがあり、症状など、評価に必須の情報が欠落している場合がある』旨、説明がありました。

 12月には、ブースター接種が開始されますが、その前に『情報不足等』の事例がこれ以上発生しないように、審査・評価に必須となる情報を関係部署に周知すべきではないでしょうか?大臣のお考えをお聞かせ下さい」

 これに対し、後藤大臣は、以下のように回答した。

 「ワクチン接種後の副反応疑いの報告については、現在、医療機関等から報告を受けた段階で、速やかにワクチン接種との因果関係評価を行っております。

 ワクチンの因果関係の評価については、この間、ご質問があった時にも、その難しさについては、少しわかり易く、単純に申し上げてしまいましたけれども、『そもそもワクチンの接種と発生した副反応との因果関係が想定できない』とか、『得られた情報に因果関係を示す一貫した根拠がない』とか、『得られる情報に限りがある』こと等の『評価が困難な事例が多い』ということでございます。

 このように、ワクチン接種後の副反応疑い報告については、様々な疾患や事象が報告されることでありまして、以前もお尋ねのあった、疾病・疾患ごとのガイドラインみたいな一律のものを作成するということについては、なかなか困難なものであるのではないかと、いうふうに思っております。

 一方で、ワクチンと副反応の因果関係が治験等により明らかになっている、そして、副反応を厳密に評価する必要のある疾患については、個別に『調査票』っていうものを作成しておりまして、必要な情報が過不足なく収集できるように、対応を図っているところでありまして、一応、必要項目を書いて頂く様式としても、『調査票』ということで、因果関係がある程度副反応と認められるということがわかっている副反応については、『調査票』というものをお願いしている、という現状にございます」

 後藤大臣と各社記者との質疑応答の詳細については、全編動画をご確認下さい。

■IWJ記者質問のシーン

■全編動画

  • 日時 2021年11月16日(火)11 :50~
  • 場所 厚生労働省 記者会見室(東京都千代田区)

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