岩上安身は9月14日、元内閣官房副長官補の柳澤協二氏にインタビューを行った。
柳澤氏は今年8月に、9.11テロから米軍のアフガニスタン侵攻、撤退までの「対テロ戦争」について、寺島実郎氏との対談、伊勢崎賢治氏、加藤朗氏ら20人の執筆をまとめた『9.11から20年 人類は教訓を手に入れたのか』(2021年8月、かもがわ出版)を上梓されたばかりである。
柳澤氏は「アメリカがアフガンから撤退すれば、またアフガン全土がタリバンの支配下になるだろうと本の前書きに書いたんだけど、まさかこんなに早くいくとは思っていなかった。それだけアフガン政府が、補助金でやってた利権集団程度だったということ」と述べ、「(米国によるアフガンの国づくりは)金にあかせた国づくりのもろさですね」と語った。
小泉政権、第一次安倍政権、福田政権、麻生政権で内閣官房副長官補として安全保障政策にたずさわり、自衛隊のイラク派遣にも関わった柳澤氏は、日米同盟を通じて米国の戦争に関わっていく過程について、次のように語った。
「日本防衛ではない場合の日米協力を考えなければいけないという流れで出てきたのが、一つは国連協力という形でのPKO法です。カンボジアに92年に初めていくわけですね。
1999年の周辺事態法は、その前の97年の、朝鮮半島有事を前提にした日米協力ガイドラインの見直しによります。
その後、9.11になるとアメリカがはっきり対テロ戦争に舵を切る。そして同盟が役割を決めるんじゃなく、役割が同盟を決めるという、有志連合という発想になります。日本もそこは何とかついていかなければならないということで、テロ特措法を制定して、海外における自衛隊の対米協力に踏み込んでいく。
ところが2015年の安保法制は、そういう次元じゃなくて、安倍さんの集団的自衛権解禁と結びついているんですね。中国脅威論が背景にある。
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