【第651号-653号】岩上安身のIWJ特報!自民党は39人処分するだけで幕引きをはかる!?「裏金問題はまだ始まったばかり」!自民党議員らと岸田総理と後援会を次々と刑事告発!岩上安身による神戸学院大学法学部・上脇博之教授インタビュー 2024.9.1

記事公開日:2024.9.1 テキスト独自
このエントリーをはてなブックマークに追加

(文・IWJ編集部)

※全編は会員登録すると御覧いただけます。 サポート会員の方は無期限で御覧いただけます。 → ご登録はこちらから

 2023年11月17日、『週刊文春』が、自民党・安倍派、二階派、岸田派の政治資金パーティー収入の一部が政治資金収支報告書に記載されていなかったと報じた。その総額は、なんと5億7949万円! こうして「自民党裏金問題」が発覚し、政界を揺るがす大問題に発展した。

 実は、この政治資金パーティ問題を最初に報じたのは、2022年11月6月付の『しんぶん赤旗日曜版』だった。

 同紙が、自民党の総裁派閥・岸田派を含む主要5派閥に、政治資金規正法違反(不記載)の疑いがあることを取り上げ、神戸学院大学法学部の上脇博之(かみわき ひろし)教授のコメントを掲載。その後、上脇教授が次々と疑惑の議員達を刑事告発し始めたのだ。『週刊文春』の報道に先立つ1年前のことだ。

 上脇教授こそが、一連の政治資金パーティーと裏金問題の端緒を作ったキーパーソンなのである。

▲神戸学院大学法学部上脇博之教授(2024年4月5日)

 2024年4月5日と4月18日、岩上安身は、「底なしの自民党裏金問題! 岸田総理と後援会代表らを次々と刑事告発!『闇政治資金パーティー』の徹底捜査と『裏金』の真相解明が必要!」と題して、上脇博之教授への緊急連続インタビューを行った。

 上脇教授は、闇政治資金パーティーと裏金の真相解明を求めて、2022年から自民党議員らを刑事告発し続けている。

 『しんぶん赤旗』が報じた2022年末の段階では、まだ、それは「不記載」問題であり、「裏金問題」とは言いきれなかった、と上脇教授は言う。

 「裏金が作られているであろう、と推測する段階だった。2023年12月に『5年で5億円』という数字が報じられると、野党からも追及の声が上がり、自民党としても調査せざるを得なくなっていった」と振り返った。

 これまで上脇教授が刑事告発してきた自民党議員らは、以下の通りである(肩書きは、いずれも告発時点)。

・2022年11月2日、寺田稔総務大臣ら3人。
・同年11月9日、「清和政策研究会」(清和会=現安倍派)細田博之衆議院議長ら3人。
・同年12月、「平成研究会」(茂木派)茂木敏充衆議院議員ら3人。
・2023年11月、二階俊博元幹事長、自見英子大臣ら9人。
・同年11月24日、自民党の5派閥の政治団体。
・同年12月29日、茂木派(平成研究会)事務総長を務めた新藤義孝経済再生担当相と山口泰明元衆院議員。
・同年12月8日、安倍派の事務総長を務めてきた松野博一官房長官、西村康稔経済産業相、下村博文元文科相、高木毅国会対策委員長ら。
・同年12月、政治団体「志帥会」事務総長経験者・平沢勝栄衆議院議員、山口壮衆議院議員、武田良太衆議院議員。
・同年12月25日、麻生派の事務総長を務めていた棚橋泰文衆議院議員、森英介衆議院議員。
・同年12月29日、2018年以降に事務総長を務めていた山口泰明元衆議院議員と新藤義孝衆議院議員。
・2024年1月2日、自民党東京都連の代表を務める萩生田光一衆議院議員ら3人。
・同年1月9日、池田佳隆衆議院議員と安倍派の元会長・森喜朗元総理大臣、参院安倍派会長・世耕弘成前参院幹事長ら12人。
・同年1月17日、政治団体「平成研究会」茂木敏光会長、新藤義孝事務総長ら4人。
・同年1月19日、政治団体「宏池政策会」岸田文雄内閣総理大臣と根本匠事務総長ら4人。
・政治団体「志師会」二階俊博会長、山口壮事務総長、宮内秀樹衆議院議員、福井照元衆議院議員ら16人。

 膨大な量の収支報告書を丹念に調べ、数字を照らしあわせて綻びを見つける。その時に「何が書かれていないか」を見抜くことが重要なのだ、と上脇教授は語る。

 「(パーティー券を)30万円分、買ってもらったと記載しているのに、買った側では50万円と書いてあったり。(売った側は)少なく書いている。総売り上げをごまかしている可能性を秘めているわけです」。

