2021年8月10日(火)、午前11時頃より、東京・中央合同庁舎にて、西村康稔新型コロナ対策担当大臣の記者会見が開催された。
冒頭の報告の中で、西村大臣は、デルタ株の脅威について触れ、以下のとおり、述べた。
西村大臣「多くの地域でまさに、これまで経験したことのない、極めて高い水準の、桁違いの感染が、高い水準が、継続をしているということであります。
これにともなって、これまで抑えられてきました全国の重症者数、これも、7月中旬で380人程度でしたけども、8月9日で1230人と3倍以上、急激に増えてきております。40代・50代の方を中心にですね、急激に増えてきております。
このデルタ株、(中略)非常に強い感染力で感染が広がっています。感染経路不明が6割ある。どこで感染したかわからない。
オーストラリアでは、すれ違いざまにウイルスを暴露されて、感染したのではないか、ということも一時報道されましたけれども、それに近いことを指摘をされる都内の保健所長さんもおられます。
やはり、換気をよくしない、ウイルス量が多いためにということであります。これだけの重症者が出てきますと、まさに適切なタイミングで、適切な医療を受けれない、救える命を救えない、まさに専門家にそう指摘される厳しい状況になりかねない」
デルタ株の感染者は、従来株に比して1260倍ものウイルス量を体内に有しており、それがデルタ株の感染力の強さになっているという研究を、IWJも紹介しましたので、どうぞ御覧ください。
「色んな可能性が指摘されていますが、いずれにしましても、とにかく混雑する場所は、もう感染のリスクが非常に高いということでありますので、是非、このことをご理解頂きたいと思います。デルタ株は感染力が非常に強い。混雑している場所は感染するリスクがあるということであります」
西村大臣は、このようにデルタ株の驚異について注意喚起した後、会見の前日の8月9日(月)に行った6都府県の知事とのテレビ会議の内容について触れ、西村大臣から提案し、連携して取り組むことを確認した点として、「繰り返し申し上げているが」と前置きしつつ、「帰省等は極力控え、やむを得ず帰省する場合も検査を受けて頂くことを強く発信していくこと」と述べた。
また、最近のクラスター等感染拡大の状況についても報告があり、「帰省に伴うクラスター」、「大人数の会食におけるクラスター」、「学習塾におけるクラスター」、「スポーツ施設におけるクラスター」など、それぞれのクラスターについて具体的な事例に沿っての説明があった。
また、今後の方針として、「ワクチン接種と医療提供体制の確保に加え、人流・人と人の接触を極力抑えるための対策を3つの柱として、国民の皆様の命と健康を守ることを第一に、取組の徹底・強化を進める」と述べた。
西村大臣からの報告の一部始終については、全編動画にてご確認願います。また、大臣の報告後に行われた記者との質疑応答については以下の記事(後編)を御覧ください。