2021年10月5日(火)、午後3時より、東京・千代田区の厚生労働省庁舎にて、後藤茂之厚生労働大臣の大臣就任後初となる記者会見が開催された。
冒頭、後藤大臣からは「それでは、どうぞよろしくお願いします」とだけ挨拶があり、そのまま、各社記者と大臣との質疑応答となった。IWJ記者は、質問を準備していたが、残念ながら指名されず、大臣へ質問を届けることができなかった。
幹事社の記者から3つの質問があった。その中の新型コロナウイルス感染症に関する2つの質問を以下のとおり紹介する。
「まず一点目、新型コロナウイルス対策についてです。今回の第5波の感染拡大では、病床が逼迫して、自宅療養している患者が死亡するなどの問題が発生しました。医療体制の見直しやワクチンの安定供給、コロナ対策にどのように取り組むのか、大臣のお考えをお聞かせ下さい。
二点目ですが、菅政権では、厚生労働大臣に加えて、ワクチン担当大臣や、政策分科会を所管する経済再生担当大臣など、コロナ対策に関わる大臣が複数存在し、『船頭が多い』、『司令塔の不在』といった指摘もありました。コロナ対策の望ましい体制について、ご意見をお願いします」
この質問に対して、後藤大臣は次のように回答した。
「まず、新型コロナウイルス対策でありますけれども、就任にあたりまして、総理から『ワクチン治療薬の実用化と確保』、それから、『病床および医療人材の確保』、『在宅療養者に対する対策の徹底』や『検査の拡充』、そうしたことをしっかり取り組むようにという指示を頂いております。
まあ、今回、本当に、国民の皆さんにご心配をかけたのは、陽性判明後の健康観察がちゃんといかずにですね、そのまま自宅療養中に悪化をするとか、非常に厳しい状況に陥るようなことが起きてしまったからでありまして、本当に、在宅で亡くなられた皆さんのことを想うと、『胸が痛い』という、そういう思いでございます。
感染の拡大に、病床の確保が追い付かない、そういう事態が見られたことは非常に大きな問題だったというふうに思っておりまして、今回、医療提供体制を充実していくにあたっても、健康観察や、あるいは、早期の、適切な診療が受けれるような、体制整備をしっかりしていく必要があるというふうに思っております。
また、今、『船頭多くして(船山に登る)』というお話がありました。批判について、いろいろ、ご指摘に対しては、真摯に耳を傾けていきたいというふうに思います。そういったことを含めてですね、しっかりと、我々としても、今後、…これも総理の指示にありましたけれども、関係大臣がよく協力をして、一体何が、今回の健康危機管理のボトルネックになったのか、よく検証をして、我が国の健康危機管理を抜本的に強化していくと、そういうことにしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております」
後藤大臣と各社記者との質疑応答の一部始終は全編動画にてご確認下さい。