 そのような「不記載」や「過小記載」が、ひとつの派閥の政治団体で1~2個ではなく、自民党の5派閥、3年分となると大きな金額になる。

 上脇教授は、「これは単純なミスではない。どう考えても、自民党内で組織的にやっている。裏金が作られている可能性があるなと。私は政治資金オンブズマンの代表をやっているので、やっぱり告発状を書かないといけない」と述べて、詳しい経緯を説明していった。

※自民党は39人処分するだけで幕引きをはかる!? 「裏金問題はまだ始まったばかり」! 自民党議員らと岸田総理と後援会を次々と刑事告発!?岩上安身によるインタビュー 第1153回ゲスト 神戸学院大学法学部・上脇博之教授 2024.4.5 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522485

※「1994年の政治制度改悪が裏金作りを生み『米国の利益のための戦争をする国作り』に直結した!」~岩上安身によるインタビュー 第1154回ゲスト 神戸学院大学法学部・上脇博之教授 2024.4.18 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522670

※企業・団体の政治献金の禁止、政党助成金の廃止、完全比例代表制で抜本的な政治改革を!~4.1「新しい戦前にさせない」連続シンポジウム「金権」から「民権」へ ―「政治改革」を問う ―登壇:上脇博之氏(神戸学院大学教授)ほか 2024.4.1 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/522419

記事目次

  • 政治資金をめぐる疑惑の告発を続ける上脇教授が指摘! 派閥のパーティーの収支明細に「何が書いていないか」が重要なポイント!
  • 「裏金みつけた!」ではなく、検察に確実に受理してもらうために20万円超えの「不記載」を淡々と告発。「それを続けるしかない。だから現在進行形です」
  • 収支報告書の修正は「裏金を作っていた自白」と同じ! 事務方のミスにするようなトカゲのしっぽ切りは許されない!
  • 政治資金で裏金作り、中抜き、キックバック! これらは会計担当者の一存でできることではない。使用者責任が問われる組織犯罪と同じではないのか?
  • 派閥はパーティー券の販売ノルマをそれぞれの議員に課し、ノルマを超えた金額は寄附名目で議員に戻す。これが「キックバック」!
  • ノルマ以上の売り上げ金を派閥に入れず、議員が自分でキープするのが「中抜き」。どうせキックバックで戻されるお金だから最初から「持ち逃げ」!?
  • 岸田派は2500万、二階派は1億円の裏金をプール! 「二階さんは他派閥の議員の著書を大量購入したが、あれは自民党本部からの政策活動費をあてたのでは?」
  • 自民党政権は官房機密費という事実上の裏金を持っている! 都道府県支部でも政策活動費の名目で寄附が議員に流れる!「裏金が蔓延してるんです」
  • 岸田派や茂木派に関する告発を「軽微な過失」として立件しない東京地検! 上脇教授は「私の告発権利を侵害するな」と抗議して再告発!

政治資金をめぐる疑惑の告発を続ける上脇教授が指摘! 派閥のパーティーの収支明細に「何が書いていないか」が重要なポイント!

岩上安身(以下、岩上)「はい、皆さん、こんばんは。ジャーナリストの岩上安身です。

 IWJではおなじみ、神戸学院大学法学部教授の上脇博之先生です。上脇先生、よろしくお願いいたします」

上脇博之教授(以下、上脇教授)「よろしくお願いします」

▲底なしの自民党裏金問題! 岸田総理と後援会代表らを次々と刑事告発!「闇政治資金パーティー」の徹底捜査と「裏金」の真相解明が必要!https://bit.ly/4fnWxpR

岩上「皆さん、もうよく御存じだと思います(パワポを示す)。底なしの自民党の裏金問題、もうほとんどの党員がやってるんじゃないかと思われるような話ですけれども。

 岸田総理と後援会代表らを、次々と刑事告発したのは、誰あろう、上脇先生なんですね。先生、すごいことをおやりになっていますよね。

 メディアももちろん…。最初(の報道)が『赤旗(しんぶん赤旗日曜版)』なんですけど、『赤旗』が、世の中にあまり多く広がらない。だけど、『週刊文春』がドカンとやったことで注目を集め、そして、東京地検が動き出したというタイミングもあって、大変、連日ニュースになるようなことになっているんですけれども。

 東京地検は独自に捜査して動き出すこともあるでしょうが、刑事告発を受けて動き出すというのが、ひとつの様式じゃないですか。そういう中で、先生が、刑事告発をしてきたと。

 この『「闇政治資金パーティー」の徹底捜査と「裏金」の真相解明』。これを求めて、行ってきたのが、実はキーパーソンの上脇先生だったということです。よろしくお願いしたいと思います」

第651-653号は、「まぐまぐ」にてご購読も可能です。

[※「まぐまぐ」はこちら ]

(…サポート会員ページにつづく)

アーカイブの全編は、下記会員ページより御覧になれます。

サポート会員 新規会員登録

関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です