世界累計感染者1億人超! もはや検査抑制・ワクチン頼みの菅政権は対処不能!? 抗体回避し再感染力持つ恐れあるコロナ変異株が世界で続々発生! 『第2次パンデミック』到来! ~岩上安身によるインタビュー 第1029回 ゲスト 医療ガバナンス研究所理事長・上昌広医師 2021.1.27

記事公開日:2021.2.17取材地: テキスト動画独自
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(文・IWJ編集部)

特集 #新型コロナウイルス
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 2021年1月25日、ついに世界の累計感染者数が1億人を超えた(worldometer)。奇しくもこのタイミングで、上昌広医師へのインタビューが27日に実現した。冒頭オープン部をそのまま紹介する。

岩上「とうとう1億を超えてしまいました。グラフをみると、11月には5000万人だったのが、このわずか3か月で倍増しています。どうですか、この感染状況は?」

上医師「コロナウイルスは冬に増えるんですよね。北半球の、北米と欧州の『冬』にぐっと増えたんですね。一方で、東アジアではあまり増えていないから、やりようはあるんですが。

 インフルエンザウイルスは世界を回っていくんですよ。今年は世界中で入国制限や封鎖をしていますから、日本ではほとんど見られないでしょう。でも、これまで見てきて、コロナウイルスには、季節変動があって、やはり冬に拡大する、そして夏に小さなピークが来る、と考えています」

 新型コロナウイルスの季節性については、2020年、「春になれば自然と消える」という声もあったものの、その後、同年4月5月に感染拡大し、夏にも「第2波」がきたことから、季節変動についての議論は影を潜めていた。しかし、やはり1年間を通して観察してくると、新型コロナウイルスにも季節変動があるのではないかと上医師は指摘した。これは重要な指摘である。

上医師「コロナはもう日本に定着していますから、その季節変動にあわせて、流行りやすい季節の前に抑える必要があります。今、日本では、この自然変動の要素がほとんど議論されていません。

 ヨーロッパで、10月、11月に規制を強めたのには、コロナが流行する冬の前に抑えておくということで合理性があります。でも、日本はその時期に『GoTo』をやってしまいました。これでは、流行を招くのは仕方ない。

 東アジアで唯一、日本では全国津々浦々まで感染が拡がっていますが、これは『GoTo』のせいだといってもいいように思います。

 そこへ、また、4月、5月に『GoTo』を再開するというようなことになれば、夏に大流行を招く可能性があります」

 京都大学の西浦教授らが、『ジャーナル・オブ・クリニカル・メディシン』に発表した、「国内観光の強化が、少なくともGoToトラベルの初期段階である7月22日から26日の症例増加に寄与した可能性がある」と指摘した論文について、上医師はその結論に反対するものではないとしつつも、季節変動の要因を考慮して論じる必要があるため、論文としては弱いのではないかと批判した。

 また、自宅療養者が11月25日の4990人に比べ、4週間で、12月23日は2倍増の9524名、1月20日には7倍増の3万5394名と大きく増えており、家庭内感染が増えている。

 国会では隔離命令などに従わない人に罰則を与える特措法の改正が議論されている。上氏は、隔離命令に従わない人に罰則を与えるという発想ではなく、「隔離される権利」をどう保証するか、自分が感染した場合に周囲に感染をさせないように保護される権利という発想が必要だと言う。

 「国民には検査を受ける権利、隔離される権利、治療を受ける権利がある」(上昌広著『日本のコロナ対策はなぜ迷走するのか』、毎日新聞出版、2021年)という言葉が身に沁みる。

 上医師は、中国で隔離が上手くいった成功例を引き、隔離する際に同居する両親の面倒を見る、子どもの保護をするといった公的な措置がなければ、隔離されたくても隔離できない人がいるんですよと指摘。今の特措法の議論から抜けている論点を指摘した。

 IWJ会員限定部分では、検査抑制やGoToの再開のごり押しなど、国民の不安を度外視した政策、東京五輪開催に関して選手の意向がまったく取り上げられない問題、厚生労働省の統計の恣意性、日本の特殊な検査抑制問題、厚生労働省の医務技監によってPCR検査抑制政策がとられ、その結果が大失敗であった件などについてうかがった。

 昨今、特に懸念される英国、南アフリカ、ブラジル、アメリカなどで次々と出現している新たな変異株の問題、中には感染力が高まっているのではないかという研究も出てきている。変異種の問題についても詳しくお話しいただいた。ぜひ、IWJ会員となって全編動画を御覧いただきたい。

 上医師は、厚生労働省医務技監のPCR検査についての「基本の基本の基本」の間違った知識が日本の検査抑制政策につながり、それがいつまでも改められないでいること、川崎市健康安全研究所の岡部信彦氏が、菅総理の地元ネットワークから登用されるなど、菅内閣による方針の転換は難しいと明言した。

 菅内閣が方針を転換しないなら、国民は自らのサバイバルのために、政権を交代させなくてはならない。国民が立ち上がり、政治を換えるときが来たのだと痛感する。

 以下に、今回のインタビューでも話題になった上医師のツイートを引用する。

 「コロナ感染拡大は人災の側面があります。大した根拠もなく、クラスター対策に固執し、PCRを抑制した医系技官や尾身先生などの専門家の責任が重いのですが、実際には飲食店や夜の街の経営者が批判されています。おかしくありませんか。彼らは被害者です」

 「第一波では夜の街がスケープゴートになりました。このままでは、第三波では飲食店がそうなりかねません。コロナは感染しても無症状者が多く、実態は遙かに複雑です。いまのような議論で本当にいいのでしょうか。エビデンスに基づく政策決定が必要です」

 上医師は、2020年3月から、一貫してPCR検査の必要性を訴えてきた。今回のインタビューでも、「PCR検査は、希望者がいつでも受けられるようにすべき。検査抑制には感染者数が大きく出ることを嫌う厚生労働省・政府の意向が強く反映されている。そこには国民の不安を抑制する、なくすという発想がない。不安があれば経済活動も萎縮する」と訴えた。

 新型コロナウイルスが日本に入ってきた時から、岩上安身は上昌広医師にインタビューを継続的に行ってきた。2020年1月14日、日本で初めての新型コロナウイルス感染者が神奈川県で確認されてから、まるまる1年が経った。この機会に、上医師のインタビューを振り返ってみるのもいいのではないだろうか。

■ハイライト

  • 日時 2021年1月27日(水)19:00~
  • 場所 IWJ事務所(東京都港区)

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