2021年8月31日(火)、午前10時5分頃より、東京都千代田区の厚生労働省庁舎にて、田村憲久厚生労働大臣の定例会見が行われた。
冒頭、田村大臣より、「雇用統計(8月31日公表)」、「武田/モデルナ社ワクチンの異物混入」、「新型コロナウイルスワクチン3回目の接種」、そして、「HPVワクチン」などについて、報告があった。
「武田/モデルナ社ワクチンの異物混入」問題について、田村大臣は次のように報告した。
「沖縄県の事例についてでありますが、針を射すときの、いわゆる、コアリング(注射針を容器のゴム栓に刺すときに、注射針が栓を削り取る現象)等による異物が混入をした可能性が高いということであります。
どういうことかというと、針をゴムとかに刺すときに、針って、こう、斜めに削られていますので、斜めに入れちゃうと、角がゴムに当たって、ゴムを落としちゃうというような事があり得るということで、まあ、その可能性が高いということでございます。
群馬県の事例については、まあ、製造工程でごくまれにこういうことが発生するという、ゴム栓由来の破片の混入と考えられるということであります。
いずれに致しましても、『安全性には問題ない』という報告を受けております。
ちなみに、こういう製造工程等々においてですね、異物混入、ゴム片などが入るということはですね、これは、新型コロナワクチンだけではなくて、一般的に、様々なワクチンの製造工程で、こういうことは偶に見られるということでございます。
ですので、特別、新型コロナワクチンに限った話ではないということでありますけども、我々としてはしっかりと情報収集していって、しっかりと皆様方にですね、状況はお伝えしていかなければならないと考えております」
田村大臣は報告の中で、沖縄・群馬の事例を挙げ、異物はゴム栓の破片であり、「安全性には問題ない」と報告があったと述べている。しかし、問題はこれだけではない。沖縄・群馬で異物が確認されたワクチンのロット番号とは別のワクチンでも異物混入が確認されており、その事例では、男性が2人、死亡しているのである。
死亡した2人の男性(1人は38歳、もう1人は30歳)が接種したワクチンのロット番号は「3004734」で、金属の可能性もあるといわれる異物が確認されている。現在、厚労省により「使用見合わせ」となっている、スペイン工場で作られた3つのロットのひとつである。
これら3つのロットについて、現在、厚労省のHP上には「現時点で、当該ロットを接種された方に、重大な健康問題を起こすリスクは低いと考えられています」とのメッセージが掲載されているが、2人の男性が接種後に死亡しているワクチンについて、一体、何を根拠に「リスクは低い」と言い切っているのだろうか。
- 新型コロナワクチンの一部ロットの使用見合わせについて(厚生労働省)
2人の死亡について「現時点ではワクチン接種と死亡との因果関係は不明」と同HPでは説明されている。ワクチン接種と死亡の因果関係についての検証結果、および、その検証方法の詳細、そして、ワクチン接種による死亡者への一時金の支給を含めた被害者救済の状況など、政府の今後の動きを注視していく必要がある。
田村大臣からの報告、および田村大臣と各社記者との質疑応答の一部始終については、全編動画にてご確認いただきたい。