汚染水対策 政府の“目玉”凍土型遮水壁に疑問の声 財務省が考えた「予備費」投入の大義名分とは 2013.10.24

記事公開日:2013.10.24取材地: テキスト動画
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(IWJ・松井信篤)

 超党派の国会議員で作る「原発ゼロの会」と国会エネルギー調査会準備会有識者チームが10月24日(木)、30回目となる会合を開き、福島第一原発の汚染水対策について、東京電力、資源エネルギー庁、原子力規制庁の各担当者からヒアリングを行った。 

 政府は、汚染水の増加原因となっている建屋への地下水流入を防ぐため、土を凍らせて地中に遮水壁を作る「凍土方式」の採用を決定。320億円の建設費用を負担する。しかしこの「凍土方式」は未確立の技術で、汚染水の遮断効果に関しても疑問の声があがっている。

■ハイライト

・福島第一原発の汚染水対策について
 説明:東京電力株式会社、資源エネルギー庁、原子力規制庁
・有識者によるコメント・提言
 日本弁護士連合会
  海渡雄一氏(東日本大震災・原子力発電所事故等対策本部 副本部長)
 原子力市民委員会
  吉岡斉座長代理(九州大学副学長、元政府原発事故調委員)
  井野博満氏(原子力規制部会長、東京大学名誉教授)
  筒井哲郎氏(原子力規制部会メンバー、プラント技術者の会)
 国会エネルギー調査会(準備会)有識者チーム
  植田和弘(京都大学教授)ほか

  • 日時 2013年10月24日(木)

 この日、衆議院議員の阿部知子氏から「凍土方式」を採用した理由について聞かれた資源エネルギー庁の担当者は「線量がまだまだ高いので、遮蔽をしながら工事をする意味で凍土方式しかこの狭いエリアを囲う事ができないと思ってます」と回答した。

「凍土方式」への「予備費」支出 「予見し難い予算の不足」か

 会場で傍聴していた東京新聞論説副主幹の長谷川幸洋氏は、政府が負担を決定した320億円の建設費用に関して、日本国憲法第87条が規定する「予備費」から支出されていると指摘した。「予備費」とは、「予見し難い予算の不足」を充当することを目的に、内閣の責任で支出を決定できる費用のこと。

 長谷川氏は、「予備費」を「凍土方式」建設のために支出することについて、「財務省主計局は、資源エネ庁への予算措置を講じる際、予備費の『予見しがたい予算の不足』という条件を満たさせるため、『研究開発や技術的困難への対処』という大義名分を作ったのではないか」と指摘。そのうえで、「東京電力という私企業の敷地内で(予備費を)支出するには、新たな法体系が必要になるのではいか」と語った。

 これに対し資源エネ庁の担当者は「予備費で出していただいている」と長谷川氏の指摘を認め、「技術的難易度が高く、国が全面に立って取り組む必要があるものについて、当局が財政措置を進めていると聞いている」と語った。

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